第12次職業能力開発基本計画(第3部)のまとめ(Part1)
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第3部 職業能力開発の方向性と基本的施策
第3部は、本資料の中核を成しています。7つの観点から、課題と方向性、実施する施策が列挙されています。こちらのPart1では、7つの観点のうち、1.今後求められるスキルの変化に対応した戦略的な職業能力開発支援の推進と、2.労働市場でのスキル等の見える化の促進について、まとめます。
1.今後求められるスキルの変化に対応した戦略的な職業能力開発支援の推進
( 1)産業界・地域・成長分野等における人材ニーズ等を踏まえた戦略的な職業能力開発の推進(P14)
課題と方向性
・人材ニーズやデジタル技術の進展等を踏まえた、効果的な職業能力開発の推進。
・公的職業訓練の実施に関する計画を的確に策定し、PDCAサイクルにより効果検証と訓練プログラムの開発。
・実習や就労の機会を組み込んだ訓練政策は、積極的労働市場政策として効果が大きいが、普及が進んでいないため、実習併用職業訓練などの職場内での実務経験を組み合わせた訓練の普及が必要。
・中小企業は、単独で職業能力開発に対応することが困難であるため、人材育成の単位を「企業単独」から、産業・地域等の単位の「複数の企業」への拡大。
・業界全体で人材を育成する取組を進めることや、産業・職業等の単位で人材を評価し、キャリア形成を支援する仕組みの整備。
・労使が能力開発の意義や方向性等について共有し、労働者一人ひとりが主体的に能力開発に取り組む意識を持つ。
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実施する施策
・成長分野等に必要な人材の育成に向けた戦略的な職業訓練の推進。
・地域の産官学の連携のもと、地域の人材ニーズ等を踏まえた訓練機会の創出への取り組み。
・エネルギーなどの戦略分野等における人材育成・確保の加速化。
・職業能力開発大学校及び職業能力開発短期大学校のリソースを活用した、在職者向けの新たな訓練プログラムの検討、実施。
・ハローワークにおいてキャリアコンサルティング、能力向上、職業紹介までの切れ目ない支援サービスの実施。
・実習併用職業訓練や日本版デュアルシステムなど実務経験を組み合わせた訓練機会の拡充の方策の検討、実施。
日本版デュアルシステムは、働きながら学ぶ、学びながら働く仕組みであり、企業における実習訓練と実習訓練に関連した内容の、教育訓練機関における座学を並行的に実施することである。【厚生労働省】
・産業・地域単位での複数企業の連合体が「共同」で人材育成を行う仕組みの好事例を広げる取組や、訓練を支援する効果的な仕組み等を検討、実施。
・キャリアコンサルタントが、職務やスキル、処遇、職業能力開発機会等に係る情報を活用できる仕組みの構築。
・助成金等の申請手続のオンライン化等の推進、在職中の方や子育て・介護中の方などが訓練を受講しやすい環境整備の実施。
・労働者や企業における職業能力開発(リスキリング)の必要性・重要性の認識・理解の促進と、社会全体の機運醸成のための取組として、シンポジウムや情報発信を行う。
(2)民間教育訓練機関が提供する職業訓練の質の確保・向上(P18)
課題と方向性
・公的職業訓練の7~8割を担っている、民間教育訓練機関の訓練の質の向上。
・「民間教育訓練機関における職業訓練サービスガイドライン」の認知度向上と活用を促進し、適合事業所認定制度の見直しを行う 。
「民間教育訓練機関における職業訓練サービスガイドライン」は、民間教育訓練機関が提供する職業訓練サービスとマネジメントの質の向上を目的とした、民間教育訓練機関のためのガイドラインである。
なお、適合事業所認定制度は令和5年度で休止していたが、令和8年度から見直しを行った上で再開する予定である。【厚生労働省】
・民間教育訓練機関による訓練のニーズ把握の促進を行うことや、職業訓練の効果について適切な評価を行う。
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実施する施策
・民間教育訓練機関の訓練ニーズの的確な把握を促進する。
・民間教育訓練機関が行う職業訓練の効果の適切な評価のため、訓練の内容と成果に関するデータの分析を行うための方策を検討する。
2.労働市場でのスキル等の見える化の促進
(1)労働市場におけるスキルの標準化と見える化(P20)
課題と方向性
・職務やスキル、処遇、職業能力開発機会等に係る職業の情報を含めた基盤の整備。
・労働市場や企業内部において、労働者の有するスキルと企業が個々の労働者に求めるスキルの「見える化」の促進。
・職業に求められるスキルを整理したスキル標準や、企業内の職務に求められるスキルを整理した社内版スキル標準の作成。
・労働者個人が仕事や職業訓練等を通じて習得した能力を把握し、それを労働市場や企業に対して証明することを支援する仕組みの整備。
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実施する施策
・「職業情報提供サイト(job tag)」について、能力向上や処遇向上等につながる情報や、キャリアラダーに関する情報等について、労働者が効果的に活用できる環境を整備し、一層の充実を図る。

・リスキリングの支援策に関する関係省庁の情報の連携・一体化。
・技能検定、認定社内検定及び団体等検定の整備・活用の促進。また、技能検定が産業界の人材ニーズに適合するよう見直す。
・職務に求められるスキルの「見える化」を図るため、職業能力評価基準をベースとしつつ、スキル標準の企業導入を促進する方策の検討を行い、実施する。
・職業訓練において、業界単位で共通性が認められるものは技能検定等の職業能力評価制度や資格に繋げるなどにより、スキルの「見える化」を進める。
・ジョブ・カードの認知度の向上を図り、個人のスキルを労働市場に伝達する効果的な仕組みの検討を行い、施策を講ずる。
ジョブ・カードの認知度は低く、能力開発基本調査によると、「名称(言葉)は聞いたことがあるが内容は知らない」が 40.9%、「名称(言葉)を聞いたことがなく、内容も知らない」が 38.5%と内容を知らない事業所が約8割である。なお、「内容を含めて知っており活用している」は 1.9%に留まる。【令和6年度能力開発基本調査P26:PDF】
(2) 企業の職業能力開発に関する情報の発信等(P23)
課題と方向性
・労働者が、自らの望むキャリアを形成していくため、企業が行う職業能力開発の取組の情報を得られるようにする。
・企業の職業能力開発の取組は離職防止や人材の確保につながる。
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実施する施策
・自律的・主体的なキャリア形成や企業の人材確保・定着等に資するよう、企業による職業能力開発の効果的な情報発信の進め方を検討する。
・事業内職業能力開発計画の作成や職業能力開発推進者の選任の促進。
・「職場における学び・学び直し促進ガイドライン」の周知啓発。
第3部のPart1は以上です。Part2を確認しましょう。