第31回問16~問20の解き方
第31回キャリアコンサルタント試験学科試験問題を徹底解説!
目次
問16.企業におけるキャリア形成支援の知識
【C】問1に続いて男女共同参画白書からの出題です。具体的な割合や高低(上下)が問われており、難しい内容でした。年次有給休暇の取得率では第31回対策総仕上げ模試がお役に立てました。
正答:2
1.×:男性の育児休業取得率は、民間企業(17.13%)よりも国家公務員(43.9%)の方が高い。【P132】
2.○:就業継続率は約7割とおさえる。
第1子出産前に就業していた女性の就業継続率(第1子出産後)は上昇傾向にあり、平成27(2015)年から令和元(2019)年に第1子を出産した女性では69.5%である。【P131】
3.×:男性の場合、30代後半から50代前半で、週間就業時間49 時間以上及び60 時間以上の就業者の割合が他の年代と比べ高くなっているのに対し、女性の場合は子育て期と重なることもあり、下の年代と比べて低くなっている。
4.×:年次有給休暇の取得率は、約6割とおさえておく。
年次有給休暇の取得率は近年上昇傾向にあり、令和4(2022)年は男女計で62.1%(男性59.3%、女性67.4%)である。【P130】
問17.企業におけるキャリア形成支援の知識
【A】定期的に出題のある、カタカナ用語の横断的出題です。メンバーシップ型雇用とジョブ型雇用の違い、特徴は今後も出題の可能性があります。よく確認しておきましょう。
正答:4
1.○:ポジティブ・アクションの内容として適切である。
ポジティブ・アクションは、固定的な男女の役割分担意識や過去の経緯から、男女労働者の間に生じている差を解消しようと、個々の企業が行う自主的かつ積極的な取組をいう。【厚生労働省】
2.○:ワーク・ライフ・バランスの適性化の目的や効果として適切である。
ワーク・ライフ・バランスの適性化により、労働者の心身の健康維持、少子高齢化に伴う労働力確保、多様な働き方の実現による離職防止、生産性向上などの効果が期待される。
3.○:これは経済産業省による「ダイバーシティ経営」の定義であり、適切である。
ダイバーシティ経営を「多様な人材を活かし、その能力が最大限発揮できる機会を提供することで、イノベーションを生み出し、価値創造につなげている経営」と定義している。【経済産業省】
4.×:これはメンバーシップ型ではなく、ジョブ型雇用の内容である。
メンバーシップ型は、人に仕事を割り当てる。職務を限定せずに採用し、配置転換や教育訓練を通じて長期的に育成する日本伝統の雇用の捉え方である。
ジョブ型は、仕事に人を割り当てる。職務記述書(ジョブ・ディスクリプション)を明確にし、その遂行に必要な専門スキルを持つ人材を外部から獲得したり、適材適所で活用したりする雇用の捉え方である。
| 雇用 | メンバーシップ型雇用 | ジョブ型雇用 |
| 制度 | 職能資格制度 | 職務等級制度 |
| 主体 | 「人」に仕事をつける | 「職務」に人をつける |
| 採用 | 新卒一括採用、ポテンシャル重視 | 経験者採用、即戦力・専門性重視 |
| 異動 | 会社都合の転勤・配置転換がある | 職務が限定され、原則異動はない |
| 賃金 | 年功的、職能給 | 職務給 |
テキスト&一問一答第4版(P115~)でも詳しく解説しています。
問18.労働市場の知識
【B】計算式が出題されることは珍しく、一瞬、怯んでしまいそうになりますが、落ち着いて情報を整理しましょう。
正答:1(労働力人口-就業者)/労働力人口✕100
完全失業率は、「労働力人口」に占める「完全失業者」の割合のことであり、完全失業者を労働力人口で割って求める。

[計算の仕組み]
分子:労働力人口-就業者=完全失業者
全体:完全失業者/労働力人口×100=完全失業率
問19.労働市場の知識
【A】調査内容と資料の組合せは定期的に出題があり、最近では第27回問21で出題がありました。第31回対策模試がスバリ、お役に立てました。
正答:1
1.○:一般職業紹介状況(職業安定業務統計)は、ハローワークにおける求人、求職、就職の状況(新規学卒者を除く)を集計したもので、毎月の有効求人倍率がわかる。調査は毎月、厚生労働省が行っている。【厚生労働省】
2.×:毎月勤労統計調査は、雇用、給与及び労働時間について、全国的な変動、都道府県別の変動を明らかにすることを目的に、毎月、厚生労働省が行っている。【厚生労働省】
3.×:労働経済動向調査は、景気の変動、労働力需給の変化等が、雇用、労働時間等に及ぼしている影響や、今後の見通し、当面の問題等を迅速に把握することを目的として、四半期ごとに厚生労働省が行っている。【厚生労働省】
4.×:労働経済分析レポートは、政策立案を進めていく上で労働経済に関する諸課題について分析が重要であるとの認識の下で、様々なテーマについて多様な分析を行うものであり、厚生労働省が不定期に公表している。【厚生労働省】
テキスト&一問一答(第4版)P126~P130
合格問題集(第2版)P124~P127
問20.労働政策及び労働関係法令並びに社会保障制度の知識
【B】前年と同様のタイミングで、最新版(令和7年版)が出題されました。また、次の問21では令和6年版も出題され、2年分での出題でしたが、このケースは過去にも例があります。
正答:3
1.×:社会インフラ関連職の就業者の割合は全体の約35%である。【P100】
2.×:月額で約5万円高いという事実はない。
社会インフラ関連職の賃金水準には職種ごとの違いがみられ、全体的には10年前と比べて改善傾向が見られるものの、例えば「接客・販売・調理」関係職種では、若年層を含めた全ての年齢層で、全職種平均を十分に上回る水準は確認されていない。【P134】
3.○:社会インフラ関連職では、年齢とともに賃金が上昇する傾向はあるものの、賃金カーブの傾きは緩やかであり、経験に対する賃金の伸びが限定的である。【P130】
そのため、社会インフラ関連職においても、スキルや経験の蓄積に応じて賃金が段階的に上昇する仕組み、「キャリアラダー」の構築を進めることが、人材の長期的な確保と育成において重要な要素となる。

「キャリアラダー」は次回以降の試験においても要注意です。
4.×:60~64歳は非社会、社会インフラ関連職のいずれも賃金水準は低下する。【P132】
資料の図表を見ると、賃金のピークは非社会インフラ関連職では55~59歳が高いが、社会インフラ関連職では45~49歳がやや高い。

出典:令和7年版労働経済の分析(P132)
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