第4回問21~問25の解き方

4回キャリアコンサルタント試験学科試験問題を徹底解説!

問21.職業能力の開発に関する知識

 職業能力開発に関する一般的な知識で解くことができ、必ず得点したい問題です。

1.× 人材開発は、経営方針や人事施策と分離することはできない。

2.× Off-JTこそ、階層や専門性、課題毎に分けて実施が望ましいことが多い。

3.○ 自己啓発への支援については、能力開発基本調査でも調査項目となっており、能力開発の一つの方法である。

4.× 能力開発や人材育成に関して、「指導役」について課題とする企業が多いことは、能力開発基本調査からも読み取ることができる。

参考までに、平成28年度能力開発基本調査を一部紹介しておきます(P17)。

『能力開発や人材育成に関して何らかの「問題がある」とする事業所のうち、問題点 の内訳は、「指導する人材が不足している」(53.4%)が最も高く、「人材育成を行う時間がない」(49.7%)、「人材を育成しても辞めてしまう」(43.8%)と続いている。』

問22.人事管理及び労務管理の知識

 キャリア・デベロップメント・プログラム(CDP)という名称については初見の受験者も多かったと思いますが、個々の社員の自主性や自発性を尊重しながら、中長期のキャリア形成を企業が支援する仕組みのことをいいます。言葉のイメージから、消去法で導くこともできたのではないでしょうか。

(参考サイト)日本の人事部

1.× CDPは、幹部候補社員に限定するものではない。

2.○ 選択肢の文章の通り。企業のニーズだけに焦点をあてた人材開発プログラムではない点がポイント。

3.× CDPは新入社員だけを対象にするものではない。

4.× 人員整理の際の再就職に向けた支援を意味するものではない。

問23.労働市場の知識

 本問の直接の出典は厚生労働省が不定期でサイト上に公開している「労働市場分析レポート第69号(平成28年7月29日)」。細かい数値と内容で、各選択肢(2~4)の判断は難しいものの、積極的に1を不適切なものとピックアップできるかがポイントでした。【労働市場分析レポート

 正社員求人の動向

1.× 産業別の新規求人数は、①医療福祉、②卸売業、小売業、③サービス業、④製造業、⑤宿泊業、飲食サービス業」、⑥建設業の順である。

2.○ 正社員の新規求人倍率は、平成26年は1.02倍、27年は1.14倍である。

3.○ 正社員の有効求人倍率は、平成21年度の0.26から上昇し、、平成27年度は集計開始(平成17年度)以来過去最高水準の0.77となった。

4.○ 正社員以外の求人で充足率の低下幅が大きくなる傾向がみられ、平成24年度以降では、正社員求人の充足率の方が、正社員以外の求人に比べ高くなっている。 

問24.労働市場の知識

 国が行う各種調査について、細かい知識が問われ、自信を持って答えることは難しい問題です。あらためて各種調査をインプットしておきましょう。

1.× 就業構造基本調査は、国民の就業及び不就業の状態を調査し、全国及び地域別の就業構造に関する基礎資料を得ることを目的としており、総務省統計局により「5年に一度」行われている。【総務省統計局

2.× 労働力調査は、『労働力統計』を作成するための統計調査であり、我が国における就業及び不就業の状態を明らかにするための基礎資料を得ることを目的としており、総務省統計局により「毎月」行われている。【総務省統計局】なお、選択肢の文章は、賃金構造基本調査の説明であり、厚生労働省が「1年に一度」行っている。【厚生労働省

3.× 能力開発基本調査は、本試験でもお馴染みの調査であるが、企業、事業所及び労働者の能力開発の実態を正社員・正社員以外別に明らかにし、職業能力開発行政に資することを目的としており、職業訓練の実施状況を明らかにするものではない。【厚生労働省

4.○ 賃金構造基本調査の目的そのままの文章である。この調査は、厚生労働省が「1年に一度」行っている。【厚生労働省

問25.労働関係法及び社会保障制度の知識

 男女雇用機会均等法、労働基準法、労働契約法に関する、比較的基礎的な内容が問われました。

1.× 男女雇用機会均等法第1条や2条の規定より、この法律は、女性に対する差別的取り扱い「のみ」を禁止するものではない。男女問わず、性別を理由とする差別を禁止している。【男女雇用機会均等法

2.× 労働基準法第13条の規定によりその部分について無効となる。「この法律で定める基準に達しない労働条件を定める労働契約は、その部分については無効とする。この場合において、無効となつた部分は、この法律で定める基準による。」【労働基準法

3.○ 労働基準法第36条の規定。いわゆる36(サブロク)協定のこと。【労働基準法

4.× 労働契約法第9条の規定。「使用者は、労働者と合意することなく、就業規則を変更することにより、労働者の不利益に労働契約の内容である労働条件を変更することはできない。ただし、次条の場合は、この限りでない。」とあり、続く第10条において、その変更を労働者に周知し、その変更の内容が合理的である場合には変更できる旨も規定されている。【労働契約法

特に法律の選択肢においては、「のみ」や「どんな場合でも」といったオンリー表現には注意しましょう。

 

参考文献・資料

厚生労働省

総務省

日本の人事部