【第29回対策】問31~問40の解説

第29回対策「みん合☆総仕上げ模試」正答と解説

問31.中高年齢期を展望するライフステージ及び発達課題の知識

正答:4

1.○:4つの発達期には、児童期と青年期、成人前期、中年期、老年期がある。【岡田先生P78】

2.○:成人への過渡期、人生半ばの過渡期、老年への過渡期があるとしている。【岡田先生P78】

3.○:生活構造とは、ある時期におけるその人の生活の基本的パターンや計画のことである。【岡田先生P78】

4.×:人生半ばの過渡期は、成人前期から中年期への移行期である。4つの両極性の内容は適切である。【岡田先生P78】

問32.人生の転機の知識

正答:2

1.×:「期待していたものが起こらなかった転機」を合わせた3つである。【渡辺先生P193】

2.○:シュロスバーグは、トランジションを自分の役割、人間関係、日常生活や考え方を変えてしまうような、その人独自の出来事として捉えている。

例えば、転職、失業、結婚、離婚、引っ越し、本人や家族の病気などである。【渡辺先生P188】

今回は出題していないが、シュロスバーグで何よりも出題が多いのは、転機に対処する4つの資源、4Sの仲間はずれ問題である。

4S:Situation(状況)、Self(自己)、Support(支援)Strategies(戦略)

3.×:ブリッジスの転機の始まりは、何かが始まるときではなく、何かが終わるときである。【渡辺先生P194】

4.×:4つのトランジションサイクルは、ヒルトンではなく、ニコルソンが提唱した。

ヒルトンは、フェスティンガーの認知的不協和理論をキャリア意思決定に応用した。

認知的不協和理論は、個人が持つ自己概念や希望、期待、職業観等の「前提」と外界からの情報との間に生じた 不協和(不一致)の解消が意思決定の過程であるとする理論である。【ジルP29】

問33.個人の多様な特性の知識

正答:1

令和5年版働く女性の実情

 働く女性に関する対策の概況

1.○:M字型カーブとL字型カーブを確認する。20代~40代での就業率の落ち込みは、かつてほど大きくはないものの、正規雇用比率は30代以降大きく低下している。Lを右回りに倒したような形になるため、L字カーブと呼ばれている。【P40】

出典:女性活躍に関する基礎データ(内閣府男⼥共同参画局)

2.×:管理職比率は、長期的には上昇傾向にあるものの、国際的にみると依然として低い水準にとどまっている。【P40】

3.×:労働基準監督署長ではなく、都道府県労働局長である。【P43】

4.×:くるみんではなく、「えるぼし」である。【P47】

出典:令和5年版働く女性の実情(P47)

「くるみん」は、次世代育成支援対策推進法に基づき、「子育てサポート企業」として、厚生労働大臣が認定を行うものである。【厚生労働省

問34.個人の多様な特性の知識

正答:4

 令和6年版労働経済の分析

1.○:雇用障害者数は、前年比4.6%増の64.2万人と、20年連続で過去最高となった。また、実雇用率は、前年差0.08%ポイント上昇の2.33%と12年連続で過去最高であり、初めて実雇用率が雇用状況報告時点の法定雇用率(2023年2.3%)を上回った。【P29】

ただし、2024年4月からは障害者雇用率は2.5%へ引き上げられたため、法定雇用率を上回る状況が続くかどうかは不透明である。【厚生労働省

2.○:2022年から1.8ポイント上昇し、50.1%である。【P31】

なお、2024年4月からの障害者雇用率の引き上げの影響により、2024年6月時点での法定雇用率達成企業の割合は、46.0%となり、実雇用率は2.41%であった。【令和6年障害者雇用状況の集計結果:PDF】 

3.○:なお、在留資格別では、2023年10月時点の届出状況では「身分に基づく在留資格」が最も多いが、2024年10月時点では、「専門的・技術的分野の在留資格」が最も多い点には注意が必要である。【P32】

4.×:60歳から65歳への「就業率の崖」の移行は、男性のみ確認できる。女性については、出産・育児によるキャリアの中断後に非正規雇用として就業することが多いため、無期雇用を前提とする定年年齢の影響は、男性に比べると限定的である。【P160】

問35.カウンセリングの技能

正答:3

1.×:これは「明確化」の内容である。【ジルP101】

2.×:これは「要約」の内容である。【ジルP101】

3.○:「最小限のはげまし」の内容として適切である。クライエントにとっては、十分に自分の話を聞いてもらえているか、自分に関心を向けてくれているかどうかを感じる、重要な応答である。【ジルP99】

4.×:これは「くりかえし」の内容である。【ジルP99】

「確認」は、曖昧な話をできるだけ具体的にしていく作業のことである。【ジルP101】

問36.カウンセリングの技能

正答:3

1.○:なお、國分康孝は、カウンセリングを「言語的、非言語的コミュニケーションを通して、行動の変容を試みる人間関係」と定義している。【木村先生P374】

2.○:システマティックアプローチは、ベザンソンとデコフが執筆した、カナダ雇用移民省の「個人雇用カウンセリングーシステマテイックアプローチ」によって記され、日本に導入されることとなった。【木村先生P376】

3.×:分析、総合、診断、予後、処置、追指導の6段階で行われるのは、ウィリアムソンの特性因子カウンセリングである。【木村先生P65】

なお、カーカフのヘルピングは事前段階、第1段階、第2段階、第3段階、援助過程の繰り返しからなり、その技法は次の段階で行われる。

かかわり技法(ラポール形成)→応答技法(現在地確認)→意識化技法(目的地確認)→手ほどき技法(計画と行動)→援助過程の繰り返し(フィードバック)

覚え方:カカオ いて(煎て) くり

4.○:マイクロカウンセリングの積極技法の内容として適切である。【木村先生P371】

問37.グループアプローチの技能

正答:4

1.○:サイコドラマは心理劇とも呼ばれる。

2.○:Tグループは、Training Groupの略である。

3.○:セルフヘルプ・グループは自助グループとも呼ばれる。

4.×:ロジャーズが提唱したベーシック・エンカウンター・グループは、エクササイズなどは用意されず、フリートークが主体である。

エクササイズなどを用意して「構成的」に行うのが、國分康孝が発展させた構成的グループ・エンカウンターである。【木村先生P410】

問38.キャリアシートの作成指導及び活用の技能

正答:2

1.×:学生も活用できる。自分自身のことを理解して、将来どのようなキャリア(職業人生)を目指したいのか、そのためにどうすれば良いのかを考えるためのツールとして活用する。【厚生労働省

2.○:ホランドの理論に基づいたRIASECの「興味診断」のほか、得意なことや強みを知るための「スキルチェック」、大切にしたい価値観を明らかにする「価値観診断」を無料で利用できる。【マイジョブ・カード

3.×:マイジョブ・カードでは、無料のオンラインのキャリアコンサルティングは実施していない。【マイジョブ・カード

ジョブ・カードを活用したキャリアコンサルティングを無料で実施しているのは、キャリア形成リスキリング相談コーナーである(対面またはオンライン)。【キャリア形成リスキリング相談コーナー

4.×:履歴書・職務経歴書の作成、編集ができる。【マイジョブ・カード

問39.相談過程全体の進行の管理に関する技能

正答:1

 キャリアコンサルタント試験の試験科目及びその範囲並びにその細目

1.×:「よりも」の比較表現に気をつける。

相談を行うにふさわしい物理的な環境、相談者が安心して積極的に相談ができるような環境を設定することも大切であり、それがあっての心理的な親和関係(ラポール)の構築でもある。【P4】

2.○:自己理解への支援の内容として適切である。【P4】

3.○:仕事の理解の支援の内容として適切である。【P5】

4.○:自己啓発の支援の内容として適切である。啓発的経験の内容は度々出題されている。【P5】

問40.自己理解の支援

正答:2

1.○:収録されている職業の種類は、48種類(48枚)である。【労働政策研究・研修機構

2.×:測定できる適性能(能力)は、9つである。【雇用問題研究会

3.○:職業興味はRIASECの6領域、基礎的志向性は、対情報(D)、対人(P)、対物(T)の特徴を明らかにする。【雇用問題研究会

4.○:160の職業名に対する興味の有無を回答する。また、傾向尺度には、自己統制、男性-女性、地位志向、稀有反応、黙従反応がある。【労働政策研究・研修機構

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