第19回問26~問30の解き方

第19回キャリアコンサルタント試験学科試験問題を徹底解説!

問26.学校教育制度及びキャリア教育の知識

 学校教育における「個別最適化」についての出題は、国家試験、2級技能検定を通じて初めての出題です。用語の解説をまとめました。

【正答】4(個別最適化)

個別最適化された学びとは、一人ひとりの理解状況や能力、適性に合わせ、個別に最適化された学びを行うことをいい、「指導の個別化」と「学習の個性化」から成る。

「指導の個別化」とは、子供一人一人の特性や学習進度、学習到達度等に応じ、指導方法・教材や学習時間等の柔軟な提供・設定を行うこと等をいう。

また、「学習の個別化」とは、教師が子供一人一人に応じた学習活動や学習課題に取り組む機会を提供することで、子供自身が学習が最適となるよう調整することをいう。【文部科学省

問27.学校教育制度及びキャリア教育の知識

 キャリア・パスポートに関する出題は、第17回、第18回に続いて3回連続の出題です。小学校から高等学校までの連続した取組みであることを理解していれば、正答を導くことができるでしょう。

1.○:学習指導要領の特別活動において、児童生徒が「活動を記録し蓄積する教材等を活用すること」として、「キャリア・パスポート」の活用を求めている。【文部科学省

2.○:教材については、小学校から高等学校まで、その後の進路も含め、学校段階を越えて活用できるようなものとなるよう、各地域の実情や各学校及び学級における創意工夫を生かした形で活用されるものと考えている。【文部科学省

3.○:特別支援学校においては,個別の教育支援計画や個別の指導計画等により「キャリア・パスポート」の目的に迫ることができると考えられる場合は、児童生徒の障害の状態や特性及び心身の発達の段階等に応じた取組や適切な内容とする。【「キャリア・パスポート」の様式例と指導上の留意事項P3:PDF

4.×:小学校から高等学校を通じ、児童生徒の自らの学習状況やキャリア形成を見通したり、特別活動などのキャリア探求の活動について記録し、定期的に振り返り、自己評価を行うとともに、主体的に学びに向かう力を育み、自己実現に繋げるものである。

ヨコ解きリンク

第17回問27 第18回問26 2級第26回問22

問28.メンタルヘルスの知識

 適応障害については、国家試験、2級技能検定では選択肢での出題はいくつかありますが、大問(選択肢4つ分の問題)での出題は初めてです。「薬物治療」を主とする点に違和感を感じるかどうかがポイントです。

参考サイトとしては、厚生労働省のe-ヘルスネットが役立ちます。

e-ヘルスネット

1.○:適応障害は、ストレスの原因が明確であることが重要であり、治療には原因となっているストレスを軽減し、心理的に回復させることが必要である。

2.×:治療には、ストレスを軽減し、心理的な回復を必要とするが、場合によっては薬物療法が必要なこともある。

3.○:症状はゆううつな気分、不安感、頭痛、不眠など、人によって様々で、仕事や学業などを続けたり、対人関係や社会生活を続けることに問題のある状態となる。

4.○:日常生活の中で起こった出来事や環境に対してうまく対処できず、心身に様々な症状が現れて社会生活に支障をきたすことがある。

具体的には、行動面では、行きすぎた飲酒や暴食、無断欠席、無謀な運転やけんかなどの攻撃的な行動がみられることもある。【参考サイト:医療法人池澤クリニック

問29.メンタルヘルスの知識

 ストレスチェック制度については、最近特に2級技能検定で連続出題されており、国家試験では、最近では第16回に出題されています。ヨコ解きで備えておきましょう。本問は細かな内容も問われており、難しい問題でした。

 労働安全衛生法に基づくストレスチェック制度実施マニュアル

1.×:人事に担当する部署に所属する者であっても、人事権を持たない場合には、ストレスチェックの実施の事務に従事することができる。【P25】

2.×:労働安全衛生法第66条第1項において、ストレスチェックは健康診断から除くこととされたため、 健康診断の問診の中で法に基づくストレスチェックをそのまま実施することはできない。【P36】

3.×:面接指導の実施日時は、面接指導申出書が提出されてから、 30日以内に設定する。【P19】

4.○:ストレスチェックの実施者は、医師、保健師、厚生労働大臣が定める研修を修了した歯科医師、看護師、精神保健福祉士又は公認心理師とされている。【P23】

ヨコ解きリンク

大問(選択肢4つ分)での出題回は次のとおりです。

第1回問50 第16回問28 2級第25回問25 2級第26回問24 2級第27回問23

問30.中高年齢期を展望するライフステージ及び発達課題の知識

 スーパーの職業的発達段階における、解放(衰退、下降)段階の特徴に関する問題です。解放段階は5つ目の段階で、高齢を迎える段階になりますので、その段階に相応しいもの、相応しくないものを検討しましょう。

解放段階では、職業的には減退期、そして引退期を迎えることになります。職業外の役割を見つけつつ、退職の時期を見出し、非常勤やボランティア、余暇活動など、満足感が得られる、常々やりたいと思っていたことを実行していく段階といえるでしょう。

1.○:解放段階の課題として適切である。【渡辺先生P47】

2.○:解放段階の課題として適切である。【渡辺先生P47】

3.×:職業的好みが具現化されるのは、2つ目の探索段階の課題である。【渡辺先生P46】

4.○:解放段階の課題として適切である。【渡辺先生P47】

参考文献・資料

文部科学省

「キャリア・パスポート」の様式例と指導上の留意事項(PDF)

e-ヘルスネット

医療法人池澤クリニック

労働安全衛生法に基づくストレスチェック制度実施マニュアル(PDF)

新版 キャリアの心理学―キャリア支援への発達的アプローチ渡辺 三枝子著(ナカニシヤ出版2018年)

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