第8回問26~問30の解き方

第8回キャリアコンサルタント試験学科試験問題を徹底解説!

問26.労働関係法令及び社会保障制度の知識

 正しいものの組み合わせが問われているため、その回答要求にまず気を付けましょう。育児・介護休業法は、よく出題される法律の一つです。内容の理解には厚生労働省のガイドブックがコンパクトでおすすめです。

 育児・介護休業制度ガイドブック

A.○:労働者が原則として1歳に満たない子を養育するためにする休業である。【P2】

B.○:休業の手続きは、事業主に申し出ることにより行う。【P3】

C.×:1歳に達する時点ではなく、1歳6ヵ月に達する時点であり、2歳に達するまで延長できる。なお、これは平成29年改正の内容である。【厚生労働省:PDF

D.×:育児のための所定労働時間の短縮の措置は、3歳に満たない子を養育する労働者に対するものである。【P7】

問27.労働関係法令及び社会保障制度の知識

 社会保険・労働保険の基礎的な内容とはいえ、それぞれ盲点になりがちなポイントを突いており、作問者魂を妙に感じさせる問題です。今後の出題も予測されますので、慎重に確認しましょう。

1.×:国籍を問わない。「日本国内に住んでいる20歳以上60歳未満の方で、厚生年金保険に加入していない方は、すべて国民年金の第1号または第3号被保険者となります。」【日本年金機構

2.○:健康保険は、私傷病だけでなく、出産育児一時金(出産)、出産手当金(産前産後)、埋葬料(死亡時)の給付も行っている。【協会けんぽ

3.×:雇用保険は、失業した者に対する給付(基本手当)だけではなく、就職促進給付、教育訓練給付、雇用継続給付もある。【ハローワークインターネットサービス

4.×:労働者災害補償保険(労災保険)の保険料負担は、全額事業主負担である。なお、雇用保険は事業主、労働者の両者が負担する。

問28.カウンセリングの技能・知識

 カウンセリング理論から、ロジャーズの来談者中心アプローチに関する出題で、選択肢の読解がやや難しく、判断が困難な問題でした。

1.○:クライエントの自己概念と経験が一致する方向に支援するのがカウンセリングの役割であり、カウンセラーは心理的に安定しており、自己一致した状態であるべきである。【木村先生P43】

2.×:「カウンセラーは、クライエントに対して無条件の肯定的関心を持つこと。」【木村先生P43】

3.○:「クライエントの内的世界を共感的に理解し、それを相手に伝えること(共感的理解)」【木村先生P43】

4.○:無条件の肯定的関心と共感的理解(さらに自己一致または誠実な態度)は、来談者中心療法における、カウンセラーの基本的態度である。【木村先生P43】

問29.カウンセリングの技能・知識

 カウンセリング・アプローチに関して、やや細かな出題がありました。ゲシュタルト療法、システムズ・アプローチによる家族療法は初登場ではないものの、あまり養成講座テキストや参考書にない内容です。

1.×:「今、ここ」での気づきに焦点を当てるのは、ゲシュタルト療法である。【ゲシュタルト療法・東京】ゲシュタルト療法は選択肢として第3回、第5回に出題されている[第3回問28、第5回問28]。

2.×:あまりわかりやすいサイト、資料が見つかっていないものの、システムズ・アプローチによる家族療法は2回目の出題[第5回問28]。システムズ・アプローチは、問題の原因を成員(メンバー)に求めて人格変容を迫るような解決を図るのではなく、家族全体を対象とし、「家族システムの問題」と捉え、解決を図る特徴がある。一言でいうと、悪者探しをしないのが特徴である。

3.○:行動的アプローチ(行動療法)の基本的な考え方であり、木村先生の著書にそのままの記述がある。【木村先生P48】

4.×:問題の原因は、現実に起きている出来事そのものではなく、受け取り方(受け止め方)にあるとししているのは、論理療法である。【木村先生P47】

問30.カウンセリングの技能・知識

 各療法について、その特徴を問うているが、選択肢2、3については、問29にも同じ趣旨の選択肢があり、出題の意図としてやや疑問がありました。療法については皆様、苦手とするトピックと思いますが、比較的コンパクトにまとまっているサイトを紹介します。

様々な療法については苦手な方も多いと思います。木村先生の著書とともに、一般社団法人日本臨床心理士会のHPが参考になります。これまでに出題されているものはこのうち一部ですからご安心下さい。

1.○:来談者中心療法は洞察志向アプローチと呼ばれる。【木村先生P285】他に精神分析療法や、アドラー心理学もそれに該当する。

2.×:問29選択肢3と同主旨。行動療法的アプローチでは、個人の問題行動等は、不適切な行動の学習、適切な行動の未学習及び環境による不適切な刺激と強化により起こされると考える。【木村先生P48】

3.×:問29選択肢2と同主旨。システム論的アプローチは問題を起こしている個人に原因を求め治療するのではなく、全体のシステムからアプローチする特徴がある。

4.×:解決志向アプローチの特徴は、問題やその原因、改善すべき点を追求するのではなく、解決に役立つ「リソース=資源」に焦点を当て、それを有効に活用することにある。【一般社団法人日本臨床心理士会

参考文献・資料

育児・介護休業制度ガイドブック

厚生労働省

日本年金機構

協会けんぽ

ハローワークインターネットサービス

キャリアコンサルティング理論と実際4訂版木村周著(雇用問題調査会2016年)

ゲシュタルト療法・東京

一般社団法人日本臨床心理士会

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