第7回問11~問15の解き方

第7回キャリアコンサルタント試験学科試験問題を徹底解説!

問11.キャリアに関する理論

 レビンソン等の発達課題に関する問題は、受験生が苦手なトピックベスト3に入るのではないでしょうか。本問は、特に1と4の選択が難しい問題でした。[第1回問10、第2回問11、第3回問10]

1.○:「成人期を四季にたとえた『ライフサイクル』に焦点を当て、(中略)生活構造の安定期(築かれる時期)と過渡期(変わる時期)が交互に現れ進んでいくと考えた」岡田先生の著書の文章とほぼ同じ文章である。【岡田先生P78】

2.×:これらの4つは「成人への過渡期」ではなく、「人生半ばの過渡期」の課題である。【岡田先生P78】

3.×:直接の出典は不明であるが、「30歳の過渡期」はむしろ「一家を構える時期」の手前の段階であり、満足のいく生活を築く基礎作りの時期といえる。当選択肢の文章は「人生半ばの過渡期」の内容と考えられる。

4.×:第2回問11の類題。「人生半ばの過渡期」にあまり変化せず、成人中期(45~50歳)に入ってしまった場合には、この時期に危機になることがある。

知識の整理が難しい「発達理論」については、一部の養成講座テキストに詳述されていますが、お手元の養成講座テキストに記述がもしも無ければ、参考書では岡田先生の「働くひとの心理学」に、ややコンパクトではあるものの整理されています。

問12.キャリアに関する理論

 ブリッジスに関する設問は今回の問7においても、正答選択肢として出題されており、本問でも正答選択肢としてほぼ同じ趣旨の出題がされています。このようなダブり出題は疑問ですが、1と4の正誤判断が難しいものの、積極的に2を不適切と判断できる問題といえるでしょう。

ブリッジスは、第2回問12、第3回問11、第5回問12において、「終わり→ニュートラルゾーン→始まり」の転機のプロセスが問われています。全く同じトピックです。作問委員の方がお好きなのでしょうか。頻出ランキング上位と言えるでしょう。

1.○:トランジションには、「成人の各年代や発達段階には共通した発達課題や移行期がある」という見方と、「それぞれの個人におけるその人独自の出来事として捉える」視点がある。【渡辺先生①P130、②P188】

2.×:「ブリッジスは転機の始まりは何かが始まるときではなく、何かが終わるときとしている」【渡辺先生①P136、②P194】[第2回問12、第3回問11、第5回問12]

3.○:シュロスバーグの転機のタイプは、「予測していた転機」、「予測していなかった転機」、「期待していたものが起こらなかった転機」である。【渡辺先生①P135、②P193】[第1回問12]

4.○:ニコルソンらのトランジション・サイクルの説明。準備→遭遇→順応→安定化のサイクル。ニコルソンは初出題であり、主要な参考書の中では岡田先生に一節紹介されている程度で情報量が少ない中で、下記サイトの内容が的確であるとともに、わかりやすい記事が多く楽しく学べるオススメのサイト。【そうだ!今からはメンタルだ

問13.個人の特性の知識

 セクシュアルハラスメントに関する問題は意外にも初出題。1と4は即答が難しいものの、3は積極的に適切と判断したい選択肢でした。

1.×:数値割合の判断は知らなければ難しいため、他の選択肢を見終わるまでは一旦保留にすべき選択肢。資料からはこの相談が最も多く41%。【平成27年度都道府県労働局雇用均等室での法施行状況P3:PDF

2.×:男女問わず、同性から同性への性的な言動も含まれる。【職場のセクシュアルハラスメント対策はあなたの義務ですP4:PDF

3.○:事業主、上司、同僚に限らず、取引先、顧客、患者なども行為者になり得る。【職場のセクシュアルハラスメント対策はあなたの義務ですP4:PDF

4.×:努力義務ではなく、セクシュアルハラスメントを防止するための10項目を必ず実施しなければならない。【職場のセクシュアルハラスメント対策はあなたの義務ですP6:PDF

問14.個人の特性の知識

 「障害者雇用に係る合理的配慮指針事例集」からの出題は初めてですが、1、3、4は違和感のない内容に対し、2は「業務量を高めに」に違和感を感じるため、積極的に不適切なものを選択することができるでしょう。

 合理的配慮指針事例集第三版

1.○:「本人の混乱を避けるため、指示や相談対応を行う者を限定している」【P46】

2.×:「当初は業務量を少なくし、本人の習熟度等を確認しながら徐々に増やしていく。」【P47】

3.○:「定期的(朝礼・終礼時等)に面談や声かけを実施したり、連絡ノートを活用し、日々の報告・連絡・相談を受けている。」【P46】

4.○:「規定の休み時間以外にも休憩を認めている。」【P50】

問15.個人の特性の知識

 厚生労働白書からの出題は初めて。選択肢1の数値問題は即答が難しいため、消去法で攻略していくのが良いでしょう。

 平成28年版厚生労働白書

1.○:母子家庭の母自身の平均年間収入は233万円であり、児童のいる世帯の1世帯当たりの平均所得金額673万円と比べると3分の1程度である。【P260】

2.○:男性の子育てや家事に費やす時間も先進国中、最低の水準である。【P264】

3.×:短期集中的に行う、が誤り。「各人の置かれた状況に応じて個別的に行うことや、一度限りの支援にとどまらず、継続的に行う ことが重要である。」【P271】

4.○:「ハローワークの一般窓口を利用する発達障害等によりコミュニケーションに困難を抱える者に対し、その希望や特性に応じ専門支援機関に誘導する」【P279】

参考文献・資料

働くひとの心理学岡田昌毅著(ナカニシヤ出版2013年)

新版 キャリアの心理学―キャリア支援への発達的アプローチ渡辺 三枝子著(ナカニシヤ出版2018年)

そうだ!今からはメンタルだ

平成27年度都道府県労働局雇用均等室での法施行状況(PDF)

職場のセクシュアルハラスメント対策はあなたの義務です(PDF)

合理的配慮指針事例集第三版(PDF)

平成28年版厚生労働白書(PDF)

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