1級第15回の過去問解説が完成しました。完成までの間、中断期間がありまして、お待ちの皆様には大変申し訳ございませんでしたが、どうぞご活用下さい。
では、1級第15回の出題内容や難易度を振り返りながら、あらたに考察した、1級の学科試験対策についてお伝えします。
特徴的な出題について
特徴的な出題内容をざっくばらんに振り返ります。
・問1の時事問題は資料ではなく、時事的な用語「静かな退職」「オワハラ」「退職代行サービス」などが問われました。
・キャリアに関する理論は、バンデューラ、シャイン、サビカスなどの定番理論家の平易な問題で国家試験/2級レベルでした。
・カウンセリングに関する理論は、1級では難問が出題されがちですが、今回も厳しい問題でした。
・能力開発基本調査は2問出題、問われ方によってここまで難しくなるのかと(汗)
・人材版伊藤レポートから2問出題。次回は第12次職業能力開発基本計画の出題可能性が高いでしょう。
・発達段階はエリクソン、レビンソン、スーパー、ハヴィーガーストの歴史的な理論家のみならず、リンダグラットン(LIFE SHIFT、人生100年時代)が2回目の出題。
・引きこもり支援ガイドブックは、ボリュームがありますが、良資料です。
・教育指導からは、バズ学習やジグソー学習がズバリ!楽習ノートプラスで対策をしましょう。
・後半は国家試験/2級レベルが多くなりますが、問42の多様な働き方は要チェックです。
・こんなキャリアコンサルタントは嫌だ!は1級でも出ます。
1級ならではの内容や高い難易度のものもありますが、大部分は国家試験/2級で出題されても不思議ではない内容ですが、5択になる分、疲労度は上がります。
また、1級の過去問研究に便利な、出題範囲マトリックス×タテヨコくんも第15回をふまえて更新しました。出題範囲ごとの出題数は、ほぼ前回までの傾向が踏襲されており大きな変更はありません。
出題範囲マトリックス×タテヨコくん
過去問は出題範囲ごとに一問ずつ解くことをおすすめしています。丁寧に「何が不適切なのか」を確認しましょう。
難易度評価と合格率の相関が見いだせない…。
難易度のABCの評価については、誰にも・何にも忖度をせずに、行っていますが、今回の難易度評価は次のようになりました。
A(易しい):24 B(差がつく):21 C(捨て問題):5
国家試験や2級とは違い、毎回、難易度評価の結果には大きな変化があります。
1級は2級や国家試験と異なり、5択になることによる難易度の上昇のほかにも、カウンセリング療法などでは深くて難しい問題、その他の出題範囲においても、練られた問題が多い印象がありますが、今回は思ったよりもCランクの難問は少ない代わりに、差がつくBランクの問題が多かったです。
難易度評価をスタートした、第12回からのABC評価を合格率とあわせて紹介します。
| 回 | A | B | C | 学科合格率 |
| 第9回 | 未集計 | 35.47% | ||
| 第10回 | 未集計 | 14.57% | ||
| 第11回 | 未集計 | 62.56% | ||
| 第12回 | 26 | 15 | 9 | 38.86% |
| 第13回 | 34 | 13 | 3 | 35.66% |
| 第14回 | 23 | 16 | 11 | 61.56% |
| 第15回 | 24 | 21 | 5 | 48.83% |
今のところ、ABC評価と合格率に明確な相関は見られず、 特に第14回は、C評価が多いにもかかわらず合格率が高く、単純な難易度評価だけでは合格率を説明できないことが明らかになっています。
このように、ABCの難易度評価と合格率との相関関係は全く見えない状況ではあるものの、第14回、第15回は比較的、合格率が落ち着いているようにも感じます。
その背景として、国家試験制度の創設から11年目を迎え、国家→2級→1級と着々と知識を積み重ね、ステップアップをしている方も、増えてきているのではないかと捉えています。
無理無くステップアップしている受験生の存在
まず、みん合などで国家試験対策を行い、国家試験合格後に2級を経て、1級を受検するという方も、回を重ねるごとに増えてきています。
そして、国家試験や2級のものも合わせると、学科試験に関連する教材も充実してきており、以前より、1級の受検環境も整ってきています。
数年前までは、過去問解説なども存在せず、対策は雲を掴むような、難しい検定だったのではないかと捉えています。
なお、今回の第15回学科試験では、みん合が過去問解説を制作している、第9回以降の過去問題との選択肢の完全一致、ほぼ一致については、次のように集計しています。
| 一致の状況 | 選択肢数 |
| 完全一致 | 10肢 |
| ほぼ一致や語句差替 | 22肢前後 |
| 合計 | 32肢前後 |
1級は5肢択一式ですから、換算すると約6問分は第9回以降の過去問からの復活または、ほぼ復活の出題でした。
復活問題は国家試験や2級技能検定と同じくありますから、その意味でも、1級の過去問を解いておく、というのは、やはり1級技能検定の対策として有効です。
1級学科試験対策の方法
みん合を活用して1級の学科試験に合格する方は、年々増加しており、サイトのご活用方法や合格の秘訣などのご意見やご要望などを頂くようになりました。
1級は、前述のように選択肢が5択になったり、カウンセリングの理論をはじめ、非常に難しい問題、ひねりのある問題が出題されることがあり、確かに難易度が上がります。
ただし、1級に合格された方の多くは、次のことを指摘する方が多いです。
1級ならではの難問対策を行うことは、事実上困難であり、難問対策に注力するよりは、2級や国家試験レベルの問題で失点をしないことが1級合格の秘訣である。
それは、私も過去問解説などを作っていても感じます。
出題範囲の差分について
出題範囲の点から検討すると、1級の学科試験に固有の出題範囲として、以下の出題範囲があり、出題数も出題範囲別では最も多い4問が出題されます。
2-12「教育指導及び事例指導」
1級キャリアコンサルティング技能検定試験の試験科目及びその範囲並びにその細目
「事例指導(通常2問)」はスーパービジョンに関する出題内容が多く、2級/国家試験レベルの内容も多いため、それほど対策に難しさはありません。
一方で、「教育指導(通常2問)」は指導法(教授法・学習法)の知識が問われます。
この内容は、2級/国家試験の出題範囲にはありませんから、テキストや問題集に記載は基本的にありません。(一部、ワークショップの種類や特徴については2級/国家試験でも出題実績があります。)
そのため、1級固有の出題内容として対策をする必要がありますが、出題内容には、ある程度の傾向があるため、楽習ノートプラスにてまとめと問題をご用意しています。
知らないと解けない内容ですから、知識のインプットをして、対策問題や、過去問題のヨコ解きをしましょう。
一方で、この内容以外の出題範囲は、2級及び国家試験と同様です。そのため、対策は以下を中心に行いましょう。
1級過去問研究+2級/国家試験の過去問や教材の総復習+時事問題/官公庁資料対策
対策学習の方法
2級検定からブランクのある方は特に、まずは「テキスト&一問一答」を活用して知識の平準化、2級や国家試験レベルの内容をおさらいしましょう。
書籍教材は、移動時間やスキマ時間を活用するのもよいでしょう。
2020年より前に2級を受検している人は出題範囲、出題傾向に多少の変化がありますので、気をつけましょう。テキスト&一問一答の学習においては、新企画の「聴くテキスト」もどうぞご活用ください。
また、7月に刊行された「合格問題集」には、2級や国家試験レベルの四肢択一問題や、模擬問題が収載されていますから、2級や国家試験の過去問研究の代わりに活用するのもよいでしょう。
今年策定された、第12次職業能力開発基本計画のまとめや問題も掲載しています。また、読者特典のWebアプリでは、掲載している全問題をスマートフォンやパソコンで演習できます。
過去問を活用した知識のインプット、整理には1級や2級/国家試験の過去問解説をご活用ください。また、時事問題/官公庁資料対策には楽習ノートプラスをご活用下さい。
2級技能検定対策には
2級技能検定は国家試験と出題範囲は全く同様で、出題内容やレベル感も似ています。
直近回は、2級も国家試験も、やや難しい内容でしたが、対策には2級と国家試験の直近3回分ずつの過去問研究に、官公庁資料/時事問題対策の楽習ノートプラスを加えるとよいでしょう。
テキスト&一問一答(+聴くテキスト)や合格問題集の内容は、そのまま2級技能検定対策に活用できます。
2級&国家試験の過去問+時事問題/資料対策+テキスト&一問一答/合格問題集
合格対策にどうぞご活用ください
1級や2級/国家試験の過去問研究や、官公庁資料・時事問題対策には「みん合☆プラス会員」のご入会をご検討ください。
日々の学習環境として、書籍、動画(音声)、Webアプリなど、生活に馴染みやすいもの、使いやすいものを組み合わせて活用するのもおすすめです。試験対策は、習慣化が鍵を握ります。環境に合わせ、ご都合の良い手段をご活用下さい。
ご質問やご相談がありましたら、ご遠慮なくお伝え下さい。
合格目指して、頑張っていきましょう。