第32回問46~問50の解き方
第32回キャリアコンサルタント試験学科試験を徹底解説!
目次
問46.相談過程の総括
【A】目標は当初のものから変更できるため、選択肢1が気になった方もいると思いますが、選択肢2が最も不適切であると判断できます。
正答:2
1.○:相談開始時に設定した目標をどの程度達成できたかは、相談を終了する時期を判断する重要な基準である。
目標に照らしてどこまで到達したか、成果を評価する。【木村先生P397】
2.×:相談を終了した後も、必要が生じれば、同じテーマで相談を再開することができる。
将来、必要があればカウンセリングに戻ってこられるようにしておくと伝える。【木村先生P389】
3.○:相談の終了は、相談者がキャリアコンサルタントへの依存から離れ、自ら考え、選択し、行動していくために必要である。
クライエントとカウンセラーがその後も延々とカウンセリング関係を続けることを避ける。【木村先生P399】
4.○:今後のため、あるいはクライエント自身または第三者に対する責任を果たすためにケース記録を整理し、保存する。【木村先生P400】
問47.環境への働きかけの認識及び実践
【A】問題文に資料名の表記はありませんが、出典は頻出の次の資料と思われます。全体を一読しておきましょう。
正答:3
1.○:新卒採用者の離職率が高い場合、新入社員に仕事へ向き合う姿勢や取り組む意欲などのマインドセットを形成するとともに、社内のキャリアパスを示すことは適切である。【P5】
2.○:育児・介護休業者の職場復帰を支援する際には、休業前後の直近の手続や業務調整だけでなく、復帰後の中長期的なライフキャリアを検討することが重要である。【P5】
3.×:40代半ばの中堅社員のモチベーション低下に対し、昇進・昇格や昇給を中心としたキャリアアップの方策を示すだけでは不十分である。
この年代では、管理職への昇進だけでなく、専門性の深化、後進の育成、新たな役割への挑戦、働く意味の再確認、今後のライフキャリアなど、多様なキャリアの方向性を検討する必要がある。【P6】
4.○:シニア社員の生涯キャリアの設計と実践を支援するため、研修とキャリアコンサルティング面談を連動させることは有効である。【P6】
問48.自己研鑽及びキャリアコンサルティングに関する指導を受ける必要性の認識
【B】問3に続いて、こちらでも令和8年1月公表の資料から出題がありました。選択肢3の判断がやや難しかったですが、教育領域において、「事業主の講ずる措置」の理解を促すことは、直接的に求められる能力ではないと判断しています。
経済社会情勢の変化に対応したキャリアコンサルティングの実現に関する研究会報告書![]()
正答:3
1.○:企業領域においては、キャリアコンサルティングや関連施策の役割及び有効性について企業の理解を促すこととあわせ、セルフ・キャリアドックについて、導入のメリットを企業に伝え、導入・活用に向けた働きかけを行うことも必要である。【P6】
2.○:需給調整領域においては、相談者が教育訓練等の受講や就職活動を行う際には、関係する支援機関等と連携して、伴走的な支援や心理的なサポートを行うほか、就職後には必要に応じて職場への定着に向けた支援を行う必要がある。【P12】
需給調整領域には、公的部門では公共職業安定所(ハローワーク)や自治体の就労支援窓口など、民間部門では職業紹介事業者、労働者派遣事業者などがある。
3.×:職業能力開発促進法における「事業主の講ずる措置」について理解を促すことは、主に企業領域で必要となる能力である。【P6】
「事業主の講ずる措置」は、事業主が労働者の職業能力の開発・向上や自発的なキャリア形成を支援するために行う措置に関するものであり、就職活動中の学生に理解を促すことが、教育領域の中心的な能力として示されているわけではない。
4.○:地域・福祉領域では、相談者の家族や、相談者が利用している他の支援機関等の関係者とも関係を構築し、今後のキャリア発達を支援するために必要な情報収集を行うことができる能力が必要である。【P11】
問49.キャリア形成及びキャリアコンサルティングに関する教育並びに普及活動
【B】頻出の「働く環境の変化に対応できるキャリアコンサルタントに関する報告書」に示された、企業や労働者への働きかけ、ジョブ・カードの活用、認知度向上に関する問題です。
働く環境の変化に対応できるキャリアコンサルタントに関する報告書![]()
正答:3
1.○:連続的・長期的なキャリア形成を念頭に見た場合、いわば点と点の細切れの取組となるケースも見受けられることから、専門職としての知見・実践力を生かし、それらを一本に繋ぐようなキャリア形成支援がなされることについて労使双方からの期待が寄せられる。【P1】
2.○:労働者のキャリア目標を明確にし、組織全体でキャリア形成支援を実践するためには、人事部門、上司、部下、キャリアコンサルタント間のコミュニケーションを円滑にすることが有効である。【P2】
3.×:ジョブ・カードの当初の活用目的と、現在期待されている活用場面が逆である。
当初は、就業経験の少ない人が労働市場へ参加するためのスキル獲得に関わる支援での活用に力点を置いていたが、今後は更に、企業の実務場面での活用が望まれる。【P3】
4.○:年齢階層別に見た場合、高齢者と比較して若年層のほうが、キャリアコンサルティング経験が多いという結果を示すデータがあり、個人へのキャリアコンサルティングの認知度を高めていく場合には、特に60歳以上のシニア層を含む中高年齢層を意識した支援を今まで以上に実践していく必要がある。【P4】
問50.キャリアコンサルタントとしての倫理と姿勢
【A】「する必要はない(不要である)」の表現には気をつけましょう。守秘義務の例外については、第32回対策みん合☆総仕上げ模試で焦点をあてて出題していましたので、お役に立てました。
正答:1
1.○:守秘義務の例外である。
キャリアコンサルタントは、業務並びにこれに関連する活動に関して知り得た秘密に対して守秘義務を負う。但し、相談者の身体・生命の危険が察知される場合、又は法律に定めのある場合等は、この限りではない。【第5条】
2.×:キャリアコンサルタントは、スーパービジョン、事例や研究の公表に際して、相談者の承諾を得て、業務に関して知り得た秘密だけでなく、個人情報及びプライバシー保護に十分配慮し、相談者や関係者が特定される等の不利益が生じることがないように適切な措置をとらなければならない。【第5条3】
3.×:キャリアコンサルタントは、キャリアコンサルティングにおいて知り得た情報により、組織における能力開発・人材育成・キャリア開発・キャリア形成に関する支援を行う場合は、プライバシーに配慮し、関係部門との連携を図る等、責任をもって適切な対応を行わなければならない。【第5条2】
4.×:キャリアコンサルタントは、組織より依頼を受けてキャリアコンサルティングを行う場合においては、業務の目的及び報告の範囲、相談内容における守秘義務の取扱い、その他必要な事項について契約書に明記する等、組織側と合意を得た上で職責を果たさなければならない。【第9条2】
以上、全50問の解説をお伝えしました。
お疲れさまでした。じっくり復習して知識を整理しましょう。