第31回問31~問35の解き方

第31回キャリアコンサルタント試験学科試験を徹底解説!

問31.中高年齢期を展望するライフステージ及び発達課題の知識

【A】スーパーの出題は前回の第30回では(とても珍しく)ありませんでしたが、シャインやサビカスとともに、今回、大問での出題がありました。シュロスバーグも加えた、よく出る理論家四天王は、毎回出題されると思って対策をしましょう。「せいたかいか」は総仕上げ模試がお役に立てました。

正答:3

1.×:メゾサイクルという用語は、スーパーの理論では登場しない。

マキシ・サイクルは生涯を通じたライフ・ステージのことであり、各段階10年~15年を超えるような長い(マキシ)サイクルである。ミニ・サイクルは各段階の移行期に生じる短い(ミニ)サイクルである。【渡辺先生P44】

2.×:スーパーは人生上の役割について、6つの役割(木村先生の著書では9つ)と5つの舞台で整理して、ライフキャリア・レインボーの図で説明している。

スーパーは人の役割として、子ども、学習する者、余暇人、市民、労働者、家庭人を提示し、それらの役割は、少なくとも5種類の舞台(ライフ・スペース:家庭、学校、地域社会、職場、施設)において演じるとした。【渡辺先生P48】

問題文の「筋書きがある」については、バーンの交流分析(人生脚本)やサビカスのキャリア構築理論を思わせる。

3.○:スーパーの職業的発達段階は、成長段階、探索段階、確立段階、維持段階、解放段階の5段階で構成される。【渡辺先生P44】解放や衰退、下降と呼ばれることもある。

覚え方

4.×:人生の浮き沈みを線で描くライフ・ライン法は、養成講座などで学ぶことがあるライフラインチャートを示していると思われる。これは木村先生の著書では、コクランのナラティブアプローチの具体的な技法の一つとして紹介されている。【木村先生P80】

問32.個人の多様な特性の知識

【B】両立支援プランは、治療と仕事の両立に向けた、具体的な措置や配慮の内容、スケジュール等についてまとめた計画です。その目的と照らし合わせ、行き過ぎと思えるものを消去しましょう。

 事業場における治療と仕事の両立支援のためのガイドライン

正答:2

1.×:両立支援プランに盛り込むのは、就業上の配慮に必要な情報であり、病状に関する詳細な医療記録を職場側が作成するプランに盛り込むことは、機微な個人情報保護の観点から適切ではない。

2.○:両立支援プランに盛り込むことが望ましい事項として次を挙げている。【P8】

①治療・投薬等の状況及び今後の治療・通院の予定
②就業上の措置及び治療への配慮の具体的内容及び実施時期・期間
③フォローアップの方法及びスケジュール

3×:両立支援プランは、治療を続けながら安心して働ける環境を整えるためのものであり、治療期間中の職務遂行能力を詳細に評価するまでを盛り込むことは望ましいとは言えない。

4.×:周囲の協力は不可欠だが、同僚に「同意書」を求めることまではない。

問33.個人の多様な特性の知識

【C】こちらの資料からは、第24回問33をはじめ、過去に何度か出題があるのですが、あらかじめ対策をしておくのは難しい資料です。また、各段階において相応しい内容の選択についても、判断が難しい内容でした。

 平成30年度 労働者等のキャリア形成における課題に応じたキャリアコンサルティング技法の開発に関する調査・研究事業報告書

正答:3

1.×:疾病の診断・検査が行われるフェーズである第1段階では、ショック離職の防止や、両立支援プランの作成支援を行う。【P20】選択肢4の内容が該当する。

2.×:疾病の治療開始後のフェーズである第2段階では、相談者は治療が第一優先となり、キャリアコンサルタントには不安を取り除くための安全・安心の場づくりや就労意欲の維持のための支援が求められる。【P24】選択肢1の内容が該当する。

3.○:職場へ復帰する直前のフェーズである第3段階では、相談者の体と心の状態を丁寧にヒアリングし、悩みを整理した上で、本人が復帰出来るイメージを描けるように支援する。【P27】

4.×:職場へ復帰した後のフェーズである第4段階では、継続就労への支援や、キャリアの再構築に向けて再就職に向けた総合支援を行う。【P32】選択肢2の内容が該当する。

問34.カウンセリングの技能

【B】アイビィのマイクロカウンセリングから、フィードバックに焦点を当てた問題で、やや解釈の難しい選択肢もありましたが、フィードバックについては前回の第30回問34でも出題がありました。

出典は、福原眞知子先生の「マイクロカウンセリング技法」と思われます。学科試験対策上はマストではありませんが、資格取得後の研鑽に役立ちます。

マイクロカウンセリング技法

正答:3

1.×:カウンセラーが自分の考えや経験などを伝えるのは、自己開示である。【福原先生P13】

2.×:クライエントが人生の状況を新しい視点で見つめ直せるよう、カウンセラーが別の観点を提供することは、解釈である。【福原先生P13】

3.○:カウンセラーあるいは第三者がクライエントをどう見ているかという資料※を与えることである。【福原先生P13】

※問題文では「データ」と表現しているが、データを「資料」の意として捉えることは可能なため、適切と判断している。

4.×:カウンセラーが、クライエントにどのような行動をとってほしいかを明確に指示することは、指示である。【福原先生P12】

問35.カウンセリングの技能

【A】不適切な内容を選択することは、比較的容易でしたが、こうした応答技法については、次の資料にコンパクトにまとめられており、一読しておくと良いでしょう。

正答:4

「面接の基本的な技法」(茨城県教育研修センター)

1.○:あいづちの内容として適切である。

「ええ」「はい」といった言葉で、カウンセラーがクライエントの話を聴いていることを示し、話しやすさを促進する応答である。

2.○:反射の内容として適切である。

反射は、クライエントの発言内容やそこに込められた感情を、鏡のようにそのまま映し出して返す応答であり、クライエントは自分の言葉を客観的に聴き直すことができる。

3.○:要約の内容として適切である。

クライエントの話が一段落した際に、カウンセラーが理解した内容を簡潔にまとめて伝える応答である。「自分の理解」が気になった方もいるかもしれないが、自分の理解が間違っていないかを確認することも、要約の目的である。

4.×:クライエントがまだはっきりとは言葉にしていない感情を明瞭にして伝える応答は、明確化である。

自己開示は、カウンセラー自身が自分の考え、感情、あるいは個人的な経験などをクライエントに伝えることをいう。

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