【技能検定】第35回問21~問25の解き方
第35回キャリアコンサルティング技能検定学科試験問題を徹底解説!
選択肢の正誤と解説、参考文献をお伝えします。試験対策にお役立てください。
目次
問21.学校教育制度及びキャリア教育の知識
【B】2022年成立、2023年施行の「こども基本法」が、1級を含め、各試験で初めて出題されました。基本法にあたるもので、条文数は多くありません。
今後の出題に備え、第二条の定義と第三条の基本理念を確認しましょう。
正答:4
1.×:この法律において「こども」とは、心身の発育の過程にある者をいう。【第二条】
個々の状況に合わせて支援の対象とするため、○歳までという区切り方はしていない。
2.×:子育ては家庭を基本としながら、そのサポートが十分に行われ、家庭で育つことが難しいこどもも、家庭と同様の環境を確保する。【第三条】
3.×:「こども施策」には、子育てに伴う喜びを実感できる社会の実現に資するため、就労、結婚、妊娠、出産、育児等の各段階に応じて行われる支援が含まれる。【第二条】
4.○:事業主は、基本理念にのっとり、その雇用する労働者の職業生活及び家庭生活の充実が図られるよう、必要な雇用環境の整備に努めるものとする。【第六条】
問22.学校教育制度及びキャリア教育の知識
【B】一時期、両試験でよく出題されていた専門職大学が久々の出題です。なお、本問は2級第30回問22と全く同じ問題でした。
正答:2
1.×:これは大学の目的である。専門職大学の目的は下記である。
深く専門の学芸を教授研究し、専門性が求められる職業を担うための実践的かつ応用的な能力を展開させることを目的とするものは、専門職大学とする。【学校教育法第八十三条の二】
2.○:専門職大学では理論に精通した研究者と、各業界の現場経験豊富な実務家の両方の教員から授業を受けられる。また、原則40人以下の少人数授業である。【文部科学省】
3.×:卒業に必要な単位のうち、約1/3以上は、実習・実技の授業である。【文部科学省】
4.×:卒業生には、「学士(専門職)」の学位が授与される。【文部科学省】
問23.メンタルヘルスに関する知識
【A】障害者への合理的配慮に関する基礎的な問題です。
正答:1
1.○:感覚過敏を緩和するため、サングラスの着用や耳栓の使用を認める等の対応を行うことは適切である。【合理的配慮指針事例集(第三版)P72:PDF】
2.×:合理的配慮の提供義務は、採用時に障害があることを知っていた場合だけでなく、入職後に障害があることが判明した場合や、中途で障害を負った場合であっても発生する。
3.×:「しなければならない」には気をつける。法的義務ではない。
合理的配慮の内容は、労働者の希望と事業主の負担の程度を考慮し、話し合いによって決定されるものであり、配置転換は一つの選択肢になり得るものの、「必ず実施しなければならない」という法的義務ではない。
4.×:「あらゆる」には気をつける。どこでも良いわけではない。
安全確保や他の業務への影響を考慮し、あらかじめ決められた休憩室や、利用していない会議室など、業務に支障のない範囲でのルール化が求められる。
問24.メンタルヘルスに関する知識
【B】選択肢レベルの出題はこれまでもありましたが、カスタマーハラスメントに関する大問は両試験で初めてです(前回は問44でパワハラの問題が出題されています)。
今後の出題に備え、最も多かった事案などはインプットしておきましょう。選択肢1と2については、次のマニュアルに根拠がありました。
正答:3
1.×:「すべて」表現には気をつける。
「顧客等からのクレーム・言動のうち、妥当性を欠くもの」や「手段・態様が社会通念上不相当なもの」を指す。正当な理由に基づく適切なクレームは、サービスの向上に繋がる貴重な意見であり、ハラスメントには該当しない。【P7】
2.×:業種や業態、企業のサービス内容の違いにより、判断基準には違いが出てくる可能性があり、各社において判断基準を明確にし、企業内の考え方や対応方針を統一して共有する必要がある。【P11】
3.○:継続的な、執拗な言動(頻繁なクレーム、同じ質問を繰り返す等)が最も多く、次いで、威圧的な言動である。【令和5年度職場のハラスメントに関する実態調査報告書(P13):PDF】
4.×:出典は不明だが、パワーハラスメント等の職場内のハラスメントは、行為者(社員)に対する指導や処分が中心となる一方で、カスタマーハラスメントは「外部の第三者(顧客)」が行為者である。
そのため、警察への通報や出入禁止などの毅然とした対応、従業員の安全確保や心のケアなど、職場内ハラスメントとは異なるアプローチや手続きが必要になる。
問25.メンタルヘルスに関する知識
【A】自らが管理職としてどのように部下のメンタルヘルスを保つか、支援の基本姿勢から検討しましょう。
正答:4
1.×:ハラスメント被害を受けている部下に対し、「あなたにも問題がある」と責めるような言動(非難)は、メンタルヘルスをさらに悪化させるだけでなく、部下との信頼関係にも悪影響を及ぼす。
2.×:プライバシーへの配慮は不可欠だが、管理職一人で問題を抱え込むのは適切ではない。ハラスメント事案は事実確認や法的判断が伴うため、社内の人事部門や産業保健スタッフと連携して組織的に対応する。
3.×:「忙しいから」と面接を拒否する場合、その「忙しさ」自体がストレスの原因である可能性が高い。そのため、管理職は業務量の調整を行う、あるいは優先順位を整理するなどして、部下が面接を受けられる環境を整える責任がある。
4.○:管理監督者(管理職)の重要な役割の一つに、部下のメンタルヘルス不調を早期に発見することがある。そのためにはこうした部下の変化に気づくことが大切である。