第9回問26~問30の解き方

第9回キャリアコンサルタント試験学科試験問題を徹底解説!

問26.労働関係法令及び社会保障制度の知識

 労働関係法令に関する出題で、初見では難しく感じる問題ですが、1、3、4は過去の出題内容とほぼ同様のため、過去問を確認しておけば正答を導くことができる問題でした。

1.×:労働協約の一般的拘束力に関する出題は2回目。労働者の4分の3以上である。【労働政策研究・研修機構】[第1回問22]

2.×:裁量労働時間制には、法律で定められた専門的職務に従事する場合の「専門業務型裁量労働制」と企業の企画立案などの業務に従事する場合の「企画業務型裁量労働制」がある。【労働政策研究・研修機構

3.○:期間の定めのある労働契約について、やむを得ない事由がある場合でなければ、その契約期間が満了するまでの間において、労働者を解雇することができない。【労働契約法第17条】[第2回問22]

4.×:労働基準法第16条の賠償予定の禁止の規定。「使用者は、労働契約の不履行について違約金を定め、又は損害賠償額を予定する契約をしてはならない。」【労働基準法第16条】[第3回問22]

問27.労働関係法令及び社会保障制度の知識

 「正しいものの」組み合わせを選ぶ問題です。2つの選択肢で確信が持てれば正答選択肢が自ずと決まります。いずれも知識として押さえておきたい内容です。

A.×:逆である。国民年金の保険料は定額制であり、厚生年金の保険料は定率制である。【日本年金機構

B.×:国民年金の給付財源には、国庫負担もある。【日本年金機構

C.○:産前産後休業、育児休業期間中の保険料は免除されるが、介護休業期間中の免除はない。【日本年金機構】[第4回問26]

D.○:遺族基礎年金の対象者は、死亡した者によって生計を維持されていた(1)子のある配偶者、(2)子である。つまり、子のない配偶者は対象者ではない。【日本年金機構

問28.カウンセリングの技能・知識

 傾聴に関する技法が問われました。沈黙、繰り返し、明確化については、國分康孝先生の著書からの出題と思われますが、読んでいなくても傾聴の基本姿勢から、消去法でアプローチしましょう。

肩肘張らずに気軽に読めて、面接技法が学べる本。約40年も前に書かれた本ですが、表現が明快で今でも新鮮に感じることも多い、目からうろこの一冊で、時折、私は読み返しています。なお、國分先生は2018年4月にご逝去されました。謹んで哀悼の意を表します。

カウンセリングの技法 國分康孝著

1.×:不適切である。「音声的には空白かもしれないが、心の中では動きがあるからである。」【國分先生P99】

2.×:不適切である。繰り返しは、「相手の文章を全部記憶して、それをおうむ返しにすることではない。」【國分先生P39】

3.○:適切である。クライエントが、「まだはっきりとは意識化していないところを先どりして、これをカウンセラーが言語化(意識化)することを明確化という。」【國分先生P42】

4.×:不適切である。傾聴の際にはクライエントの話に耳を傾けることが大切である。「常に積極的に話題を選んで、問題解決に向かう」、は不適切。

問29.グループアプローチの技能・知識

 グループカウンセリングの領域から、構成的グループエンカウンターが出題されました。木村先生の著書にも記述がありますが、ジル資料がよくまとまっており、おすすめです。なお、この分野の国内におけるパイオニアは前出の國分康孝先生であり、ジル資料も國分先生の著書の再編集です。[第2回問31、第7回問33]

↑PDFファイルを無料でダウンロードすることができます。

1.×:構成的グループエンカウンターは、思考、感情、行動を意識化し、人間としての生き方を検討することが目的である。【木村先生P318】

2.○:構成的グループエンカウンターは、ふれあいと自己発見を促進する。【木村先生P319】

3.○:構成的グループエンカウンターの原理には、①本音に気づくこと、②エクササイズなどを介した自己開示の促進、③シェアリングがある。【ジルP120】

4.○:構成的グループエンカウンターのルールには、①守秘義務の遵守、②非難、批判、評価的な発言をしない、③発言を強要しない、④エクササイズを強要しない、がある。【ジルP120】

ジル(JIL)資料は第8回試験より、直接の出典としての位置づけは弱まりましたが、キャリア理論、カウンセリング理論に関して、広範囲にわかりやすくまとめられた良書です。PDFファイルをこちらで無料で入手できます。移動時間等の読み物としても最適です。

問30.キャリアシートの作成指導・活用の技能・知識

 ジョブ・カード制度総合サイトからの出題は超頻出です。過去問のヨコ解きとともに、サイトを一度、まんべんなく、閲覧しておきましょう。大問での出題もかなりありますので、紹介しておきます。[第1回問32、第4回問34、問35、第5回問34、問35、第6回問34、第7回問34、問38、第8回問34]

ジョブ・カード制度総合サイト

1.×:大学、高等専門学校、専修学校等の学生の利用を想定している。【ジョブ・カード制度総合サイト

2.○:ジョブ・カード=①生涯を通じたキャリア・プランニング+②職業能力証明【ジョブ・カード制度総合サイト

3.○:職業能力を見える化した「職業能力証明」のツールである。【ジョブ・カード制度総合サイト

4.○:労働市場インフラとして、キャリアコンサルティング等の個人への相談支援のもと、求職活動、職業能力開発などの各場面において活用するものである。【ジョブ・カード制度総合サイト

参考文献・資料

独立行政法人労働政策研究・研修機構

労働契約法

労働基準法

日本年金機構

カウンセリングの技法國分康孝著(誠信書房1979年)

職業相談場面におけるキャリア理論及びカウンセリング理論の活用・普及に関する文献調査(独立行政法人労働政策研究・研修機構)

ジョブ・カード制度総合サイト

キャリアコンサルティング理論と実際4訂版木村周著(雇用問題調査会2016年)

 

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