人事考課の目的と運用上の原則について述べよ。

Check Sheet ONOFF




Check Sheet機能をご活用ください。

答案のシナリオ

ズバリ、どこが出るのかはわかりませんが、人事考課で抑えておくべきことは下記になるかと思います。

・人事考課の目的 ⇒①人事情報の収集 ②教育訓練情報の収集 ③賃金情報の収集

・人事考課要素

種類 内容・キーワード等 時期
 成績考課 目標達成度 ①課業別遂行度 ②仕事の質および量 一定期間
 情意考課 職務遂行にあたっての態度 一定期間
 能力考課 能力保有度 一定時点

・人事考課運用上の原則

原則 内容、キーワード等
考課基準の明確化 基準を明確にし、全社的に理解される
考課基準の遵守 定めた一定期間より過去の行動などを対象としない。
考課者の複数 2人以上の考課者により、個人的主観による誤差を少なくする。
第一次考課の尊重 第一次考課者が、被考課者を最もよく知りうる。
考課場面の厳守 職務遂行とは関係ない私的な言動などは効果の対象にしない。

・考課誤差の要因と予防

種類 内容、キーワード
ハロー効果 極めて優れている特性があると、他の特性も同様の考課をする傾向。
寛大化傾向 甘い考課をする傾向。
中心化傾向 考課結果が中央値、「普通」に集中してしまう傾向。
論理的誤差 考課要素間に勝手な関連性をつけて考課してしまうこと。
近接誤差 評価時点の近接時点のものをより強く評価してしまうこと。

答案の案

人事考課の目的には人事情報の収集、教育訓練情報の収集、賃金情報の収集があります。そして、考課要素には成績(業績)考課、情意考課、能力考課の領域があります。

人事考課を実施する考課者は通常、部長や課長などの管理者になりますが、公正適切に人事考課を行うための人事考課運用上の原則があります。

まずは考課基準を明確にし、それが全社的に理解され、考課者は公正適切に運用する方法を理解し実践します。

続いて、考課基準を遵守します。具体的には、考課は定められた一定期間の場面をとらえて行われるものであり、過去の言動や成績などを考課対象にはしません。

そして、考課は2人以上の複数で行い、個人的主観による考課上の誤差を少なくする努力をします。

また、人事考課において被考課者を最もよく知るうるのが第1次考課者ですので、第1次考課者の効果を尊重します。

原則の最後に考課場面の厳守があります。職務遂行とは関係のない私的な言動などは考課の対象にはしません。

なお、考課においては誤差が生じる可能性があり、その要因としては、ハロー効果、寛大化傾向、中心化傾向、論理的誤差、近接誤差があります。(479文字)