第12回問41~問45の解き方

第12回キャリアコンサルタント試験学科試験問題を徹底解説!

問41.相談過程全体の進行の管理に関する技能・知識

 システマティック・アプローチの各段階(ラポール形成、目標設定、終了)の内容が問われましたが、問39や問40と内容が重複するものもありました。

1.○:「温かい雰囲気の中で、クライエントが安心して話のできる信頼関係を樹立する。」【木村先生④P291、⑤P285】

2.○:キャリアコンサルタントとクライエントの共同作業により「目標を設定」し、「行動契約」を結ぶ。【木村先生④P295、⑤P289】

3.○:システマティック・アプローチの最後の段階は、成果の評価と終了である。目標に照らしてどこまで到達したかを評価し、クライエントの同意を得てカウンセリングを終了する。【木村先生④P308、⑤P302】

4.×:ケース終結後に一定期間に一定の方法でクライエントをフォローアップすることもありえる。また、さらに必要があればカウンセリングに応じることもある。他の専門家への紹介の必要がない場合にリファーするのは不適切である。【木村先生④P310、⑤P304】

問42.自己理解の支援

 主要な参考書には記述がなく、出典は不明なのですが、自己分析に関する視点や方法についての問題です。これまでにはあまりないタイプの問題ですが、支援の基本姿勢からアプローチしましょう。

1.×:強み(長所)や弱み(短所)は、見方によってはその評価は異なるものであり、それ自体が変化することもある。

2.×:資格や学歴などの絶対的で外的なものだけではなく、相対的で内的なものも自己分析の基準となる。

3.×:「自己理解とは、自分自身のあるがままを知る個人の行為」であり、キャリアコンサルタントはそれを支援する。自己分析手法を「伝授する」ことが自己分析の目的ではない。

4.○:キャリアストーリーの語りは、サビカスのキャリア構築理論でも重視されるように、その個人のライフテーマを明らかにするために有効な方法である。個人にとってこれまでの自身のトランジションや発達課題に意味を見出す機会になる。

問43.自己理解の支援

 自己理解のためのアセスメントツールに関する出題は、職業レディネス・テスト(VRT)の大問が出題されました。アセスメントツールはそれぞれの対象者、特徴を整理しておきましょう。拙著にもまとめを記載しています。【テキスト&問題集P187~】選択肢での出題はこれまでに多いが、今回のような大問としては第4回に出題されている。[第4回問39]

1.○:職業レディネス・テスト(VRT)は、基礎的志向性と職業志向性を測ることにより、生徒の職業に対する準備度(レディネス)を把握できる。【雇用問題研究会

2.○:生徒が職業に関する自分のイメージをチェックしたり、進路選択への動機付けを促すことができる。【雇用問題研究会

3.○:ワークシート形式を採用し、WORK1・WORK2・WORK3・WORKプラスの4つのワークで構成されており、結果を順番に整理し解釈していくことで、無理のない職業探索を可能にしている。【雇用問題研究会

4.×:「職業興味」を測定するA検査、「基礎的志向性」を測定するB検査、「職務遂行の自信度」を測定するC検査から構成されている。【雇用問題研究会】これはよく問われる内容である。

問44.仕事理解の支援

 職業(仕事)理解に関して、意義、情報の定義、さらにはキャリアガイダンスツールまで横断的に問われた問題でした。キャリア・インサイトの特徴はきちんとおさえておきましょう。

1.×:職業理解について木村先生の著書では、「職業、産業、雇用・経済・社会全般にわたる理解を職業理解と総称」している。【木村先生④P89、⑤P89】

2.○:産業や職業について、幅広く情報を集め理解を深めたのちに、希望する職業の内容について吟味する。【木村先生④P88、⑤P88】

3.×:キャリア・インサイトは、総合的なキャリアガイダンスシステムであり、若年者向けの「EC」と35歳から60歳代程度で職業経験のある方向けの「MC」がある。なお、インストールするタイプのみでインターネット版は無い。【労働政策研究・研修機構

4.×:ハローワークインターネットサービスは誰でもアクセスし閲覧することができる。ログインが必要になるのは、事業主向けのログインのみである。【ハローワークインターネットサービス

問45.仕事理解の支援

 仕事理解(職業理解)に関する出題ですが、支援の基本姿勢からアプローチしましょう。厚生労働省編職業分類については拙著で、日本標準職業分類や日本産業分類との比較をまとめています。【テキスト&問題集P190】

1.○:問44の選択肢と内容的に重複しているが、木村先生の著書にその範囲が記されている。「職業、産業、雇用・経済・社会全般にわたる理解を職業理解と総称」している。【木村先生④P89、⑤P89】

2.○:厚生労働省編職業分類は、日本標準職業分類と整合性を保ちつつ、求人・求職のマッチングや、職業紹介事業等での活用が想定されているため、キャリア選択のための仕事理解に有効である。【ハローワークインターネットサービス

ハローワークインターネットサービスのサイトにおいて、厚生労働省編職業分類を確認することができます。また、約400の職業については、職業解説もあります(PDF)。なお、「動画」による職業解説はありません。

3.×:「常に絞り込んだ」は不適切。クライエントが選択し、決定することが大切であり、クライエントには受動的ではなく積極的な役割が必要である。

4.○:職業に就くための技能、知識を調べ、それを得るための教育機関等や、求人事業所、配置先等を調べることは適切な仕事理解への行動である。

参考文献・資料

キャリアコンサルティング理論と実際5訂版木村周著(雇用問題調査会2018年)

一般社団法人雇用問題研究会

独立行政法人労働政策研究・研修機構

ハローワークインターネットサービス

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