第12回問01~問05の解き方

第12回キャリアコンサルタント試験学科試験問題を徹底解説!

選択肢の正誤と解説、参考文献をお伝えします。試験対策にお役立てください。

問1.社会及び経済の動向並びにキャリア形成支援の必要性の理解

 平成30年版労働経済の分析から、転職市場をめぐる状況について、やや細かい内容が出題されました。

 平成30年版労働経済の分析

1.○:一般労働者間での転職入職者は、2012年以降増加傾向にあり、リーマンショック前に転職入職者数が最も多かった 2005年と比較し、 2016 年はおおむね同水準にまで達している。【P237】

2.○:年収階級でみると、特に女性では「700~999 万円」といった高所得者層でも転職等希望者が増加しており、現在の収入以外でも転職を希望する様々な理由がある様子がうかがえる。【P237】

3.○:就業者全体と転職者の職業生活全体の満足度を比較すると、転職者の方が高い傾向にある。【P246】

4.×:転職者が「現在の勤め先を選んだ理由」については、「自分の技能・能力が活かせる」、「仕事の内容・ 職種に満足がいく」、「労働条件(賃金以外)がよい」などの理由が多く挙げられている。「会社の将来性があるから」はそれほど高くはない。【P249】

出典:平成30年版労働経済の分析(P249)

時折、第1問や第2問では出鼻をくじくような問題が出題されることがあります。焦ってしまったら深呼吸をして、心を落ち着かせて、じっくりと選択肢を検討しましょう。

問2.社会及び経済の動向並びにキャリア形成支援の必要性の理解

 「外国人雇用状況」の届出については第9回問21で出題されているものの、本問のように外国人雇用の実態数値に迫る内容は初めての出題でした。今後の継続的な出題が予想されます。傾向、趨勢を掴んでおきましょう。

 「外国人雇用状況」の届出状況【本文】

1.○:外国人を雇用している「事業所数」及び外国人「労働者数」ともに平成 19年に届出が義務化されて以降、過去最高の数値を更新した。【P1】

2.×:在留資格別では「身分に基づく在留資格」が最も多い。なお、「身分に基づく在留資格」とは、永住者や日本人の配偶者等、永住者の配偶者、定住者が該当する。【P3】

3.×:事業所規模別の割合をみると、「30人未満」規模の事業所が最も多く、事業所
数全体の 58.8%を占めている。【P6】

4.×:国籍別にみると中国が最も多く外国人労働者数全体の26.6%を占める。次いで、ベトナム (同 21.7%)、フィリピン(同 11.2%)の順となっている。【P3】

出典:「外国人雇用状況」の届出状況【本文】(P3) 

問3.キャリアコンサルタントの役割の理解

 2018年3月に公表された「キャリアコンサルタントの能力要件の見直し等に関する報告書」から出題です。本資料からの出題は初めてですが、キャリアコンサルタントの役割に照らして、仲間はずれを探すことは比較的易しい問題でした。消去法でアプローチしましょう。

もうすぐキャリアコンサルタントになる一人として、資料は一読しておきましょう。

 キャリアコンサルタントの能力要件の見直し等に関する報告書

1.○:人事制度の運用や組織に関する知識、キャリアプランの作成支援、人事部門との協業や組織に対する報告に関する知識及び技能を拡充・強化すべきとしている。 【P6】

2.○:キャリアアップやキャリアチェンジの支援において必要となる関連制度・施策の適切な提案のための知識・技能を拡充・強化すべきとしている。【P6】

3.×:製造業における技能士養成については本報告書には記述はなく、第10次職業能力開発基本計画(P21)で言及されているが、キャリアコンサルタントの役割との直接的なつながりはやや弱い。【第10次職業能力開発基本計画(P21):PDF

4.○:社会環境変化への対応や労働政策上の課題(職業生涯の長期化、仕事と治療の両立支援、子育て・介護と仕事の両立支援等)の解決を図るための技能・知識を拡充・強化すべきとしている。【P6】

問4.キャリアコンサルタントの役割の理解

 平成30年度能力開発基本調査から、キャリアコンサルティングの導入状況に関する出題です。能力開発基本調査は最頻出資料ですので、必ず全般に目を通しましょう。

 平成30年度能力開発基本調査

1.×:キャリアコンサルティングを行う目的は、正社員、正社員以外ともに「労働者の仕事に対する意識を高め、職場の活性化を図るため」が最も多い。【P24】

出典:平成30年度能力開発基本調査(P25)

2.○:正社員に対してキャリアコンサルティングを行うしくみを導入している事業所は44.0%、正社員以外に対して導入している事業所は28.0%である。【P22】

3.×:キャリアコンサルティングの実施時期は、「労働者から求めがあった時に実施する」が正社員、正社員以外ともに最も多い。【P23】

4.×:キャリアコンサルティングを行うしくみを導入していない事業所のうち 、キャリ
アコンサルティングを行っていない理由としては、「労働者からの希望がない」が最も多い。【P24】

出典:平成30年度能力開発基本調査(P26)

問5.キャリアコンサルタントの活動

 超頻出のキャリアコンサルタント倫理綱領からの出題です。今回は条文からそのままの出題でした。倫理綱領(全5ページ)の読解には時間はかかりませんから精読しましょう。

 キャリアコンサルタント倫理綱領

1.○:キャリアコンサルタントは、キャリアコンサルティングを行うにあたり、人間尊重を基本理念とし、個の尊厳を侵してはならない。【第1条】

2.○:キャリアコンサルタントは、組織を取り巻く社会、経済、環境の動向や、教育、生活の場にも常に関心をはらい、専門家としての専門性の維持向上に努めなければならない。【第4条2】

3.○:キャリアコンサルタントは、キャリアコンサルティングを実施するにあたり、相談者の自己決定権を尊重しなければならない。【第9条】

4.○:キャリアコンサルタントは、キャリアコンサルティングの契約関係にある組織等と相談者との間に利益が相反するおそれがある場合には、事実関係を明らかにした上で、相談者の了解のもとに職務の遂行に努めなければならない。【第11条2】

参考文献・資料

平成30年版労働経済の分析(PDF)

「外国人雇用状況」の届出状況【本文】(PDF)

キャリアコンサルタントの能力要件の見直し等に関する報告書(PDF)

平成30年度能力開発基本調査(PDF)

キャリアコンサルタント倫理綱領(PDF)

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