過去問はどのくらいやりましたか?
第30回試験を受験したみなさんにお聞きしました。
過去問演習が試験対策に効果的とは聞くけど、解くべき過去問の回数はどのくらいなのか?ご質問やご相談としても、多い内容です。
そこで、受験したみなさんがどのくらいの回数分の過去問を解いたのか?そして合格率(自己採点結果)と、どのような関係があるのか?集計結果を公開します。
まずはこちらから。
国家試験の過去問題は何回分やりましたか?
国家試験の過去問の実施回の数の割合は次のような結果となりました。
最も多かったのは、「1回~3回分」。なお、これまでは「4回から6回分」が最も多くなる傾向があります。次いで、「4回~6回分」、「7回~10回分」、そして「21回~29回分」の順です。
国家試験「1回~3回分」だけの問題演習量は明らかに少ない、とみん合では捉えていますが、みん合でおすすめしている2級技能検定との組合せで捉える必要もあります。
後ほど、国家試験と2級の組み合わせについて紹介しますが、まずは国家試験単独で集計した合格率との関係を紹介します。
最も合格率が高かったのは「11回~20回分」
みん合☆アンケートでの全体的な自己採点合格率は今回、93.3%でしたが、それを念頭に置き、過去問の実施回数と合格率の関係を見てみましょう。
今回は自己採点合格率が非常に高かったため、有意差が見えにくく、やや疑問に思う集計結果もありますが見てみましょう。
最も合格率が高かったのは、「11回~20回分」の受験者層で合格率は97.6%でした(83人中、81名が合格)。
前回も、この「11回~20回分」の受験者層が最も合格率が高かったです。続いて「4回~6回分」、そして「21回~29回分」が続きます。
なお、「1回~3回分」と「7回~10回分」と「やっていない」は、自己採点合格率を下回りました。「7回~10回分」は母数が少ないために、このような、やや不思議な結果になったようです。
続いて、2級技能検定の活用状況を見てみましょう。
2級技能検定の過去問は何回分学習しましたか?
第30回試験を受験した方の、2級学科試験問題を活用している割合を回数は次の通りです。
まず、全体では2級技能検定を1回分でも実施した人の割合は57.1%で、「やっていない」人は42.9%でした。
実施している回数で最も割合が高いのは「3回分」で、4回分以上の人も合わせると、全体の約3分の1(35.6%)を超える人が「3回分以上」を活用しています。
2級は効果的、やるべしです。
それでは、合格率との相関を検証してみましょう。まず、実施の有無と合格率です。
1回分以上実施している人の合格率は94.5%、やっていない人の合格率は91.6%で約3ポイントの差があります。続いて、実施回数別の合格率を見てみましょう。
最も合格率が高いのは「2回分」で、「3回分」が続きます。
「4回分以上」の合格率が低いのは母数が少ない点が影響しており、やや不思議な結果でしたが、「1回分」「やっていない」「4回分以上」が93.3%を下回っています。
日々、過去問をじっくり見ている私としては、2級の過去問は活用しない手はないと感じています。
2級技能検定の学科試験は、国家試験と試験範囲は全く同じで、出題内容、割合、順序、レベル感もとてもよく似ており、学習内容に境界はありません。
これは私の憶測ですが、試験委員は国家試験とは別の先生方が作問を担当していると思うのですが、同じ出題範囲の枠内で、出題の視点が若干変わることは、むしろ、良い練習&思考訓練になり、試験問題の変化球対策にもなるのではないかと思います。
そのため、変化球的な問題がいつもより多く、合格率が低くなるような場合には、2級技能検定の実施の有無の差が出やすい傾向があります。
なお、直近3回分の問題と正答は、キャリアコンサルティング協議会のホームページから入手できます。
また、2級の過去問解説については、みん合☆プラス会員の方へ限定公開しています。
国家試験×2級の組み合わせの最適解
ここまでをまとめると、最も合格率が高いのは、次の実施回数でした。
国家試験:「11回~20回分(97.6%)」 2級技能検定:「2回分(97.2%)」
それでは、国家試験と2級の組合せでの合格率はどうだったのでしょうか。国家試験と2級技能検定の実施回数をマトリックスに捉え、合格率を検証したところ、理想的な組み合わせが見つかりました。
かなり、タイパの高い組み合わせもありました!
母数が一定の基準を満たしていて(30人以上)、平均合格率の93.3%を超える組合せの合格率のランキングは次のとおりです。

最も合格率が高いのは「国家11~20回分」に「2級3回分」を加えた組合せです。
そして、みん合サイトでおすすめの組合せとして紹介している、「国家1回〜3回分位」+「2級3回分」は第3位の96.7%でした。
これは前回の組合せ結果でも同じく3位でしたが、直近3回分ずつの全6回分でしたら、やれないことはない、という印象を持つのではないでしょうか。
国家3回+2級3回の6回分をじっくり取り組むべき6回分として、さらに過去問や問題集で、どこまで演習量を伸ばせるかが合格作戦の要になってくるでしょう。
なお、すべての組合せによる人数(母数)と合格率の関係は次の資料で明らかにしています。 なお、網掛けになっている箇所は、母数が30人以上の回答者数で、自己採点合格率93.3%を上回っている組合せを意味しています。
みん合がおすすめする過去問実施回数
国家試験直近3回分(28回~30回)+2級技能検定直近3回分(32回~34回)
まずは直近3回分(合計6回分)ずつを最初の目標にしましょう。
これら全6回でも、合格を狙えるところまで仕上げていくことが可能ですが、これらにプラスαの学習素材を使って合格を確実なものにしたいところです。
プラスα=①合格問題集や総仕上げ模試 ②それ以前の過去問(国家試験又は2級)
これまでのアンケートでは以前から、過去問10回分を超えて実施している方の合格率は有意に高い傾向があります。過去問10回分というと、500問であり、選択肢の数にすると2000選択肢です。
この、500問(2000選択肢)のマスターをみん合ではおすすめしています。
上記の直近3回分ずつで6回分、300問ありますから、あと200問はそれ以前の過去問を遡るか、合格問題集や総仕上げ模試などを活用する方法もあります。
合格問題集や総仕上げ模試で200問以上演習できる!
「合格問題集」は第1回から第25回試験までの過去問をあらためてすべて見直し、分析して問題を作成しています。模擬問題を合わせると200問(4回分)。これで、目標として掲げている問題演習量である、500問(2000選択肢)に達します。
「合格問題集」には、遡っての過去問演習が難しい、例えば一桁台の過去問で出題された内容なども、重要な内容や今後の出題が予想される内容を収載しています。
また、過去問や合格問題集以外では、みん合☆総仕上げ模試の組合せでの活用も効果的です。これで、10回分を超える問題量を確保できます。
総仕上げ模試受験者の合格率は高い
続いて、みん合☆総仕上げ模試を解いた方、解いていない方の合格率を紹介します。
解いた方は全体の71.6%で合格率は94.7%、解いていない方は全体の90.0%で合格率もは、4.7ポイントの差がありました。
なお、前回第29回試験では、11.6ポイントもの大きな差がつきました。
前回、前々回対策のみん合☆総仕上げ模試などは、次回試験対策に役立ちます。これまでの総仕上げ模試は、みん合☆プラス会員の方へ公開していますので、どうぞご活用ください。解説動画もあります。
タテヨコくんをご活用ください。
みん合サイトでは、過去問演習の際には、出題範囲ごとに回数横断的に過去問を解いていく、ヨコ解きをおすすめしています。ヨコ解きの際に活用できる、「出題範囲マトリックス×タテヨコくん」を用意しています。
第30回試験の内容を踏まえた、最新版への改訂は完了しています。
Excelデータもありますので、自由に加工編集してご活用ください。
まずは、国家試験と2級の直近3回分(合計6回分)のタテヨコくんミニマムを活用し、必要に応じて、他の回を加えてみてください。
四肢を使い倒そう過去問演習の注意点
最後に、特にお伝えしたいことがあります。過去問などを解く際には、正答が出せたらヨシではなく、正答以外の各選択肢の内容もよく確認をしましょう。
得点に一喜一憂するのはやめて、知らなかったことを炙り出すために、過去問を活用しましょう。
何が不適切なのかを指摘できることが、その問題のゴールです。
一巡目では、なかなかそこまで学習を深められない、出典などを調べきれないこともあると思いますから、苦手な内容などは、二巡目、三巡目での理解、マスターを心がけましょう。
過去問や問題集の問題は、解きっぱなしにしないように気をつけましょう。
本日の公開内容は以上です。
アンケートへのご協力を、誠にありがとうございました!
次回は、みなさんからのお声を紹介します。
アンケートにご協力を頂いた皆様には、あらためて御礼申し上げます。
本当に、ありがとうございました。
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学科試験対策のお伴に、是非ご検討ください。テキスト&問題集や総仕上げ問題集をお持ちではない方には、大変お得な書籍セットのコースもあります。
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