第3回問41~問50の解き方

第3回キャリアコンサルタント試験学科試験問題を徹底解説!

選択肢の正誤と解説、参考文献をお伝えします。試験対策にお役立てください。

問41.仕事理解の支援

 アセスメントツール等は出題されたものについては、その特徴をまとめておきましょう。

1.×:VRTカードは、職業レディネス・テストをカードにしたものであり、興味カード54枚、分類カード6枚、結果・記録シート1枚、結果・整理シート1枚から構成されている。【木村先生④P279、⑤P273】興味の方向や自信の程度がわかるものである。

労働政策研究・研修機構ホームページより転載

2.○:カード式職業情報ツールOHBYカードは、48枚のカードを使って自己理解や職業理解を進めるためのツールである。【木村先生④P278、⑤P272】

労働政策研究・研修機構ホームページより転載

3.×:CSP(キャリア・シミュレーション・プログラム)は、大学生等や若年者向けに開発された、就職後の職業生活のイメージを伝えるためのグループワーク型の授業やセミナー用の教材である。【労働政策研究・研修機構】 

4.×:CADS&CADI(キャッズ&キャディ)は、企業の従業員を対象に、どのような能力を身につけてきたか、自分はどのような傾向があるのかといった自己理解(気づき)を行うためのツール。選択肢の内容は、選択肢3のCSP(キャリア・シミュレーション・プログラム)のもの。【中央職業能力開発協会

問42.仕事理解の支援

 日本標準職業分類と厚生労働省編職業分類の関係(準拠性)や特徴を整理しておきましょう。

1.○:日本標準職業分類は、総務省が作成し、主に統計調査に用いることを目的としてつくられている。【総務省

2.○:厚生労働省編職業分類は、求人や求職のマッチングに用いることを目的としてつくられている。【ハローワークインターネットサービス

3.×:日本標準職業分類と厚生労働省編職業分類の大分類は、具体的名称に若干違いはあるものの、概ね同じような区分で分類がされている。

4.○:厚生労働省編職業分類は、大分類11、中分類73、小分類369に加え、細分類892まで分類している。

問43.意思決定の支援

 全て木村先生の著書(④P300、⑤P294)からの出題ですが、読んでいなくても、積極的に1を不適切と選びたい問題です。

1.×:「カウンセリング・プロセスの中でクライエントは、受動的ではなく積極的な役割を果たすことができる。」【木村先生④P300、⑤P294】

2.○:「1つを選択することは、他を捨てることである。」【木村先生④P300、⑤P294】

3.○:「意思決定は完璧性を求めるのではなく、複数の可能性を見いだすようにはげますことである。」【木村先生④P300、⑤P294】

4.○:「意思決定のタイミングは、その内容と同様に重要である。」【木村先生④P300、⑤P294】

問44.方策の実行の支援

 2と3は支援の基本姿勢として不適当です。1と4のいずれが適切かの判断をすることになります。

1.×:「方策とは、カウンセリングの目標を達成するための行動計画(action plan)のことである。」【木村先生④P296、⑤P291】

2.×:行動の主体はあくまでクライエントである。強制的に実行は不適切である。

3.×:「方策の内容、進め方を、各ステップごとにクライエントに十分説明したか。」という点を自問自答、確認する必要がある。【木村先生④P297、⑤P291】

4.○:「方策の実行全体をチェックする。」、「していない場合はあらためて実行するか、内容を検討して別の支援を考える。」【木村先生④P299、⑤P293】

問45.方策の実行の支援

 支援の基本姿勢を拠り所に判断しましょう。

1.○:「メリット、デメリットを比較検討し、最もそのターゲットを実現するために適当なものを1つ選ぶ」【木村先生④P297、⑤P291】

2.○:「方策の内容、目的、原理、プロセス、結果、結果から得られる利点と損失、しなければならない諸活動などをクライエントに説明することである。」【木村先生④P297、⑤P291】

3.×:相談者を説得・誘導するのではなく、「クライエントのニーズに合うよう方策を変更する。」【木村先生④P297、⑤P291】

4.○:行動の主体はクライエントであるが、カウンセラーも契約した役割りを実行する。【木村先生④P299、⑤P293】

問46.相談過程の総括

 支援の基本姿勢に従い、あり得ないものから消していくと、自ずと正解が見えてきます。

1.×:評価はクライエントとカウンセラー両者で行うものであり、キャリアコンサルタントの満足度が大切なのではない。【木村先生④P308、⑤P302】

2.○:到達した程度などを総合的に判断してカウンセリングを終了するか決定する。【木村先生④P309、⑤P303】 

3.×:「クライエントの同意を得て、カウンセリングを終了する。」【木村先生④P308、⑤P302】

4.×:再就職支援においても、就職後のフォローアップも当然含まれる。【木村先生④P338、⑤P332】

問47.ネットワークの認識及び実践

 キャリアコンサルタントとしての基本姿勢から正答を導くこともできますが、キャリアコンサルタント倫理綱領を一読しておきましょう。

 キャリアコンサルタント倫理綱領

1.×:「より質の高いキャリアコンサルティングの実現に向け、他の専門家とのネットワークの構築に努めなければならない。」【第4条の3】

2.×:インターネットも有用であるが、「最も重要」は言い過ぎである。

3.○:「 キャリアコンサルタントは、必要に応じて他の分野・領域の専門家の協力を求めるなど、相談者の利益のために、最大の努力をしなければならない。」【第8条の3】

4.×:学校や医療機関とのネットワークは必要。そもそも、キャリアコンサルタントは事業所で働く人のキャリア教育支援が専門という表現が不適切である。 

問48.自己研鑽及びキャリアコンサルティングに関する指導を受ける必要性の認識

 スーパービジョンに関しては、常識的なアプローチで解ける問題が多い傾向です。

1.×:キャリアコンサルタント倫理綱領第4条において、上位者からの指導による自己研鑽の必要性が明記されている。【キャリアコンサルタント倫理綱領:PDF

2.×:自身のカウンセリングスキルの向上は、言うまでもなくスーパービジョンでの重要な課題である。

3.×:スーパーバイザーの変更や、複数のスーパーバイザーへの相談は可能であるし、セカンドオピニオン的に指導を受ける場合もありうる。

4.○:スーパーバイジー(指導を受ける人)にとっては、スーパーバイザー(指導をする人)との交流により、感情、思考、行動への気づきなど起こり、クライエントとの関係への影響を理解したり、介入方法の検討にもつながる。

問49.メンタルヘルスの知識

 主な精神疾患の内容とその治療については、厚生労働省の「みんなのメンタルヘルス」がよくまとまっており、読みやすいです。精神疾患の種類とそれぞれの特徴、主な治療法が整理されているサイトです。

1.×:うつ病の主な治療方法は薬物療法であり、心理療法の併用が効果的である。【みんなのメンタルヘルス

2.×:うつ病の症状には、幻覚・幻聴はない。それが症状となる疾病には、統合失調症がある。【みんなのメンタルヘルス

3.×:うつ病では、食欲低下の症状がみられる。【みんなのメンタルヘルス

4.○:うつ病の症状として正しい。【みんなのメンタルヘルス

問50.メンタルヘルスの知識

 職場復帰支援の手引きは頻出資料の一つです。資料は一読しておきましょう。一読しておけば、十分対応できる問題です。

 の健康問題により休業した労働者の職場復帰支援の手引き

1.×:「本人が安心して療養できるようにするためには、特に将来的な不安を軽減するためには、休業中の経済的・将来的な不安を軽減するための配慮が必要」とあり、具体的には傷病手当金等の情報の説明がある。【P12】

2.○:第2ステップからの出題。主治医による診断書の内容は、業務遂行能力まで回復しているか否かへの判断とは限らない。【P13】

3.○:第2ステップからの出題。主治医の判断と業務遂行能力の内容等を産業医が精査し、判断し、意見を述べる。【P13】

4.○:第2ステップからの出題。職場復帰の時点で求められる業務遂行能力はケースごとに多様なものであることから、このような依頼を行うことが望ましい。【P13】

参考文献・資料

キャリアコンサルティング理論と実際5訂版木村周著(雇用問題調査会2018年)

独立行政法人労働政策研究・研修機構

キャリアコンサルタント倫理綱領

中央職業能力開発協会

総務省

ハローワークインターネットサービス

みんなのメンタルヘルス

心の健康問題により休業した労働者の職場復帰支援の手引き(PDF)

全50問の目次