第9回問06~問10の解き方

第9回キャリアコンサルタント試験学科試験問題を徹底解説!

問6.キャリアに関する理論

 ハーズバーグに関する本格的な出題は第8回に続き2回目です。[第8回問8]

1.×:ハーズバーグは職務満足や不満足を規定するものとして、動機づけ要因と衛生要因があるとした。【木村先生P60】やりがいの有無だけではない。

2.○:賃金は衛生要因とされ、「衛生要因の改善は人の不満足を減少させるが、職務満足は動機づけ要因の充足によって初めてもたらされるとした。」【木村先生P61】

3.×:仕事の責任は動機づけ要因であり、不満足を感じるものではない。【木村先生P60】

4.×:対人関係や労働条件は衛生要因であり、その改善は人の不満足を減少させるとしている。【木村先生P61]

問7.キャリアに関する理論

 渡辺先生の著書からサビカスのキャリア・アダプタビリティに関して問われました。キャリア・アダプタビリティは関心、統制、好奇心、自信の4つの次元から構成されています。類題は第5回で出題されています。[第5回問7]

各理論家に関して、その背景や経緯、その理論が詳しく記されているのが渡辺三枝子先生のこちらの書籍です。出典となることも多く必携書籍の本書は2018年の8月下旬に第2版が出版されました。第9回解説では初版(①)と第2版(②)両方に対応させています。養成講座で学んだ各理論家の理論の知識を肉付けし、整理するためには最適の書籍です。

新版キャリアの心理学【第2版】渡辺三枝子編著

1.○:キャリア自信(Career Confidence)の内容として正しい。さまざまな問題に対して、自信を持って取り組むことが必要である。【渡辺先生①P190、②P101】

2.○:キャリア好奇心(Career Curiosity)の内容として正しい。これにより、「現実的で客観的な職業選択が可能となり、自分自身と職業の適合が図れると言える。」【渡辺先生①P190、②P101】

3.×:キャリア関心(Career Concern)は現在志向ではなく、「未来志向、つまり未来に備えることが重要である」。【渡辺先生①P188、②P98】

4.○:キャリア統制(Career Control)の内容として正しい。なお、「キャリアアダプタビリティにおける2番目に重要な次元である」。キャリア・アダプタビリティの次元は関心⇒統制⇒好奇心⇒自信の順に進んでいく。【渡辺先生①189、➁P100】

問8.キャリアに関する理論

 すべて渡辺先生の著書からのほぼそのままの文章で出題されています。その内容は理論家の理論の基礎を成しているものばかりですので、必ず取りたい問題です。

1.×:個人のキャリア意識決定に影響を与える要因として、これらの4つをあげているのは、ホランドではなく、クランボルツである。なお、第7回問9と同様の文章である。【渡辺先生①P79、②P137】[第6回問43、第7回問9]

2.○:選択肢の通りである。「仕事を進める上で何に価値を置いているのか、についての自分自身の認識である。」【渡辺先生①P117、➁159】

3.○:選択肢の通りである。【渡辺先生①P38、②P48】子ども、学習する者、余暇人、市民、労働者、家庭人、その他のさまざまな役割をあげている。

4.○:選択肢の通りである。【渡辺先生①P87、②P145】また、クランボルツでよく出題されるのが、新しい学習をもたらすために「未決定」であることが必要で望ましいもの、と捉える点がある。[第4回問8]、[第6回問6]

問9.キャリアに関する理論

 ホールは出題回数こそ多くはないものの、相互依存的な人間関係の中で「変幻自在なキャリア」を築いていくことができるとし、現代のキャリア開発や、キャリア・カウンセリングに大きな示唆を与えています。[第1回問8、第2回問9]

1.○:「キャリアはプロセスであり、仕事に関する経験の連続である。」【渡辺先生①P146、②P170]

2.○:キャリアにおける成功や失敗は本人よって評価される。【渡辺先生①P146、②P170】

3.○:キャリアとは成功や失敗を意味するのではない。【渡辺先生P146、②P170】

4.×:「主観的なキャリアと客観的なキャリア双方を考慮する必要がある。」【渡辺先生①P146、②P170】

ホールによる「キャリアの定義」は、まさに、ホールのキャリア理論をよく表している特徴的なものであり、渡辺先生の著書にある、伝統的なキャリアとプロティアンキャリアの対比も含め、整理しておきましょう。

問10.キャリアに関する理論

 ユングは初めての出題でした。「人生の正午」を知らなくても、1、2、4は過去にも出題されている内容のため、消去法で対応したい問題でした。

1.×:レビンソンは安定期と過渡期とが交互に現れるとし、過渡期を①成人への過渡期、②三十歳の過渡期、③人生半ばの過渡期、④老年への過渡期があるとしている。レビンソンの過渡期について頻出である。【岡田先生P78】[第1回問10、第2回問11、第3回問10、第7回問11]

2.○:職業的発達の中核となるのは自己概念であり、職業的発達過程は、自己概念を発達させる。職業的発達段階の表も要確認。【木村先生P37】[第6回問8]

3.○:ユングは人生を4つの時期に分けて定義しており、40歳(前後)を人生の正午と呼んでいる。少年期、成人前期、中年、老人に分けている。発達理論が整理できる、参考サイトを紹介する。【そうだ!今からはメンタルだ

4.○:エリクソンの個体発達分化の図式は、乳児期、幼児前期、幼児後期、学童期、青年期、成人前期、成人期、老年期の8つの段階。それぞれにおいて発達課題がある。【岡田先生P79】[第5回問11、第8回問11]

発達課題については、選択肢3で紹介しているサイト「そうだ!今からはメンタルだ」がわかりやすくまとまっており、オススメです。

 

参考文献・資料

新版 キャリアの心理学―キャリア支援への発達的アプローチ【第2版】渡辺 三枝子著(ナカニシヤ出版2018年) 

キャリアコンサルティング理論と実際4訂版木村周著(雇用問題調査会2016年)

働くひとの心理学岡田昌毅著(ナカニシヤ出版2013年)

そうだ!今からはメンタルだ

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