第6回問26~問30の解き方

第6回キャリアコンサルタント試験学科試験問題を徹底解説!

問26.労働関係法令及び社会保障制度の知識

 男女雇用機会均等法、個別労働関係紛争解決促進法、労働基準法からの出題。個別労働関係紛争解決促進法は初出題でしたが、男女雇用機会均等法の重要な柱である募集採用の差別禁止を理解しておけば、正答を導くことができる問題でした。未見の法律などが出たときには、落ち着いて正解の糸口を探しましょう。

1.○:募集及び採用における差別の禁止を規定している。【男女雇用機会均等法第5条

2.×:個々の労働者と事業主との紛争を対象としている。【個別労働関係紛争解決促進法

3.×:労働時間が6時間を超える場合45分、8時間を超える場合1時間の休憩を、途中に与えなければならない。【労働基準法第34条

4.×:労働基準法は、労働条件の最低の基準を定めたものであり、その基準に達しない労働契約は無効となり、労働基準法で定める基準まで引き上げることになる。【労働基準法第13条

問27.労働関係法令及び社会保障制度の知識

 若年者雇用促進法に関する出題は初めて。消去法で1と3を消去した後の選択が難しい問題です。1~3までは下記の資料からの出題です。目を通しておきましょう。

 若年者雇用促進法

1.×:幅広い情報提供は企業規模は問わず、大企業に限ったものではない。

2.×:労働関係法令違反があった事業所の新卒求人は、一定期間受け付けない。

3.×:出産・育児支援ではなく、若者の採用・育成に積極的で、若者の雇用管理の状況などが優良な中小企業を「ユースエール認定企業」として厚生労働大臣が認定する。

4.○:学卒求人について、少なくとも卒業後3年以内の既卒者が応募可であることが必要とされ、ユースエール認定企業の認定基準になっている。【厚生労働省

ちなみに、選択肢3については、子育て支援に積極的な企業は、規模や業種等に関わらず、申請ののち、認定基準を満たせば「くるみん」もしくは「プラチナくるみん」認定が厚生労働大臣からなされます。これらについては、第2回試験で出題がありました。

問28.カウンセリングの技能・知識

 選択が難しい問題ですが、2~4には違和感はないため、消去法でアプローチしたい問題です。直接の出典を把握できていないため、もしも出典を見つけましたらご一報いただけますと幸いです。

1.×:自己概念と経験は、「自己一致」の状態、「歪曲された部分」、「拒否された部分」の3つの領域からなるものであり、必ずしも言っていることと行動が一致しているかどうかを肯定的に捉えることが大切なのではない。【木村先生P43】

2.○:共感(共感的理解)は、あたかもその人自身になったかのようにクライエントの私的世界を感じ取り、伝え返していくこと。

3.○:それにより、クライエントに自由に感情を表現させる。

4.○:クライエントの自己概念と経験が一致する方向へ援助するための過程といえる。【木村先生P43】

問29.カウンセリングの技能・知識

 防衛機制に関する出題。楽習ノートでもまとめていますので、一問一答も併せて対策にお役立てください。防衛機制に関しては、このような形での出題がしやすいため(出題側から見て)、今後も注意が必要です。

 楽習ノート

1.×:「補償」の説明をしている。「昇華」は社会的に受け入れられない欲求や衝動を芸術やスポーツなど、社会的に受け入れられる対象へ発散することであり、2の説明となる。【國分先生P55】

2.×:「昇華」の説明をしている。「摂取」は、自分の中に自分以外のものを取り入れることである。【國分先生P54】

3.×:「投影」の説明をしている。「反動形成」は、受け入れがたい考えや感情を見ないようにし、正反対の態度や行動を取ること。【國分先生P55】

4.○:「合理化」の説明として正しい。もっともらしい理屈をつけ、納得しようとすることである。【國分先生P54】

防衛機制はジル資料のP103にも記述がありますが、國分康孝先生の「カウンセリングの理論(P54」がわかりやすいです。國分先生の著書は、比較的読みやすく、ついつい解説を作りながら読みこんでしまいます。まるで大掃除で発見したアルバムに見入ってしまう心境です(笑)

カウンセリングの理論(國分康孝著)

問30.カウンセリングの技能・知識

 カウンセリング理論の正しい理解が求められる設問で難易度は高いですが、すべてジル資料からの出題です。ジル資料は通勤時間等にすべて目を通すようにしましょう。

 職業相談場面におけるキャリア理論及びカウンセリング理論の活用・普及に関する文献調査(独立行政法人労働政策研究・研修機構)

1.×:「弱みに焦点を当て」がバツ。「すでにうまく行っている部分や、クライエントが元々もっている強さを見つけ出し、拡大していく。」【ジルP144】

2.○:「問題に反応している身体感覚(フェルト・センス)に焦点(フォーカ ス)をあて、フェルト・センスからのメッセージを受け取ることに主眼をおいている。」【ジルP117】

3.○:「問題の根本に横たわる過去の経験、つまり元を辿って「なぜ」問題が生じたのかという点よりも、現在抱えている問題が改善しなかったり悪化したりする過程に目を向けていく。」【ジルP127】

4.○:「ナラティブ・アプローチにおけるカウンセラーの関心は、クライエントがいかなる人間であるかを把握することでなく、クライエントのナラティブにおける意味構造、すなわちクライ エントが社会においてどのような意味を構築していくかについて探索してくことである。」【ジルP156】

参考文献・資料

カウンセリングの理論國分康孝著(誠信書房1980年)

職業相談場面におけるキャリア理論及びカウンセリング理論の活用・普及に関する文献調査(独立行政法人労働政策研究・研修機構)

若年雇用促進法

労働基準法

男女雇用機会均等法

個別労働関係紛争解決促進法

厚生労働省 

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