【技能検定1級】第13回問16~問20の解き方
第13回キャリアコンサルティング技能検定1級学科試験問題を徹底解説!
選択肢の正誤と解説、参考文献をお伝えします。試験対策にお役立てください。
目次
問16.労働政策及び労働関係法令並びに社会保障制度の知識
【C】選択肢1の解釈が難しい問題でした。また、2は「健康保険」を広い意味で捉えると正誤判断はしやすいものの、健康保険を会社員や公務員が加入する被用者保険と捉えてしまうと、正解が出なくなってしまいます。かなり難しい問題と私は感じました。
正答:3
1.×:厚生年金保険に加入している会社等の適用事業所に「常用的に使用される」70歳未満の人は、国籍や性別、年金の受給の有無にかかわらず、厚生年金保険の被保険者となる。
なお、「常用的に使用される」とは、雇用契約書の有無とは関係なく、適用事業所で働き、労務の対償として給与や賃金を受ける使用関係をいう。【日本年金機構】
そのため、出題意図として、「雇用されている労働者」は不適切であり、「常用的に使用される労働者」が適切である、とした可能性がある。
2.×:健康保険には大別すると、「国民健康保険」「被用者保険」「後期高齢者医療制度」があり、「国民健康保険」と「後期高齢者医療制度」の被保険者資格には、雇用されていることは求めらない。
3.○:常用・パート・アルバイト・派遣等、名称や雇用形態にかかわらず、①1週間の所定労働時間が20時間以上であり、②31日以上の雇用見込みがある場合には、原則として被保険者となる。【厚生労働省:PDF】
4.×:労働者災害補償保険法に基づく保険給付には、雇用されている労働者に限定されるものではない。
保険給付を受ける権利は、労働者の退職によって変更されることはない。【労働者災害補償保険法第十二条の五】また、遺族が受け取る遺族(補償)給付などもある。
5.×:介護保険の被保険者は、65 歳以上の方(第1号被保険者)と、40歳から64歳までの医療保険加入者(第2号被保険者)に分けられ、雇用されているかどうかは資格に関係ない。【厚生労働省】
問17.労働政策及び労働関係法令並びに社会保障制度の知識
【C】この法律は、個人として業務委託を受けるフリーランス(事業者)と企業などの発注事業者の間の取引の適正化を図ることを目的としています。公布はされましたが、未施行であり、施行は令和6年秋ごろまでに予定されているようです。【内閣官房】
正答選択肢自体は、知らないと解けない内容のため、出題初回では難易度が高い問題でした。次回以降(施行以降)は各試験では対応できるようにしましょう。
正答:5(注)
(注)ただし、試験実施後に以下の理由により、「全員が正解」の措置がとられました。以下、協議会のサイトより引用します。
法令関連の問題については、特段の指示のない限り、2023年4月1日現在で施行されている法令等に基づいて解答するものとお知らせしておりますが、問題17「フリーランス・事業者間取引適正化等法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか」という設問において、同法は2023年4月28日可決成立、同年5月12日に公布で、施行日は未確定であることが判明いたしました。【キャリアコンサルティング協議会】
1.○:「特定受託事業者」とは、業務委託の相手方である事業者であって従業員を使用しないものをいう。【特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律第二条】
2.○:特定受託事業者に対し業務委託をした場合は、特定受託事業者の給付の内容、報酬の額等を書面又は電磁的方法により明示しなければならない。【特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律第三条】
3.○:特定受託事業者の給付を受領した日から60日以内の報酬支払期日を設定し、支払わなければならないものとする。【特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律第四条】
4.○:継続的業務委託を中途解除する場合等には、原則として、中途解除日等の30日前までに特定受託事業者に対し予告しなければならない。【特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律第十六条】
5.×:厚生労働大臣にも指導権限がある。
公正取引委員会、中小企業庁長官又は厚生労働大臣は、特定業務委託事業者等に対し、違反行為について助言、指導、報告徴収・立入検査、勧告、公表、命令をすることができるものとする。【特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律第十七条ほか】
問18.労働政策及び労働関係法令並びに社会保障制度の知識
【B】労働関係法令は、日本国内における労働であれば、外国人であっても、さらには不法就労であっても適用されるとおさえておきましょう。
正答:2
1.×:労働基準法等の労働関係法令は、日本国内における労働であれば、日本人であると否とを問わず、また、不法就労であると否とを問わず適用される。【厚生労働省】
2.○:不法就労者を含め、すべての外国人労働者に適用される。【神奈川県:PDF】
3.×:在留期間が3ヶ月を超える外国人で、他の健康保険等に加入していない場合には、国民健康保険に加入する。【岡山市】
4.×:外国人技能実習生は、実習実施機関と雇用契約を締結しており、労働基準法等の労働関係法令は適用される。【厚生労働省:PDF】
5.×:平成29年より、外国人技能実習制度の対象職種に介護職種が追加された。【厚生労働省】なお、前段の「特定技能」の在留資格による就労も認められている。
問19.学校教育制度及びキャリア教育の知識
【A】文部科学省のGIGAスクール構想は、インフラ面では1人1台端末の整備に数年かかる見込みでしたが、コロナ禍の影響で大幅に前倒しで整備が進み、令和3年3月時点の調査では、全国の96.5%の自治体で環境整備が整ったようです。【文部科学省】学校内及び家庭学習での具体的な実践と、活用方法の工夫の段階に移っています。
正答:3
1.×:GIGAスクール構想は、クラウドを活用することを前提としている。【文部科学省】
2.×:義務教育段階で学んだ児童生徒が高等学校に進学しても切れ目なく同様の環境で学ぶことができるよう、高等学校段階においても1人1台の学習者用コンピュータ端末環境を早急に整備することが必要である。【文部科学省:PDF】
3.○:「すぐにでも」「どの教科でも」「誰でも」活かせる1人1台端末を謳っており、特定の教科のみでの活用にとどまらない。【「GIGAスクール構想」について:PDF】
4.×:端末を持ち帰り、家庭学習に活用することも提案している。【文部科学省】
5.×:使用を制限する場合などには、保護者をはじめとする関係者の理解を得る必要がある。【GIGAスクール構想に関するこれまでの主な留意事項の全体像④:PDF】
問20.学校教育制度及びキャリア教育の知識
【A】各試験で頻出のキャリア・パスポート。中でも次の資料からの出題が目立ちます。正解選択肢は、資料からそのままの表現ではないため、積極的な判断が難しかったかもしれませんが、消去法でのアプローチも有効でした。
正答:4
1.×:学年間の引き継ぎは、原則、教師間で行い、校種間の引き継ぎは、原則、児童生徒を通じて行う。【4枚目】
2.×:特別支援学校においては、個別の教育支援計画や個別の指導計画等により「キャリア・パスポート」の目的に迫ることができると考えられる場合は、児童生徒の障害の状態や特性及び心身の発達の段階等に応じた取組や適切な内容とする。【P3】
3.×:記録の活動のみに留まることなく、記録を用いて話し合い、意思決定を行うなどの学習過程を重視することとしている。【P4】
4.○:児童(生徒)が活動を記録し蓄積する教材等を「キャリア・パスポート」という。【P1】
ただし、記録や蓄積が、学級活動・ホームルーム活動に偏らないように留意し、それ以外の教科・科目や学校行事、帰りの会やショートホームルーム 等での記録も十分に考えられるとしている。【P4】
5.×:「キャリア・パスポート」は自己評価、学習活動であり、そのまま学習評価とすることは適切ではない。