特性因子理論の長所と限界

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特性因子理論の長所と限界について述べよ(過32回)

シナリオ

過去に一度だけ出題があるトピック。内容的には出題のしやすいところだと思います。

効用  ①客観的なアセスメント
②個人間比較や個人内比較
問題の早期発見と明確化、効果測定
限界 決め付けや変化可能性の軽視、さらには差別や偏見につながる可能性

答案の案

特性因子理論の優れた点は次の3点あります。まず第一に、心理検査などのアセスメントツールを用いて、特性についての客観的なアセスメントがなされることです。第二に測定された特性という共通の「ものさし」を用いて、個人が集団のなかでどのような位置にいるかを調べたり(個人間比較)、ある人の複数の特性を比較してその人独自の特徴を調べたり(個人内比較)できることです。そして第三にアセスメントの結果をキャリアカウンセラーは問題の早期発見や明確化、カウンセリングの効果を見る目的などに利用でき、一方クライエントは自分の興味適性を知る、カウンセリングへの動機付けを高める、問題を明確化(客観視)する、などの目的で利用できることです。

ただし、特性そのものやアセスメントの結果を絶対的・固定的に考えてしまうとこれらの効用は逆に限界となります。クライエントの能力や人柄などへの決め付けや、変化の可能性の軽視、極端な場合は差別偏見につながる可能性があります。(418文字)