第4回問06~問10の解き方

第4回キャリアコンサルタント試験学科試験問題を徹底解説!

問6.発達論・トランジションに関するアプローチ

 発達理論のプロセスは覚えるのが大変なトピックですが、本問では積極的に1、3、4を○の選択肢として判断できるため、消去法で2というアプローチもありますので、確保しておきたい問題です。

1.○ 機能(職能)、地位(階層)、中心性の3次元モデルを展開したのは、シャインである。【ジルP70】

 楽習ノート「エドガー・H・シャインの理論

2.× ギンズバーグは職業発達のプロセスを、空想期(11歳以下)、試行期(11~17歳)、現実期(17歳~20歳代初期)の発達段階を経るものと考えた。【木村先生P34】

 楽習ノート「発達理論

3.○ スーパーは特性因子理論と自己概念理論を統合することで、現実的な職業心理学、職業発達が構築でき、職業カウンセリングに有効な理論が提供できると考えた。【渡辺先生P27】

 楽習ノート「ドナルド・E・スーパーの理論(1)

4.○ 統合的ライフプランニングは、訳の違いにより「統合的人生設計」や、「統合的生涯設計」などと訳されるので注意が必要。人生やキャリア設計への包括的なアプローチであり、仕事を他の生活との役割との関係のなかで、または人生の中で捉える。【渡辺先生P164】

 楽習ノート「L・サニー・ハンセンの理論

問7.ホランドの理論

 適切なものがいくつあるかが問われた問題で、設問形式的にも難易度は高いです。2つめから4つめは受験生は知るべき内容ですが、1つめの判断は難しかったです。

1つめ.× 動機づけや評価などに関する、ヒューマンファクターマネジメントの理論であり、ホランドとは直接関係がないが判断が難しい選択肢。(参考資料)PDF(P15)

2つめ.× パーソナリティは6つの類型に分けられると同様に、環境も同じ6つに分けられる。【木村先生P30】

3つめ.× Cは慣習的(Conventional)タイプを意味している。【宮城先生P58】

4つめ.× ホランドが開発したのは、VPI職業興味検査である。【木村先生P244】

 楽習ノート「ジョン・L・ホランドの理論

問8.クランボルツの理論

 「未決定が望ましい」、というのは2級技能士試験でも出題のある内容なので、一度見ていれば即答出来る選択肢ですが、初見だと難しいでしょう。ただ、2~4はマスターすべき知識ですので、消去法でも導き出すことができます。

1.○ 未決定は、学習理論においては学習をもたらすために必要な望ましいものである。【渡辺先生P88】

2.× 予測システム、評価システム、決定システムの3つのステップの意思決定プロセスを提唱したのは、ジェラットである。【宮城先生P202】

 楽習ノート「意思決定の理論

3.× クランボルツ(クルンボルツ)は環境要因や先天的資質といった本人に変えることができない要因も、キャリア開発や職業選択に影響を与えるとしているが、最も影響するとはしていない。【宮城先生P72】

4.× キャリアを「外的キャリア」と「内的キャリア」の2つの軸から捉えたのは、シャイン。【渡辺先生P115、ジルP70】

 楽習ノート「ジョン・Dクルンボルツの理論

問9.バンデューラの理論

 第2回問8でも出題のあった、自己効力感に関する設問。養成講座テキスト等にも記述があるかと思いますがネーミングが異なります。ただし、意味を理解して、確実に取っておきたい問題です。ジルNo.165のP32が出典と思われます。

 No165職業相談場面…文献調査

1.○ 遂行行動の達成は、個人的達成とも言われる。

2.○ 代理的経験は、代理学習とも言われる。

3.○ 言語的説得は、社会的説得とも言われる。

4.× 人前で話をした時に、聴衆から嘲笑を受けると、ドキドキして冷や 汗をかき恥ずかしさを感じる。このような経験をすると、人前で話すことへの自己効力感は低下する。【ジルP32】なお、情動的喚起は情緒的説得とも言われる。

 楽習ノート「社会認知的キャリア理論

問10.サビカスの理論

 サビカスは本試験初登場でした。選択肢の難易度は高いため、正解選択肢を積極的にピックアップするのが方策でしょう。

1.× 発達理論モデルのうち、有機体モデルと呼ばれるものの説明である。【ジルP23】

2.× キャリア・プラトーは、キャリアにおける、伸びしろの乏しい停滞期のことをいう。サビカスのキャリア構成理論とは直接の関係はない。

3.× 問8とほぼ同じような選択肢だが、キャリアを「外的キャリア」と「内的キャリア」の2つの軸から捉えたのは、サビカスではなく、シャインである。【ジルP70】

4.○ キャリア構築理論は、職業パーソナリティ、キャリア・アダプタビリティ、ライフテーマという3つの主要概念から成り立っており、中核概念のキャリア・アダプタビリティは4つの次元から構成されている。【渡辺先生P179、186】

参考文献・資料

新版 キャリアの心理学―キャリア支援への発達的アプローチ渡辺 三枝子著(ナカニシヤ出版2007) 

キャリアカウンセリング宮城まり子著(駿河台出版社2002年)

キャリアコンサルティング理論と実際4訂版木村周著(雇用問題調査会2016年)

職業相談場面におけるキャリア理論及びカウンセリング理論の活用・普及に関する文献調査(独立行政法人労働政策研究・研修機構)

厚生労働省

キャリア・コンサルティング協議会