第4回問16~問20の解き方

第4回キャリアコンサルタント試験学科試験問題を徹底解説!

問16.職業能力開発

 職業能力評価シート、ものづくりマイスター、社内検定認定制度、国際技能競技大会、これらは今後も出題の可能性に備え、それぞれの概要を掴んでおきましょう。

1.× 職業能力評価基準は、①人材育成/能力開発、②人事評価、③採用、④検定試験の基準等、様々な場面に活用できるものであり、用途は人事考課に限定されるものではない。なお、職業能力評価基準は、第2回問15でも出題されている。【厚生労働省

2.○ 文章の通り。【ものづくりマイスター制度のご案内:PDF

3.× 社内検定認定制度は都道府県知事ではなく、「厚生労働大臣」が認定を行う。【厚生労働省

4.× 国際技能競技大会の目的は、「参加各国における職業訓練の振興と青年技能者の国際交流、親善を図ること」にあり、ワールドスキルズインターナショナル(WSI)が運営を行い、日本からは中央職業能力開発協会が国際大会に日本選手団を派遣している。技能士という文言が特に意味不明。【中央職業能力開発協会

問17.能力開発基本調査

 平成27年度能力開発基本調査からの出題。第1回問17、第2回問2、さらに今回の問1でも出題があり、明らかに定番資料といえるでしょう。平成28年度の調査も発表されているため、解説では28年度資料との比較を明記しました。

 平成27年度能力開発基本調査

1.× そこまで多くはない。『職業能力評価を行っている事業所は、正社員では55.0%(前回55.3%)と、前回と比較してほぼ横ばいであるが、正社員以外では36.1%(前回37.5%)と前回よりやや減少 している。』【H27能力開発基本調査P22】

 平成28年度能力開発基本調査→「職業能力評価を行っている事業所は、正社員では53.8%(前回55.0%)と、前回と比較して減少している。正社員以外では36.5%(前回36.1%)と前回とほぼ横ばいである。」と大雑把な傾向はそれほど変わっていない。

2.× 約6割と押さえておく。『職業能力評価を行っている事業所のうち、職業能力評価に係る取組に問題を感じ る事業所は63.8%(前回53.7%)と、前回よりも増加している。』【H27能力開発基本調査P22】

 平成28年度能力開発基本調査→『職業能力評価に係る取組に問題を感じる事業所は67.4%(前回63.8%)と、前回よりも増加している。』とあり、さらに増加の傾向にある。

3.○ 『職業能力評価に係る取組の問題点の内訳は、「全部門・職種で公平な評価項目の設定が難しい」(71.3%)が最も高く、「評価者が評価基準を把握していないなど、評価内容にばらつきが見られる」(45.5%) と続いている。』【H27能力開発基本調査P24】

 平成28年度能力開発基本調査→『全部門・職種で公平な評価項目の設定が難しい」(72.7%)が最も高く、「評価者が評価基準を把握していないなど、評価内容にばらつきが見られる」(49.6%)』と傾向、順位に変更はない。

4.× 『職業能力評価の活用方法は、「人事考課(賞与、給与、昇格・降格、異動・配置転換等)の判断基準」(80.9%)が最も高く、以 下、「人材配置の適正化」(59.0%)、「労働者に必要な能力開発の目標」(46.3%)と続いている。』【H27能力開発基本調査P24】

 平成28年度能力開発基本調査→『「人事考課(賞与、給与、昇格・降格、異動・配置転換等)の判断基準」(80.9%)が最も高く、以下、「人材配置の適正化」(63.2%)、「労働者に必要な能力開発の目標」(47.0%)と続いている。』と傾向、順位に変更はない。

問18.職業能力開発

 本問は選択肢に誤りがあり、正解選択肢は無しということで全員正解の措置がとられましたが、今後のため、解説を付しておきます。

1.× 母子家庭自立支援給付金及び父子家庭自立支援給付金事業の実施主体は、都道府県、市(特別区を含む。)及び福祉事務所設置町村であり、都道府県労働局ではない。【厚生労働省

2.※ 問題文に誤りがあり訂正のあった選択肢。雇用保険の教育訓練給付の受給資格を有している人「でも」対象となる。【厚生労働省

3.× 母子家庭の母又は父子家庭の父が看護師や介護福祉士等の資格取得のため、1年以上養成機関で修業する場合に支給される。なお、「高等職業訓練促進給付金」は、修業期間の全期間(上限3年)、月単位で支給され、「高等職業訓練修了支援給付金」は、修了後に支給される。【厚生労働省

4.× 障害者職業能力開発校は、全国で19校あるが、設置と運営主体別には、国立・機構営校2校、国立・県営校11校、県立・県営校6校であり、全てを国が設置して全てを機構が運営しているわけではない。【厚生労働省:PDF

問19.雇用管理

 本問は選択肢に誤りがあり、正解選択肢は無しということで全員正解の措置がとられましたが、今後のため、解説を付しておきます。また、育児・介護休業法は改正もあり複雑なため、ガイドブックを一読しておきましょう。

 育児・介護休業制度ガイドブック

1.× 請求の有無に関わらず、妊産婦を有害業務に就かせてはならない。労働基準法第六四条の三の規定。『使用者は、妊娠中の女性及び産後一年を経過しない女性(妊産婦)を、重量物を取り扱う業務、有害ガスを発散する場所における業務その他妊産婦の妊娠、出産、哺育等に有害な業務に就かせてはならない。』【労働基準法

2.※ 妊産婦ではなく、妊娠中の女性からの請求。労働基準法第六五条の3の規定。『使用者は、妊娠中の女性が請求した場合においては、他の軽易な業務に転換させなければならない。』【労働基準法

3.× 時間外労働の制限の規定。ただし、3歳ではなく小学校就学の始期までであり、請求があった場合に事業主が講じるべき措置である。また、介護状態にある対象家族を介護する場合も同じく請求があった場合には、事業主は制限時間(1か月24時間、 1年150時間)を超えて時間外労働をさせてはならない。【厚生労働省:PDF

4.× 育児・介護休業法第23条において、短時間勤務制度(6時間)が設けられているのは、3歳に満たない子を養育する労働者であって、育児休業をしていないものである。【育児・介護休業法:PDF

問20.公正な採用選考をめざして

 本資料からの出題は初出題となります。現在厚生労働省のサイトには平成29年度版が掲示されていますが、資料のP6にある、本人に責任のない事項の把握や本来自由であるべき事項の把握、身元調査などの採用選考の方法は、就職差別につながる恐れがあり注意が必要です。未読では不安ですが、一読して今後の対策としましょう。

 公正な採用選考をめざして(平成29年版)

1.× 「趣味・特技」の記載は問題ない。

2.○ 「尊敬する人物」は、本来自由であるべき思想信条の自由にかかわることであり、就職差別につながる恐れがある。他に宗教、支持政党、労働組合での活動歴、購読している新聞、雑誌、愛読書などがある。

3.× 中途採用者に過去の「退職理由」を聞くことは問題ない。

4.× 現住所の略図などは、本選択肢のように採用決定後においては合理性が認められるが、採用選考時においては、身元調査に利用される可能性があり、就職差別につながる恐れがある。

参考文献・資料

厚生労働省

労働基準法

中央職業能力開発協会