第32回問01~問05の解き方

第32回キャリアコンサルタント試験学科試験を徹底解説!

選択肢の正誤と解説、参考文献をお伝えします。試験対策にお役立てください。なお、過去の類題の過去問解説のリンク先の内容は、直近3回分以外はみん合☆プラス会員限定公開です。

解説内のページ数の表記(【P××】)は、出典の官公庁資料、出典と思われる専門書などの参照ページ数を表しています。また、A(易しい)、B(差がつく)、C(難しい)の難易度評価を記載しています。

問1.社会及び経済の動向並びにキャリア形成支援の必要性の理解

【B】初出の資料からの出題であり、判断の難しい選択肢もありましたが、AIの利活用は、実際に利用している人の方が肯定的に捉えている状況があるようです。ご自身の感覚とも照らし合わせて確認しましょう。

 AIの職場導入による働き方への影響等に関する調査(労働者Webアンケート)結果

正答:2

1.×:「よりも」に注意する。

生成AIの活用方法では、「資料や文章の原案作成」が最も多く、次いで「文章等の修正・編集・校正・要約」である。「アイデアの検討・改良」がこれらを上回るわけではない。【P13】

2.○:AIの利用前後における仕事の質の変化を尋ねたところ、「仕事の楽しさ」や「仕事を通じて感じる活力」について、高まった、または増加したとする割合が、低下したとする割合を上回っている。【P60】

3.×:「求職活動のストレスを軽減してくれる」かどうかについては、「同意する」が約7割であり、多くがポジティブな効用を実感しており、生成AI は労働移動を支援するためのツールにもなり得る可能性が示唆される。【P39】

4.×:AI使用企業の労働者やAI利用者の方が、AIを利用していない者よりも、AIが将来の賃金を増加させることに対して肯定的な見通しを持っている。【P79】

問2.キャリアコンサルティングの役割の理解

【A】職業能力開発促進法におけるキャリアコンサルティングの定義、事業主の責務、キャリアコンサルタントの資格の性質に関する問題です。しっかりと確認しておきましょう。

正答:2

1.×:キャリアコンサルティングを「労働者の職業の選択、職業生活設計又は職業能力の開発及び向上に関する相談に応じ、助言及び指導を行うこと」と定義している。【第二条

2.○:事業主には、労働者の求めに応じてキャリアコンサルティングの機会を確保することその他の援助を行い、労働者の自発的な職業能力開発を促進することが求められている。【第十条の三

3.×:必ずキャリアコンサルタントを活用しなければならないとする規定はない。

キャリアコンサルティングの機会を確保する場合には、キャリアコンサルタントを有効に活用するように配慮するものとする。【第十条の三

4.×:キャリアコンサルタントは、業務独占ではなく、名称独占の国家資格である。

キャリアコンサルタントは、キャリアコンサルタントの名称を用いて、キャリアコンサルティングを行うことを業とする。【第三十条の三

問3.キャリアコンサルティングの役割の理解

【B】2026年1月公表の新しい資料からの出題です。なお、この資料からは問48でも出題がありました。今後の各試験で要注意の資料です。

 経済社会情勢の変化に対応したキャリアコンサルティングの実現に関する研究会報告書

正答:2

1.○:企業や需給調整機関のほか、学校、行政機関、各種支援機関など、様々な領域に広がるにつれ、それぞれの活動領域に応じた専門性が求められるようになっている。【P2】

2.×:「解決型」ではなく、「開発型」の支援である。

開発型の支援とは、労働者が自身の職業人生において目指す姿を設定し、その実現に向けた課題に継続的に取り組む力を身につけられるよう支援することである。【P3】

3.○:「開発型」の支援にあたっては、様々な情報を活用して、相談者の自己理解・仕事理解・環境理解を促進する支援を行うことが必要である。【P3】

4.○:AI等のデジタルツールの活用については、次の3つの能力を求めている。

①AI等のデジタルツールを活用して情報を収集・分析する能力
②AIが提示する情報の正確性や妥当性を見極める能力
③倫理面の問題が生じない形でAIをキャリアコンサルティングの質を高める支援ツールとして効果的に活用する能力【P5】

問4.キャリアに関する理論

【A】試験で頻出のサビカスのキャリア・アダプタビリティ、4つの次元に関する問題です。「援助」だけが4つの次元に含まれないため、仲間外れを見つけやすい問題でした。

正答:4

キャリア・アダプタビリティの4次元(4つのC)
 関心(Concern)・統制(Control)・好奇心(Curiosity)・自信(Confidence)
覚え方:かとう こうじ

1.○:職業人として自らの未来について「関心」をもっていること。【渡辺先生P98】

キャリアの理論に関する出題は、渡辺三枝子先生の「新版キャリアの心理学」が出典と思われる出題が多く、木村先生の著書とともに机上に用意しておきたい参考書です。

新版キャリアの心理学(第2版)

2.○:職業上の未来に対して、自らが「統制」をしていること。【渡辺先生P98】

3.○:自らの可能性と未来のシナリオを探索することに、「好奇心」を発揮していること。【渡辺先生P98】

4.×:「援助」が受けられることではなく、自らの願望を実現するために、「自信」をもっていることである。【渡辺先生P98】

問5.キャリアに関する理論

【A】前回の第31回問5に続き、シャインのキャリア・アンカーの出題でしたので、対応できた方は多かったのではないでしょうか。出題内容も似てしました。

正答:3

1.×:シャインのキャリア・サイクルの段階と課題によると、「自分のキャリア・アンカーを知り評価する」のは「キャリア中期の危機(35~45歳)」の特定の課題としている。【木村先生P232】

キャリアコンサルティング理論と実際

木村先生の著書「キャリアコンサルティング理論と実際」は、学科試験出典ナンバー1のバイブルですので机上にぜひご用意のうえ、出題箇所を参照しましょう。

なお、キャリア・アンカーは、教育や実際の仕事経験の積み重ねに基づいて形作られるものである。【渡辺先生P160】

2.×:キャリア・アンカーは、才能・能力、動機・欲求、意味・価値に関する自己認識から構成され、「性格」は構成要素として示されていない。

キャリア・アンカーを確かめるための3つの問いは以下である。【渡辺先生P164】

①才能と能力:「何が得意か」
②動機と欲求:「何をやりたいのか」
③意味と価値:「何をやっている自分が充実しているのか」

3.○:シャインは、独自のキャリアがいくつかにパターン化されることを見出し、そのパターンを特徴づけるものとして、キャリア、職業における自己概念、セルフイメージを「キャリア・アンカー」と名づけた。【渡辺先生P159】

4.×:キャリア・アンカーは8つである。

①特定専門分野/機能別のコンピテンス
②全般管理コンピテンス
③自律/独立
④保障/安定
⑤起業家的創造性
⑥奉仕/社会献身
⑦純粋な挑戦
⑧生活様式
【渡辺先生P160】

覚え方:せんぜん じぶんは ほうきをもって ほうしした じんせい(ほうきでシャイン☆)

 

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