第11回問11~問15の解き方

第11回キャリアコンサルタント試験学科試験問題を徹底解説!

問11.キャリアに関する理論

 これらのモデル(成長モデル、熟達モデル、成熟モデル、過程モデル)については初めての出題で、木村先生の著書では用語のみが紹介されていますが、岡田先生の著書においてはやや詳しい説明ととともに、やまだようこ先生の「生涯発達の6つのモデル」の図表が示されています。

1.○:成長モデルは、「子どもからおとなになるまでの獲得、成長を考え、成人発達の可能性を考えない。」【岡田先生P77】

2.○:熟達モデルは、「生涯通して発達しつづける安定性と一貫性を重視する。」【岡田先生P77】

3.○:成熟モデルは、「ある機能を喪失し、別の機能が成熟すると考える。」【岡田先生P77】

4.×:文章は円環モデルの説明である。過程モデルは、「人生行路や役割や経歴の年齢や出来事による変化過程を考える。」【岡田先生P77】

その他に両行モデル、過程モデルがあります。本問は初出の問題であり、本問は「捨て問題」の位置づけでやむを得ませんが、岡田先生の著書に詳細の説明があります。  

問12.キャリアに関する理論

 定番のシュロスバーグの転機から、すべての選択肢が渡辺先生の著書からの出題です。渡辺先生の著書のシュロスバーグの章については、ほとんどのページからこれまでに出題があります。過去の類題も多数ありますから、万全にしておきましょう。[第1回問11、第2回問13、第3回問11、第6回問12、第8回問12、第10回問12]

1.○:成人の発達を捉える4つの視点として正しい。【渡辺先生①P128、②P186】

2.○:人生上の出来事の視点から見た「トランジション」のことであり、シュロスバーグの言うところの、トランジションを意味している。【渡辺先生①131、②P189】

3.○:予測していた転機、予測していなかった転機、期待していたものがおこらなかった転機は、転機の3つのタイプである。【渡辺先生①P135、②P193】

4.×:「どんな転機でも、それを見定め、点検し、受けとめるプロセスを通じて乗り越えていくことができ」とされている。 【渡辺先生①135、②P193】

問13.個人の特性の知識

 個人の特性に関する問題の1問目は、発達障害に関する出題でした。やや細かい内容も出題されているものの、支援の基本姿勢から、2を不適切とすることは比較的容易だったのではないでしょうか。「発達障害」に関する大問は第4回、第8回に続き3回目です。[第4回問13、第8回問15]

1.○:職場適応援助者(ジョブコーチ)支援事業を意味している。職場にジョブコーチが出向いて、障害特性を踏まえた直接的で専門的な支援を行い、障害者の職場適応、定着を図ることを目的としている。【厚生労働省

2.×:職場実習はむしろ推奨される。一定期間(原則3か月)試行雇用する障害者トライアル雇用事業もある。【厚生労働省

3.○:障害者雇用率達成への指導が行われる。指導の流れは次のPDFに詳しい。【厚生労働省:PDF

4.○:厚生労働省では、精神・発達障害者しごとサポーター養成講座を全国各地で開催しており、2時間程度の短時間の講座を受講することができる。【厚生労働省

私も今年、受講してみようと思います。

問14.個人の特性の知識

 介護と仕事の両立支援について、本格的な出題は初めてです。育児、介護、そしてがん等の治療との両立支援は今後も注目すべきトピックです。ちなみに、介護に関しては過去に、介護施設に関する知識を問う、大変珍しいタイプの出題がありました。[第6回問13]

 両立支援等助成金のご案内

1.○:仕事と介護の両立のための職場環境整備に関する、一連の取り組みを表している。

2.○:「介護支援プラン」は、介護に直面した従業員が、仕事と介護を両立しながら安心して働くことができる雇用環境の整備に向けて、個々の従業員の状況に応じた支援の取組を行うために、企業が策定するプランのことである。【厚生労働省

3.×:相談窓口担当者について、キャリアコンサルタントを配置する規定はない。

4.○:就業規則や内部通知、介護休業等利用マニュアルなどに明文化し、社内報などにより労働者に周知する。

問15.個人の特性の知識

個人の特性の知識に関する出題は、第7回以来に久しぶりに3問体制となりましたが、高齢者のトピックから、シルバー人材センターに関する出題でした。シルバー人材センターに関する出題は初めてです。正解選択肢は比較的導きやすい内容であったものの、なかなか自信をもって答えることが難しい選択肢が多く、捨て問題になってしまっても仕方なかったでしょう。

 シルバー人材センター事業の概要

1.×:会員数は約70万人であり、一方、高齢者人口は65歳以上で約3500万人いるため、約2%ということになる。【P4】

本問では「60歳以上」となっていますが、総務省のデータは65歳以上を高齢者としてします。高齢者人口(65歳以上)は、3500万人超えている、とインプットしておきましょう。【総務省

2.×:男性の方が多く、女性は全体の約3分の1である。【P5】

3.○:入会動機は、「生きがい、社会参加」が最も多く、続いて「健康維持・増進」、「経済的理由」が続く。【P6】

4.×:「運搬・清掃・包装」が最も多く、続いて「サービス」の職業である。【P7】

参考文献・資料

働くひとの心理学岡田昌毅著(ナカニシヤ出版2013年)

新版 キャリアの心理学―キャリア支援への発達的アプローチ渡辺 三枝子著(ナカニシヤ出版2018年)

両立支援等助成金のご案内(PDF)

シルバー人材センター事業の概要(PDF)

厚生労働省

総務省

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