第12回問06~問10の解き方

第12回キャリアコンサルタント試験学科試験問題を徹底解説!

問6.キャリアに関する理論

 スーパーの職業的適合性(vocational fitness)に関する出題はこれまでも複数回出題されています。職業的適合性は能力、パーソナリティに大別されますが、いつもより深い階層での内容理解が求められる出題でした。[第1回問37、第5回問8、第6回問38、第10回問44、第11回問9]

スーパーの職業的適合性(vocational fitness)の概念は、木村先生の著書に図表がありますので、参照しましょう。

キャリアコンサルティング理論と実際5訂版

※木村先生の著書「キャリアコンサルティング理論と実際」の参照ページ数は、4訂版を④、5訂版を⑤と表記しています。学科試験出典ナンバー1のバイブルですので机上に是非ご用意のうえ、出題箇所を参照しましょう。

1.○:空間知覚は、能力-適性に含まれる。【木村先生④P73、⑤P73】

2.×:価値観はパーソナリティに含まれる。【木村先生④P73、⑤P73】

3.×:精神運動機能は、能力-適性に含まれる。【木村先生④P73、⑤P73】

4.×:知覚の速さ・正確さは能力-適性に含まれる。【木村先生④P73、⑤P73】

問7.キャリアに関する理論

 シャインのキャリア・アンカーの種類に関する出題です。8つのキャリア・アンカーはこれまでにも出題されていますので覚えてしまいましょう。[第1回問6、第2回問8、第8回問6、第10回問9]

キャリアの理論に関する出題は、渡辺三枝子先生の「新版キャリアの心理学」が出典と思われる出題が多いです。本問のキャリア・アンカーの訳し方も渡辺先生の訳のまま出題されています。木村先生と併せて学習にあたり用意しておきたい参考書です。

新版キャリアの心理学(第2版)

※渡辺先生の著書「新版キャリアの心理学」の参照ページ数は、初版を①、第2版を②と表記しています。ご活用ください。

1.○:キャリア・アンカーとして適切である。ある特定の業界、職種や分野にこだわる。【渡辺先生①P118、②160】

2.○:キャリア・アンカーとして適切である。縛られずに自律的に進められることを重視する。【渡辺先生①P119、②161】

3.×:キャリア・アンカーとして適切ではない。革新/創造性と名付けられたキャリア・アンカーは無く、似た意味では「起業家的創造性」と名付けられたキャリア・アンカーがある。【渡辺先生①P119、②161】

4.○:キャリア・アンカーとして適切である。誰もがしたことがないことにチャレンジすることを求める。【渡辺先生①P119、②161】

キャリア・アンカーは次の8つです。①特定専門分野/機能別のコンピテンス、②全般管理コンピテンス、③自律/独立、④保障/安定、⑤起業家的創造性、⑥純粋な挑戦、⑦奉仕/社会献身、⑧生活様式。

問8.キャリアに関する理論

 ホールのプロティアン・キャリアに関する出題です。伝統的キャリアとプロティアン・キャリアの対比を確認しましょう。[第1回問8、第2回問9]

1.×:逆である。「地位、給料」よりは、「心理的成功」を重視する。【渡辺先生①P149 、②P173】

2.○:重要なアイデンティティ側面として、「私は何をすべきか(組織における気づき)」よりも「自分は何がしたいのか(自己への気づき)」を重視する。【渡辺先生①P149 、②P173】

3.×:逆である。「組織で生き残ることができるか」よりは、「市場価値」を重視する。【渡辺先生①P149 、②P173】

4.×:逆である。「この組織から自分は尊敬されているいるか(他者からの尊敬)」よりは、「自分を尊敬できるか(自尊心)」を重視する。【渡辺先生①P149 、②P173】

プロティアン・キャリアは、組織によってではなく、個人によって形成されるものとし、自己志向的に変幻自在に対応していくことが特徴です。【渡辺先生①P147、②P171】

問9.キャリアに関する理論

 頻出のホランドですが、正解選択肢を選ぶことは比較的容易な問題でした。木村先生の著書からの出題でした。【第2問問6、第4回問7、第6回問9、第7回問9、第11回問6】

1.○:「多くの人々のパーソナリティは、6つの類型に分けられる。」【木村先生④P30、⑤P30】

2.○:「われわれが生活する環境も、上記の6つに分けられる。」【木村先生④P30、⑤P30】

3.×:逆である。役割や能力を発揮し、かつ、自分にあった役割や課題を引き受けさせてくれる環境を探し求めている。【木村先生④P30、⑤P30】

4.○:「個人の行動は、パーソナリティと環境の特徴との相互作用により決定される。」【木村先生④P30、⑤P30】

問10.キャリアに関する理論

 サビカスのキャリア構築理論に関する出題です。4つのうち3つは第6回試験と同様の選択肢でした。[第4回問10、第5回問7、問30、第6回問10、第8回問7、第9回問7、第11回問8]

1.×:第6回問10と同様の選択肢である。「キャリア構築理論を用いた実践では、各人の『ライフテーマ』を明らかにすることが最も重要な課題となる。」【ジルP53】

職業相談場面におけるキャリア理論及びカウンセリング理論の活用・普及に関する文献調査

当サイトでは通称、ジル資料と呼んでいますが、労働政策研究・研修機構で発行している資料で、キャリア理論とカウンセリング理論がわかりやすくまとめられており、おすすめです。PDFファイルは無料でダウンロードでき、移動時間等の学習に役立ちます。

2.×:第6回問10と同様の選択肢である。「パーソンズからホランドに至るマッチング理論(特性因子論)、スーパーのキャリア発達理論などを統合・発展・展開した 21 世紀のキャリア理論と位置づけられる。」【ジルP52】

3.×:キャリアガイダンスを最も重視するのではなく、職業的パーソナリティ、キャリア適合性、ライフテーマの3つの重要概念がある。【ジルP52】

4.○:第6回問10と同様の選択肢である。キャリア構築理論は、主観的なものに重きを置く理論である。「キャリア構築理論においては、『キャリア』は客観的なものでなく、主観的なものとなる。」【渡辺先生①P178】「キャリアを構築する主体である個人や、個人が経験に与える意味に着目している」【渡辺先生②P89】

参考文献・資料

新版 キャリアの心理学―キャリア支援への発達的アプローチ渡辺 三枝子著(ナカニシヤ出版2018年) 

キャリアコンサルティング理論と実際5訂版木村周著(雇用問題調査会2018年)

職業相談場面におけるキャリア理論及びカウンセリング理論の活用・普及に関する文献調査(労働政策研究・研修機構2016年)

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