第24回問41~問45の解き方
第24回キャリアコンサルタント試験学科試験問題を徹底解説!
問41.仕事の理解の支援
【B】もはや出題の定番となった職業情報提供サイトですが、正答選択肢は、第24回対策総仕上げ模試の選択肢がど真ん中でした。
正答:1
1.○:職業適性テスト(Gテスト)では、受検者の「能⼒⾯の特徴」が提⽰され、その「能⼒⾯の特徴」に類似した職業グループから職業を探すことができる。【P11】
2.×:職業興味検査・価値観検査の「診断結果」のページを⾒ながら、過去の経験から思い当たることはないかという質問をし、経験・エピソード・実績等との紐づけを⾏う。【P9】
3.×:「しごと能⼒プロフィール」を作成することで、スキル・知識等が整理できる。【P17】
4.×:地図のイラストから、場所を選択することで、その場所で仕事をする職業を探すことができる。企業名や事業所名ではない。【P20:イメージ検索(地図)】
問42.自己啓発の支援
【A】職場における学び・学び直し促進ガイドラインは第23回問13に続いて2回連続の出題。第24回対策総仕上げ模試でも大問として取り上げていました。
正答:3
1.○:学びが継続できるような伴走支援の推奨される取組例として挙げられている。【P16】
2.○:学びが継続できるような伴走支援の推奨される取組例として挙げられている。【P16】
ジョブクラフティングは、自らに与えられた仕事を主体的に捉え直すことによって、やりがいのあるものに仕事を創り変えていく取り組みのことをいう。
なお、ジョブクラフティングは、第20回問47でも出題されている。
3.×:「人事部が担うべき」には違和感がある。
学びが継続できるような伴走支援の推奨される取組例として、学び・ 学び直しの継続に支障を来している者に対しては、より重点的にキャリアコンサルタントによる相談支援を行う、としている。【P16】
4.○:身に付けた能力・スキルについての適切な評価は大切な取組みであり、それによって、新たな目標の設定と、更なる学び・学び直しにつながることが期待される。【P17】
問43.意思決定の支援
【A】頻出の目標設定のプロセスについて、木村先生の著書に根拠を見いだせます。こうした問題は確実に仕留めましょう。
正答:3
1.×:目標は曖昧にして幅を持たせるべきではない。
目標は明確に宣言され、かつ到達可能であるとき人を最も動機付ける。【木村先生⑤P288、⑥P380】
2.×:目標は明確に宣言され、かつ到達可能であるとき人を最も動機付ける。【木村先生⑤P288、⑥P380】
3.○:情報そのものを提供するほか、情報を得る方法を教えることも有効である。
情報提供の原則は、カウンセラーが情報そのものを提供するよりも、クライエントが情報を得る方法を教えることである。【木村先生⑤P293、⑥P387】
4.×:「今日、可能性のある2、3の求人先に電話する」という直接的、短期的目標のほうが、「この数力月間に適した職業分野を探索する」といった長期的目標よりも、クライエント(求職者)を動機づける。【木村先生⑤P288、⑥P380】
問44.方策の実行の支援
【A】支援の基本姿勢からアプローチしましょう。4のようなカウンセラーの助言、支援はありがたくないですね。
正答:4
1.○:カウンセラーは、クライエントが目標を立て、学習できる状況をつくり出し、かつ目標達成のための学習計画や方策を実行するのを援助する。【木村先生⑤P297、⑥P389】
2.○:意欲を高める方策として、木村先生の著書にも記述がある。
達成可能な、サブ・ターゲットを立てる。できるだけ即時的なものがよい。【木村先生⑤P300、⑥P394】
3.○:意欲を高める方策として、木村先生の著書にも記述がある。
クライエントの努力に報いる。言語的、心理的支持を与える。【木村先生⑤P300、⑥P394】
4.×:高い目標を設定させて、すぐに達成するよう勇気づけるのは、意欲も高まらず、不適切である。
問45.新たな仕事への適応支援
【A】フォローアップもまた、仕事(職場)定着の支援として大切です。支援の基本姿勢からアプローチしましょう。
正答:2
1.×:「AよりもB」の表現には気をつける。
相談者自身の主観的な意識の確認は大切なことであり、客観的な事実の聞き取りが優先されることはない。
2.○:事業者側の本人への評価を聞き取る場合もありうる。
3.×:フォローアップも含めてケース記録を残して振り返り、キャリアコンサルタントの面談の質を高めるために活用する。
4.×:仕事への不適応などが判明した場合には、再面談のほか、職場などの環境への働きかけや調整を行うことはありうる。
参考文献・資料
支援者向け活用ガイド(PDF)
キャリアコンサルティング理論と実際6訂版木村周、下村英雄著(雇用問題調査会2022年)