第29回問36~問40の解き方
第29回キャリアコンサルタント試験学科試験問題を徹底解説!
問36.グループアプローチの技能
【A】グループワークの留意点について、正誤判断は比較的、容易な問題でした。
正答:1
1.○:オリエンテーションにおいて、グループワークの目的や目標を示すことは適切である。
2.×:丁寧であることはよいが、「できるだけ長く」は不適切である。
3.×:評価への抵抗に対しては、説得、叱責、激励などの言語的な方法で解決することは適切とは言えない。中でも叱責はありえない。
4.×:挨拶に元気がないことは悪いこととはいえず、励ますことが適切とは言えない。
問37.キャリアシートの作成指導及び活用の技能
【A】「こんな面談(キャリアコンサルタント)は嫌だ」の視点で、消去法でアプローチしましょう。
正答:4
1.×:シートの各項目の書き方の説明は行うことがあるが、各項目を埋めることが主たる目的ではない。
2.×:どうしたいのかを判断するのは本人であり、記入も本人が行うもので、キャリアコンサルタントが指示するものではない。
3.×:具体的に記入出来ていない理由を確認して助言をしたり、その場で情報を整理して記入をしたり、部分的には次回面談までに記入をしてもらうといった方法もある。すべて記入した上で来談するように伝えるのは適切ではない。
4.○:面談ごとに、ふり返りや、まとめがあることは、本人にとっても、キャリアコンサルタントにとっても、面談の評価や次回の展開に役立つ。
問38.相談過程全体の進行の管理に関する技能
【A】すべて木村先生の著書に出典を見出すことができますが、カウンセリングの成果の評価の視点や方法をあらためて確認しましょう。
正答:2
1.○:成果の端的な基準は、カウンセラーとクライエントの両者が同意したカウンセリング目標を、クライエントが達成したか否かである。しかし、この基準だけでは、将来に向けて得るところが少ない。
そのため、カウンセリングの量、質、時間的な枠組み、情報や資源の活用、システムの活用と応用などについて熟考して自己評価を行うべきである。【木村先生P400】
2.×:カウンセラーは、自分自身の成果をできるだけ客観的に評価する。
時間を割いて、適切かつ客観的に、どの程度効果的にやったか、将来のために何を学んだかなどを検討する必要がある。【木村先生P400】
3.○:クライエントがどう感じているか、カウンセリング関係の説明は理解されたか、クライエントは達成すべき目標を自分のものとして捉えていたかなどである。【木村先生P400】
4.○:評価の基準は、以下の3つである。【木村先生P400】
①カウンセラー自身の知識、経験に基づいた反省と学習
②クライエントの受け止め方
③資格のある第三者(スーパーバイザーや他のカウンセラー等)
問39.相談場面の設定
【A】目標設定のケーススタディに関する珍しい出題内容で、選択肢の文面では状況がわからないものもありました。ただし、その点では選択肢4は最も状況がわかる、無理のない展開(目標設定)とも言えます。
正答:4
1.×:上司の行動変容は、上司自身が行うものであり、相談者やキャリコンサルティングの目標として適切ではない。
2.×:確かに他人を変えることはできないが、「Aさんの言動」の内容について、具体的な言動の内容や、その言動による相談者や周囲への影響や、相談者の心境をよく聞いたうえで、目標設定を行う。
3.×:その言動をそのまま鵜呑みして目標にするのではなく、不満の内容や、どのようになっていると良いかについて、さらに深掘りして目標設定するのが良い。
4.○:「仕事をとおした幸福」について、具体的なその姿を想像、共有して目標設定することは適切である。
問40.自己理解の支援
【A】アセスメントの留意点は時折出題があり、木村先生の著書からの出題でしたが、第29回対策みん合☆総仕上げ模試(問41)で、選択肢1、2、4がズバリでした。
正答:2
1.×:対象者にあらかじめ検査の目的を十分に理解させる。【木村先生P138】
2.○:検査の限界を十分に認識し、目的と対象に応じた妥当性・信頼性の高い検査を選定する。【木村先生P138】
3.×:個人情報の保護に留意して、今後の指導のために記録、整理、保管する。【木村先生P138】
4.×:結果のフィードバックを必ず行う。また、実施対象者の自己理解と発達を促すように行う。【木村先生P138】
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