第29回問41~問45の解き方

第29回キャリアコンサルタント試験学科試験問題を徹底解説!

問41.仕事の理解の支援

【A】職業情報提供サイト(job tag)に関する基本的な内容が問われました。こうした公的サイトに関しては、「出来ること、出来ないこと」の出題が多いため、内容を確認しておきましょう。

正答:2

職業情報提供サイト(job tag)

1.×:職業情報提供サイト(job tag)には、各種自己診断ツールがある。

2.○:500を超える職業情報を掲載し、職業のビジュアルなイメージをつかむことができるよう、各職業の紹介動画(各90秒程度)を掲載している。【職業情報提供サイト(job tag)

3.×:職業情報提供サイト(job tag)自体に求人情報は掲載されていないが、ハローワークインターネットサービスに掲載されている求人情報が検索できる。

4.×:職業経験のない大学生のキャリア教育や、キャリアコンサルタントなどが行うキャリア支援においても使用できる。【職業情報提供サイト(job tag)

問42.自己啓発の支援

【A】「中学校職場体験ガイド」は初出の資料ですが、不適切なものを選ぶのは容易な問題でした。中学生に「学び直し」はないでしょう(汗)。

中学校職場体験ガイド

正答:4

1.○:職場体験の教育的意義として適切である。【(3)職場体験の意義

2.○:職場体験の教育的意義として適切である。【(3)職場体験の意義

3.○:職場体験の教育的意義として適切である。【(3)職場体験の意義

4.×:これは職場における学び・学び直し促進ガイドラインの内容である。【厚生労働省

問43.意思決定の支援

【B】選択肢2と3は、どちらも気になる点があったかもしれませんが、どちらも木村先生の著書に根拠がありました。

正答:2

1.×:メリット、デメリット や、期待される効果をまとめた「比較評価表」で検討することは有効だが、「最も効果的な意志決定の支援」とするのは言い過ぎである。【木村先生P389】

2.○:「軽い対決」が気になったが、木村先生の著書にも記載がある。軽い対決により、選択肢に関する実現性の吟味を促す効果がある。

選択可能な道のそれぞれについて、その適切さを調べるために、自由に答えられるような質問や、軽い対決をする。【木村先生P390】

3.×:自分のニーズ、希望に合うかどうかに関係なく、広く情報、専門家の意見、技術的援助等を求める。【木村先生P388】

また、相談者が非現実的なニーズや希望を持っている場合などには、それに合う内容に絞り込んで情報提供することは適切とは言えない。【木村先生P387】

4.×:インターネットや生成 AI の情報には誤った情報などもあり、そのまま用いるの適切ではない。

問44.方策の実行の支援

【A】自らがキャリアコンサルタントになった気持ちで、支援の基本姿勢からアプローチしましょう。

正答:1

1.○:実施項目、期間、達成レベルなどを明確にして、実行可能な計画を相談者とともに作成することは適切である。

方策の実行に関する契約書の例が木村先生の著書にあるので紹介する。【木村先生P386】

2.×:相談者によって、方策の内容、実行の仕方、置かれた環境等は異なるために、標準的な対応ではニーズや希望を満たすことができないこともあり、個別的な対応を行う。【木村先生P388】

3.×:意思決定には、必ず「不確実性」が伴う。また、決定されたことは変わることがある。【木村先生P388】

4.×:方策の進捗状況はキャリアコンサルタントと共有する。【木村先生P367】

また、方策の実行全体をチェックすることもキャリアコンサルタントの支援の一つである。【木村先生P385】

問45.新たな仕事への適応の支援 

【A】追指導(フォローアップ)に関する出題はあまりありませんが、自分がキャリアコンサルタントになった気持ちで、支援の基本姿勢に照らしてアプローチしましょう。なお、第24回問45と全く同じ問題でした。

正答:2

1.×:「よりも」表現には気をつける。

相談者自身の意識の確認は大切であり、客観的な事実の聞き取ることが基本であると言い切ることはできない。

2.○:事業者側の本人への評価を聞き取る場合もある。

3.×:フォローアップも含めてケース記録を残して振り返り、キャリアコンサルタントの面談の質を高めるために活用する。

4.×:仕事への不適応などが判明した場合には、再面談のほか、職場などの環境への働きかけや調整を行うこともありうる。

問46~問50へ進む

全50問の目次