【技能検定1級】第14回問06~問10の解き方
第14回キャリアコンサルティング技能検定1級学科試験問題を徹底解説!
選択肢の正誤と解説、参考文献をお伝えします。試験対策にお役立てください。
目次
問6.カウンセリングに関する理論
【B】構成的グループエンカウンターがゲシュタルト療法を基盤としていることは、国家試験第28回問36でも出題がありました。
正答:1
1.○:國分康孝は「折衷的な」プログラム構成を提唱しており、メンバーの属性や心理状態に合わせてどのようなエクササイズをどのような場面でどのように展開することがメンバーの利益になるかを、絶えずリーダーやスタッフが考えて、柔軟にプログラムを構成する。【ジルP121】
当サイトでは通称、ジルや、ジル資料と呼んでいますが、独立行政法人労働政策研究・研修機構(JILPT:ジルピーティー)で発行している資料で、キャリア理論とカウンセリング理論がわかりやすくまとめられており、おすすめです。なお、PDFファイルは無料でダウンロードでき、移動時間等の学習に役立ちます。
2.×:構成的グループエンカウンターは様々な理論や技法に基づいて考案されているが、基盤となるのはゲシュタルト療法の理論である。【構成的グループエンカウンターの理論と方法、國分康孝著、P61】
また、木村先生の著書にも、以下の記述がある。
特に関連する理論として、ゲシュタルト療法、精神分析理論、論理療法、行動療法、来談者中心療法、交流分析、特性因子理論、内観法を挙げている。【木村先生P412】
3.×:リーダーは、この個人的感情交流の能力(自己開示)に加えて、役割関係の展開能力(自己主張)の2つを兼備していることが望ましいとしている。【木村先生P412
そのことから、リーダーは能動的なかかわりを行うと解釈できる。
4.×:出典は不明だが、構成的グループエンカウンターのリーダーにとって、スーパービジョンはスキルの向上や、グループの効果的な運営を確保するために重要である。少なくとも不要であるとは言えない。
5.×:エクササイズのねらいとして、次の6つをあげている。【木村先生P412】
自己理解、自己受容、自己表現・主張、感受性、信頼体験、役割体験
「論理的帰結、フィードバック、情報提供」は、アイビーのマイクロカウンセリングにおける「積極技法」の具体的な内容の一部である。【木村先生P371】
問7.カウンセリングに関する理論
【C】交流分析に関する深い内容が問われています。参考資料としてはジル資料があります。特に3つの交流パターンについてはインプットしておきましょう。
正答:4
1.×:交流分析を開発したのはバーンであり、弟子のデュセイがエゴグラムを開発した。
2.×:交流分析は次の順番で行う。
①構造分析によって、自我状態(5つに分類)を把握する。
②交流パターン分析によって、人間関係の構造や課題を特定する。
③ゲーム分析によって、対話のパターンが、どのような心理的な動機に基づいているのかを分析する。
④脚本分析によって、過去の経験や人生態度に基づいて、「今、ここで」、将来の行動を予測する(脚本を書き換える)。
3.×:裏面的交流とは、表面上のメッセージとは別に、その裏に隠された心理的なメッセージが交わされる交流をいう。いわば、本音と建て前のある交流であり、相手との良好なコミュニケーションを促すとはいえない。【ジルP109】
4.○:相補的交流は、期待通りの反応や、予想していた望ましい反応が返ってくるスムーズなやりとりであり、相互理解や相互尊重を促進するコミュニケーションである。
交流パターンを整理する。
①スムーズなやりとりが進む相補的交流
②やりとりが滞り、緊張が生じる交差的交流
③やりとりに隠された意図が含まれる裏面的交流 【ジルP109】
5.×:ゲーム分析は不快感情と非生産的な結末をもたらす定型化した一連の裏面的交流である「ゲーム」を分析するものであり、自分が意識せずに非生産的なやり方で、
相手を操作したり、相手に反応している傾向に気づき、修正を図る。【ジルP109】
問8.職業能力開発(リカレント教育含む)の知識
【A】各試験で定番の能力開発基本調査からの出題です。選択肢5は判断が難しかったかもしれませんが、選択肢3は即答したいところです。
正答:3
1.○:「企業主体で決定する」又はそれに近いとする企業は正社員で72.9%、正社員以外で65.5%であり、多数である。【P5】
(参考)令和6年度での記載はない。
2.○:事業内職業能力開発計画の作成状況は、「すべての事業所において作成している」とする企業が14.1%である一方で、「いずれの事業所においても作成していない」とした企業が77.2%と多くを占めている。【P8】
(参考)令和6年度も傾向に変化はない。「すべての事業所において作成している」とする企業が13.9%である一方で、「いずれの事業所においても作成していない」とした企業が79.8%と多くを占めている。【P6】
3.×:職業能力開発推進者の選任状況は、「すべての事業所において選任している」とする企業が10.0%である。【P10】
(参考)令和6年度も傾向に変化はない。「すべての事業所において選任している」とする企業が10.5%である。【P8】
4.○:教育訓練休暇制度の導入状況は、「導入している」とする企業は8.0%である一方、「導入していないし、導入する予定はない」とする企業が81.9%である。【P12】
(参考)令和6年度も傾向に変化はない。教育訓練休暇制度の導入状況は、「導入している」とする企業は7.5%である一方、「導入していないし、導入する予定はない」とする企業が83.4%である。【P10】
5.○:能力開発の成果を活かす機会や実践の場について、「提供する」又はそれに近いとする企業は、正社員で83.4%、正社員以外で71.1%であり、どちらも70%を超えている。【P6】
(参考)令和6年度での記載はない。
問9.職業能力開発(リカレント教育含む)の知識
【A】各試験で定番となりつつある、職場における学び・学び直し促進ガイドラインからの出題です。企業・個人がWin-Winになる学び直しが基本的な考え方であり、キャリアコンサルタントは伴走支援を行います。
正答:2
1.×:企業・労働者双方の持続的成長に向けて、企業主導型の職業訓練の強化を図るとともに、労働者の自律的・主体的かつ継続的な学び・学び直しを促進することが重要となる。【P2】
2.○:キャリアコンサルタントは、労働者個人の支援と組織としての人材開発支援の両面からアプローチすることができ、両者をつなぐ役割が期待される。
また、管理職等の現場のリーダーへのサポート役や、管理職等の現場のリーダーと労働者との仲介役としての役割も期待される。【P6】
3.×:学び・学び直しを、 企業・労働者双方にとって効果的なものとする観点から、企業が求める学び ・学び直しの方向性・ 目標と、労働者が求める学び ・学び直しの方向性・目標との擦り合わせを行うことが必要である。【P11】
4.×:「よりも」には注意する。
学び・ 学び直しの継続に支障を来している者に対しては、より重点的にキャリアコンサルタントによる相談支援を行う。【P16】
5.×:職場における 学び・学び直しを推進し、学びの気運・企業風土を醸成するためには、顧客と直に接する等により現場の課題を把握し 、 経営者と労働者との結節点となっている、 管理職等の現場のリーダーの役割が鍵となる 。【P18】
なお、VUCAという用語自体は資料には登場しないが、以下の意味がある。
VUCAは、ビジネスや社会の状況が不安定で予測困難な状態を表す言葉であり、Volatility(変動性)、Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性)の4つの頭文字である。
問10.職業能力開発(リカレント教育含む)の知識
【B】正答選択肢の2が特に難しい内容でした。高等職業訓練促進給付金については、今後の出題に備えて内容を確認しておきましょう。
正答:2
1.○:リカレント教育とは、学校教育が終わった後も、仕事と教育を繰り返しながら、生涯にわたって学び続けることをいう。
2.×:給与所得者が職務の遂行に直接必要な技術又は知識の習得のための研修の受講費用等の特定支出をした場合には、所得金額から差し引くことができる(結果、所得税額が低くなる)。
その際に、特定支出が職務に関連するものであることについて、給与等の支払者の証明を受ける必要があるが、給与所得者が、厚生労働大臣が指定する教育訓練給付指定講座を受講した場合には、給与等の支払者に代わり、国家資格であるキャリアコンサルタントが証明を行うことを認められるようになった(令和5年度税制改正)。【厚生労働省:PDF】
3.○:高等職業訓練促進給付金は、ひとり親の人が就職の際に有利となる資格の取得を目指して養成機関で修業する期間の生活費を支援する制度である。【こども家庭庁】
高等職業訓練促進給付金については、国家試験第4回問18で出題されたことがある。
4.○:ハロートレーニング(公共職業訓練、求職者支援訓練)は、希望する仕事に就くために必要な職業スキルや知識などを習得することができる公的制度である。【厚生労働省】
5.○:マナパスは、大学等での講座や支援制度など学び直しに関する情報を学びたい社会人に向けて発信するサイトである。【マナパス】