【技能検定1級】第15回問11~問15の解き方
第15回キャリアコンサルティング技能検定1級学科試験問題を徹底解説!
選択肢の正誤と解説、参考文献をお伝えします。試験対策にお役立てください。
問11.企業におけるキャリア形成支援の知識
【A】問10に続いて、人材版伊藤レポート2.0からの出題です。問1でも出題されているアルムナイ採用についても問われました。
正答:4
1.○:将来の事業構想を踏まえた中期的な人材ポートフォリオのギャップ分析の内容として適切である。【P17】
2.○:学生の採用・選考戦略の開示の取組を進める上で有効な工夫である。【P48】
3.○:高度な専門性を踏まえた魅力的な報酬テーブルの設定の内容として適切である。【P50】
4.×:アルムナイネットワークの活用や、アルムナイとの中長期的な関係構築を行う。【P17、P46】
5.○:副業・兼業を進めるにあたっては、社員と企業の双方が納得感を持てるよう十分なコミュニケーションを取ることが重要である。【P70】
問12.企業におけるキャリア形成支援の知識
【C】資料の表の内容(内訳)からの出題で、正答選択肢は比較的アプローチはしやすいものの、他の選択肢の正誤判断は非常に難しい問題でした。「よりも」には気をつけましょう。
正答:1
1.○:「正社員を確保できないため」とする事業所割合が41.0%と最も高く、「賃金の節約のため」は28.4%であるため、適切である。【P10】
2.×:契約社員(専門職)を活用する理由は、「専門的業務に対応するため」が最も多いため、不適切である。【P10】
3.×:嘱託社員(再雇用者)を活用する理由は、「高年齢者の再雇用対策のため」が最も多いため、不適切である。【P10】
4.×:パートタイム労働者を活用する理由は、選択肢以外の「正社員を確保できないため」が最も多い。【P10】
そして、選択肢について検討すると、「1日、週の中の仕事の繁閑に対応するため」は33.9%であり、「正社員を重要業務に特化させるため」は23.5%であり、不適切である。
5.×:派遣労働者を活用する理由は、「正社員を確保できないため」が最も多く、不適切である。【P10】
問13.企業におけるキャリア形成支援の知識
【B】「越境学習」の選択肢2は、他の選択肢と比較して異質に感じましたが、こちらを積極的に適切としたい問題です。
正答:2
1.×:障害者雇用納付金は、法定雇用率未達成の常用労働者100人超の企業から、不足人数に応じて徴収されるものである。したがって、「100人を超えるすべての事業主が収める」は不適切である。【厚生労働省】
2.○:越境学習は、学習者が所属組織から越境先へ行き、再び所属組織に帰ってくる「往還」の形を取る点に特徴がある。
異動や転職のように所属先を移すこと自体が目的ではなく、異なる環境での経験を持ち帰り、所属組織での学びや変化につなげる点が重要である。【参考サイト:JMAM】
3.×:自律的なキャリア形成が構造的に促されやすいのは、一般にメンバーシップ型雇用よりもジョブ型雇用である。
ジョブ型雇用では職務内容や必要なスキルが明確になりやすく、労働者自身がキャリア形成に必要な能力開発を意識しやすい。
4.×:高度プロフェッショナル制度の対象者には、労働時間、休憩、休日だけでなく、深夜の割増賃金に関する規定も適用されない。【厚生労働省:PDF】
5.×:障害者差別解消法における障害者は、障害者手帳を持つ人に限定されるものではなく、障害および社会的障壁により、日常生活または社会生活に相当な制限を受ける状態にある人が対象である。
障害者 身体障害、知的障害、精神障害(発達障害を含む。)その他の心身の機能の障害がある者であって、障害及び社会的障壁により継続的に日常生活又は社会生活に相当な制限を受ける状態にあるものをいう。【障害者差別解消法第二条】
問14.労働市場の知識
【B】統計調査の目的を問う問題は、「調査名と守備範囲」を結びつけて覚えることが重要です。調査の目的については、なかなか区別が難しいものがありますが、以下に簡単にまとめてみました。
| 種類 | 一言で表現 | 内容 |
| 賃金構造基本統計調査 | 賃金の構造 | 性、年齢、学歴、職種、勤続年数別の賃金 |
| 雇用動向調査 | 人の出入り・移動 | 入職、離職、転職、未充足求人、転職前後の賃金 |
| 就労条件総合調査 | 会社の制度 | 労働時間制度、賃金制度、退職給付、休暇制度 |
| 毎月勤労統計調査 | 毎月の変化 | 賃金、労働時間、雇用の月次変動 |
| 職業安定業務統計 | ハローワークの求人求職 | 有効求人倍率、新規求人倍率、求職・求人・就職件数 |
正答:2
1.×:賃金構造基本統計調査は、主要産業に雇用される労働者の賃金の実態を、雇用形態、就業形態、職種、性、年齢、学歴、勤続年数、経験年数などの別に明らかにする調査である。【厚生労働省】
2.○:移動、入職、離職、転職ときたら、雇用動向調査。
雇用動向調査は、主要産業における入職・離職及び未充足求人の状況並びに入職者・離職者に係る個人別の属性及び入職・離職に関する事情を調査し、雇用労働力の産業、規模、職業及び地域間の移動の実態を明らかにすることを目的とする。【厚生労働省】
3.×:就労条件総合調査は、主要産業における企業の労働時間制度、賃金制度等について総合的に調査し、我が国の民間企業における就労条件の現状を明らかにすることを目的として実施している。【厚生労働省】
4.×:毎月勤労統計調査は、雇用、給与及び労働時間について、全国調査にあってはその全国的変動を毎月明らかにすることを、地方調査にあってはその都道府県別の変動を毎月明らかにすることを目的とした調査である。【厚生労働省】
5.×:職業安定業務統計は、有効求人倍率の調査公表で知られる、一般職業紹介状況のことである。
職業安定業務統計は、公共職業安定所における求人、求職、就職の状況(新規学卒者を除く。)を取りまとめ、求人倍率等の指標を作成することを目的とする。【厚生労働省】
問15.労働市場の知識
【A】雇用・労働市場の傾向に関する問いですが、選択肢5以外は比較的正誤判断がしやすい選択であったと捉えています。
正答:3
1.×:就業者数は、コロナ禍の影響で、2020年に減少したものの、2021年以降、2025年まで5年連続で増加している。【労働力調査(基本集計)2025年(令和7年)平均結果の概要(P4):PDF】資料は2025年のデータだが、2024年も確認できる。
2.×:男性の育児休業取得率は、近年右肩上がりであり、2023年度の30.1%から2024年度は40.5%へ上昇している。【令和6年度雇用均等基本調査(事業所調査)P2:PDF】
上昇カーブは、次の表を見るとわかる。

出典:令和6年度雇用均等基本調査(事業所調査)P2
一方、女性の育児休業取得率は、2007年頃から80%台で推移している。なお、2007年の上昇は、育児休業給付金の支給率が増額されたことが背景にあると思われる。

出典:令和6年度雇用均等基本調査(事業所調査)P2
3.○:労働者の過不足がわかる、労働者過不足判断D.I.の結果を確認すると、以下のように正社員等の不足超過が大きい。
令和8(2026)年2月1日現在の正社員等労働者過不足判断D.I.をみると、調査産業計で+49ポイントの不足超過である。
一方、パートタイム労働者過不足判断D.I.をみると、調査産業計で+28ポイント の不足超過である。【労働経済動向調査(令和8(2026)年2月)の概況(P3):PDF】
4.×:2024年平均の雇用者数は男女ともに増加しているが、就業者数の増加は男性3万人増、女性31万人増であり、女性の増加幅の方が大きい。参照資料は2025年(令和7年)だが、図表から2024年の数値が読み取れる。【労働力調査(基本集計)2025年(令和7年)平均結果の概要(P7):PDF】
5.×:65~69歳層の就業率は2割を大きく上回っている。
令和6年版高齢社会白書では、65~69歳の就業者割合は男性61.6%、女性43.1%である。【令和6年版高齢社会白書(P19):PDF】
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