第20回問21〜問25の解き方

第20回キャリアコンサルタント試験学科試験問題を徹底解説!

問21.労働政策及び労働関係法令並びに社会保障制度の知識

 労働施策総合推進法、いわゆるパワハラ防止法からの出題です。今後の出題も予想されますので、よく確認をしておきましょう。

 パワーハラスメント防止のための指針

1.○:事業主は、労働者からの相談に対し、その内容や状況に応じ適切かつ柔軟に対応するために必要な体制の整備として、相談への対応のための窓口をあらかじめ定め、労働者に周知することが義務付けられている。【P13】

2.×:派遣労働者については、派遣元事業主のみならず、労働者派遣の役務の提供を受ける者についても、その雇用する労働者と同様にパワーハラスメントに起因する問題対する事業主としての責務を負う。【P2】

3.○:職務上の地位が上位の者による言動のほかにも、同僚または部下による言動で、その者が業務上必要な知識や豊富な経験を有しており、その者の協力を得なければ業務の円滑な遂行を行うことが困難である場合や、同僚または部下からの集団による行為で、これに抵抗又は拒絶することが困難であるものも含まれる。【P3】

4.○:業務上の合理性がなく、能力や経験とかけ離れた程度の低い仕事を命じることや仕事を与えないこともまた、パワーハラスメントに該当するとされる。【P9】

問22.労働政策及び労働関係法令並びに社会保障制度の知識

 労働者災害補償保険法(労災保険法)に関する出題はこれまでに、国家試験ではあまり多くありませんが、2級では最近よく出題されています。併せて問いておきましょう。

1.×:労災保険は、原則として 一人でも労働者を使用する事業は、業種の規模の如何を問わず、すべてに適用される。また、労働者であればアルバイトやパートタイマー等の雇用形態は問わず適用対象となる。【厚生労働省

2.○:出張移動中や出張の宿泊先での怪我や病気も労災保険給付の対象となる。【参考サイト:BTHacks

3.×:所定労働時間中の離席は、事業主の支配下にあり、業務に起因しているため業務災害にあたり、労災保険給付の対象となる。

業務災害は「業務遂行性」と「業務起因性」を満たしている場合に認定される。

業務遂行性→労働契約に基づき、事業主の支配下にあること。

業務起因性→業務に起因して怪我や病気が発生したこと。

4.×:保険給付を受ける権利は、労働者の退職によって変更されることはない。【労災保険法第十二条の五

労災による怪我や病気の治療中に、会社を退職することとなったとしても、自己都合、会社都合に関わらず、労災の給付は継続して受給することができる。

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労災保険法に関する出題は、大問(選択肢4つ分)では次の通りです。

第5回問27 2級第20回問26 2級第25回問20 2級第27回問20

問23.労働政策及び労働関係法令並びに社会保障制度の知識

 労働基準法から解雇・退職に関するトピックの出題でした。細かな内容が目立ち、初見では捨て問題でもやむを得ないでしょう。

1.×:労働者が退職の場合に、在職中の契約内容等について証明書の交付を請求したときは、使用者は遅滞なく、これを交付しなければならない。【労働基準法第二十二条

2.×:試用期間中であっても14日を越えて引き続き使用している場合には、労働基準法第二〇条の解雇の予告が適用される。【労働基準法第二十一条

3.○:使用者は、労働者の死亡または退職の場合において、権利者の請求があった場合は、7日以内に賃金を支払う。【労働基準法第二十三条

4.×:解雇予告や予告手当の支払をしなかった場合には、罰則が設けられているものの、解雇の効力が無効になるわけではない。

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解雇に関する大問(選択肢4つ分)は次のとおりです。

第19回問25

問24.労働政策及び労働関係法令並びに社会保障制度の知識

 雇用保険制度については、選択肢レベルでの出題は多いものの、大問(選択肢4つ分)単位ではとても少なく、対策が難しい内容といえます。本問も判断の難しい選択肢が複数あり、難問でしたが、ポイントを確認しておきましょう。

1.×:教育訓練給付金の申請は事業主ではなく、本人が行う。【ハローワークインターネットサービス

また、雇用保険二事業とは、雇用安定事業と能力開発事業を指し、その財源は、事業主からの保険料のみで賄っている。

そして、教育訓練給付金は、雇用保険二事業ではなく、失業等給付の教育訓練給付であり、労働者と事業主の保険料から賄われている。【ハローワークインターネットサービス

2.×:雇用保険は政府が管掌する強制保険制度であり、労働者を雇用する事業は、原則として強制的に適用される。【ハローワークインターネットサービス

3.×:労働者負担と事業主負担の雇用保険料率は異なる。

令和4年度に雇用保険料率の改正があり、以下のように段階的に変更される。

令和4年4月1日~令和4年9月30日

労働者負担3/1000、事業主負担6.5/1000 合計9.5/1000

令和4年10月1日~令和5年3月31日

労働者負担5/1000、事業主負担8.5/1000 合計13.5/1000

【厚生労働省:PDF

4.○:新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金は、新型コロナウイルス感染症及びそのまん延防止の措置の影響により休業させられた労働者のうち、休業中に賃金(休業手当)を受けることができなかった人に対して至急される。【厚生労働省

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雇用保険制度に関する大問(選択肢4つ分)は次のとおりです。

第16回問24 

問25.学校教育制度及びキャリア教育の知識

 キャリア・パスポートに関する出題は、第17回から4回連続の出題です。出典は文部科学省の公式資料で、目的や留意事項がまとめられています。5ページほどですので、一読しておきましょう。ページ表記がないため、参照ページは「○ページ目」としています。

 「キャリア・パスポート」の様式例と指導上の留意事項

1.○:児童生徒自らが記録し、学期、学年、入学から卒業までの学習を見通し、振り返るとともに、将来への展望を図ることができるものとする。【3ページ目】

2.○:学校生活全体及び家庭,地域における学びを含む内容とする。【3ページ目】

3.○:学年、校種を越えて持ち上がることができるものとする。【3ページ目】

4.×:大人(家族や教師、地域住民等)が対話的に関わることができるものとする。「限られる」の表現に注意する。【3ページ目】

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キャリア・パスポートに関する大問(選択肢4つ分)は次のとおりです。

第17回問27 第18回問26 第19回問27 2級第26回問22 

参考文献・資料

パワーハラスメント防止のための指針(PDF)

厚生労働省

BTHacks

労災保険法

労働基準法

ハローワークインターネットサービス

「キャリア・パスポート」の様式例と指導上の留意事項

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