第8回問01~問05の解き方

第8回キャリアコンサルタント試験学科試験問題を徹底解説!

選択肢の正誤と解説、参考文献をお伝えします。試験対策にお役立てください。

問1.社会及び経済の動向並びにキャリア形成支援の必要性の理解

 前回(第7回)の働き方改革実行計画からの出題に続き、ホットな時事問題として、ワーク・ライフ・バランスに関する出題でした。直接の出典は不明なものの、昨今のトレンドから常識的にアプローチできる問題でした。

ワーク・ライフ・バランスへの国の姿勢については、下記のサイト及び資料がわかりやすいですから、移動時間等にご確認ください。覚えることはありません。書いてあることに違和感が無ければ一読しておけば十分でしょう。

仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)憲章

 仕事と生活の調和推進のための行動指針

1.○:ワーク・ライフ・バランスの意味そのものであり、適切である。

2.○:企業と働く者は協調して生産性の向上に努めつつ、働き方改革に自主的に取り組む。

3.○:違和感はない。また出題内容ではないものの、今後に備え、用語を紹介しておく。「ディーセント・ワーク=働きがいのある人間らしい仕事」の実現に取り組む必要性が憲章に書かれている。

4.×:社員のキャリア形成に企業の関与はむしろ不可欠であり、働き方改革の推進のためには、労使、さらに国や地方公共団体も含めた支援、連携が必要である。

問2.社会及び経済の動向並びにキャリア形成支援の必要性の理解

 第10次職業能力開発基本計画からの出題です。社会人基礎力は、経済産業省が提唱している内容になります。内容は全てもっともらしいと感じてしまいますが、3については本計画に記述がありません。

 第10次職業能力開発基本計画

1.○:第10次職業能力開発基本計画のサブタイトルは、まさに「生産性向上に向けた人材育成戦略」とあり、これは本計画の目的、内容そのものと言ってよい。【P4】

2.○:「全員参加の社会の実現加速に向けた女性・若者・中高年者・障害者等の個々の特性やニーズに応じた職業能力底上げの促進」とある。【P9】

3.×:社会人基礎力といえば、経産省。平成30年に経済産業省は、新・社会人基礎力を打ち出している。【経済産業省:PDF

4.○:さらに「人材の最適配置のため、職業訓練制度と職業能力評価制度を車の両輪としつつ、これらを支える人材としてのキャリアコンサルタント等、支援ツールとしてのジョブ・カード等を含めた能力開発ツールを総合的に整備し、政策目的・ターゲットに即して効果的に展開することによる労働市場インフラの戦略的展開が重要な課題である。」としている。【P10】

問3.キャリアコンサルタントの役割の理解

 しっかりとマスターしておきたいのは、選択肢1の職業能力開発促進法第2条5の規定で、この規定は超頻出です。他の選択肢は常識的にアプローチし、違和感のある選択肢を選び出しましょう。

1.○:職業能力開発促進法第2条5からの出題。キャリアコンサルタントの法的根拠とも言える条文ですから、しっかりと押さえておきましょう。【職業能力開発促進法第2条5】[第1回問2、第3回問3、第4回問3、第5回問17]

2.×:キャリアコンサルティングには、学校教育における進路指導や就職時における職業指導も含まれる。

3.○:相談者が自立(自律)的に行動し、有能に機能できるよう支援することは、適切である。

4.○:キャリアコンサルティングにおける、傾聴の基本姿勢とその目的として違和感はなく、適切である。

問4.キャリアコンサルタントの役割の理解

 支援の基本姿勢から常識的にアプローチすることが出来る問題です。木村先生の著書本文は一度確認しておきましょう。

第8回も木村先生、頻出です。

1.×:問3の選択肢1と同様の趣旨の出題であり、職業能力開発促進法におけるキャリアコンサルティングの定義を理解する。「この法律において『キャリアコンサルティング』とは、労働者の職業の選択、職業生活設計又は職業能力の開発及び向上に関する相談に応じ、助言及び指導を行うことをいう。」【職業能力開発促進法第2条5

2.×:同じ趣旨の選択肢が、第6回問48でも出題されている。「カウンセリングの目的が、問題行動の除去や治療ではなく、個人のより良い適応と成長、個人の発達を援助することに重点を置く」【木村先生P221】[第6回問48]

3.×:「カウンセリングは、さまざまな理論や手法を使用する。特定の理論や手法だけにとらわれない」【木村先生P221】

4.○:キャリアコンサルティングには、教育・普及活動や、環境への働きかけも必要である。【キャリアコンサルタント倫理綱領第11条:PDF

問5.キャリアコンサルタントの活動

 職業能力開発促進法からの出題です。1~3の内容は積極的に適切と判断しましょう。

1.○:常識的にも正しいが、職業能力開発促進法に規定がある。「キャリアコンサルタントは、キャリアコンサルタントの信用を傷つけ、又はキャリアコンサルタント全体の不名誉となるような行為をしてはならない。」【職業能力開発促進法第30条27

2.○:守秘義務に関しては、キャリアコンサルタント倫理綱領にも明記されているが(第5条)、本選択肢の内容は、職業能力開発促進法第30条27が出典と思われる。「キャリアコンサルタントは、その業務に関して知り得た秘密を漏らし、又は盗用してはならない。キャリアコンサルタントでなくなった後においても、同様とする。」【職業能力開発促進法第30条27

3.○:職業能力開発促進法第30条28に名称の使用制限の規定がある。「キャリアコンサルタントでない者は、キャリアコンサルタント又はこれに紛らわしい名称を用いてはならない。」【職業了力開発促進法第30条28

4.×:職業能力開発促進法第102条において、細かな罰則規定が設けられている。罰則は秘密保持のみならず、名称使用などもある。「のみ」というオンリー表現には気を付けましょう。【職業能力開発促進法第102条

第1問から第5問については、いつもに比べて、常識的にアプローチできる選択肢が多かった印象があります。また、職業能力開発促進法からの出題が非常に目立ちました。

参考文献・資料

仕事と生活の調和推進のための行動指針(PDF)

第10次職業能力開発基本計画(PDF)

職業能力開発促進法

キャリアコンサルタント倫理綱領(PDF)

 

問6~問10へ進む

全50問の目次