第13回問26~問30の解き方

第13回キャリアコンサルタント試験学科試験問題を徹底解説!

問26.労働関係法令及び社会保障制度の知識

 社会保障制度に関する出題は、今回は介護保険制度に関する大問でした。これまでに出題の無い細かな内容も出題されましたが、正解選択肢については、昨今の状況から推測することも出来る内容でした。

1.○:介護保険制度は、介護を必要とする状態になっても安心して生活が送れるよう、介護を社会全体で支えることを目的としてスタートした。

2.×:要介護(要支援)の認定者数は、参考資料を一見しただけでもわかるように、右肩上がりに増加している。【総務省:PDF

3.○:40歳から64歳までの第2号被保険者は、加齢に伴う疾病(特定疾病)が原因で要介護(要支援)認定を受けたときに介護サービスを受けることができる。【介護保険制度についてP1:PDF】[第12回問14]

4.○:介護休業期間中は、要件を満たせば雇用保険から休業前の賃金の67%がハローワークから支給される(介護休業給付金)。【介護保険制度についてP4:PDF

問27.労働関係法令及び社会保障制度の知識

 働き方改革関連法案から、法令横断的な問題が出題されました。今後施行される内容もあり、初見では回答が困難なものもありましたが、正解選択肢はこれまでも出題された内容でした。今後も出題が要注意な選択肢ばかりです。

1.○:労働施策総合推進法に関する出題は初めて。本法は、通称、パワハラ防止法とも呼ばれ、働き方改革の推進のための国が講ずべき措置、事業主の責務、労働施策基本方針の策定等が行われた。リーフレットが厚生労働省から発表されている。【「労働施策基本方針」が策定されました:PDF

2.×:年次有給休暇付与日数が10日以上の全ての労働者ごとに、年次有給休暇を付与した日から1年以内に5日について、使用者は「労働者自らの請求・取得」、「計画年休」及び「使用者による時季指定」のいずれかの方法で労働者に年5日以上の年次有給休暇を取得させることが、労働基準法で規定されている。【働き方改革特設サイト】なお、年次有給休暇の時季指定等については、第11回で出題されている。[第11回問26]

3.○:労働安全衛生法では、長時間労働やメンタルヘルス不調などにより、健康リスクが高い状況にある労働者を見逃さないため、産業医による面接指導や健康相談等を確実に実施するなどの産業医・産業保健機能の強化が図られた。【厚生労働省:PDF

4.○:パートタイム・有期雇用労働法により、正社員と非正規社員の間の不合理な待遇差が禁止されることになり、パートタイム労働者だけでなく、有期雇用労働者も法の対象に含まれることになった。【パートタイム・有期雇用労働法が施行されます:PDF

問28.カウンセリングの技能・知識

 最近よく出題される、理論(療法)と提唱者、その特徴の組合せを問う問題です。出題実績のある理論、提唱者、特徴もあるものの、回答することは難しい問題です。捨て問題になってしまってもやむを得ないでしょう。

1.×:回答の難しい選択肢。吉本伊信といえば、内観療法であるが、絶対臥褥(がじょく)は、終日個室に横になって過ごす、森田療法の入院療法の第1期で行われる療法である。【参考サイト:(公財)メンタルヘルス岡本記念財団】[第9回問32、第12回問28]

2.×:フロイトの精神分析は適切だが、「いま、ここ」での気づきを得るのは、ゲシュタルト療法の特徴である。【参考サイト:ゲシュタルトネットワークジャパン】[第12回問28]

3.○:ロジャーズといえば来談者中心療法であり、人間は自分自身の力で成長する力を持ち、人間には実現する傾向と力(実現傾向)があるとした。「成長への意志」は出典は不明であるものの、個々人の成長と自己実現を重視する来談者中心療法の特徴として適切である。[第12回問32]

4.×:バーンといえば、交流分析によるエゴグラム性格診断テストだが、論理療法の提唱者はエリス。【参考サイト:Wikipedia】[第10回問32、第12回問28]

問29.グループアプローチの技能・知識

 グループカウンセリングに関する出題で、第9回問34と選択肢も順序も全く同じ問題でした。ベーシック・エンカウンターと構成的グループ・エンカウンターとの違いはしっかりと確認しておきましょう。

1.○:グループカウンセリングは、個別カウンセリングとの組合せが効果的である。なお、第9回の選択肢と同様である。[第9回問34]

2.○:構成的エンカウンターを行うにあたって必要な知識、スキルとしてこれらをあげている。【木村先生④P320、⑤P314】なお、第9回の選択肢と同様である。[第9回問34]

3.○共通の目標として共有しているのは効果的である。【木村先生④P317、⑤P311】なお、第9回の選択肢と同様である。[第9回問34]

4.×:ベーシック・エンカウンターグループは、あらかじめエクササイズなどの課題は用意せずに行う。それに対して構成的グループエンカウンターでは、あらかじめエクササイズなどの課題が用意されている。なお、第9回の選択肢と同様である。[第9回問34]

問30.カウンセリングの技能・知識

 来談者中心療法の世界観に関する問題で、慎重な検討が必要な問題です。ロジャーズが提唱したカウンセラーにとって必要な態度(特に共感的理解)から、正解選択肢を導くことはそれほど困難ではないものの、出典の可能性のある論文がありましたので紹介します。

 アドラー心理学を理解するための、 臨床心理学の基礎の基礎( 3 )-来談者中心療法(中島弘徳、2010年)

1.○:人には自己実現欲求がある。「人間には本来自己実現を希求する力が備わっていて、この力に彼は絶対的な信頼を持っていたからと考えられます。」【P2】

2.×:感情面を重視する。「ロジャーズは、知的な面よりも治療中に起こる感情的な面を重視したので、カウンセラーの関わりもクライエントの感情に共感的に反応していくことが重要と考えました。」【P2】

3.○:いま・ここで生じていることを重視する。「クライエントが、何を考え、感じ、体験しているか、そして、クライエントが自分自身の行動をどう受けとめているかを治療者は、傍観者として観察するのではなく、共に体験するよう努力している。」【P3】

4.○:傾聴し共感を示しクライエントを援助する。「人間の成長は、クライエントと治療者が話し合い関係を作っていく経験のなかで起こると考えました。」【P2】

参考文献・資料

総務省

介護保険制度について(PDF)

「労働施策基本方針」が策定されました(PDF)

働き方改革特設サイト

厚生労働省

パートタイム・有期雇用労働法が施行されます(PDF)

(公財)メンタルヘルス岡本記念財団

ゲシュタルトネットワークジャパン

Wikipedia

アドラー心理学を理解するための、 臨床心理学の基礎の基礎( 3 )-来談者中心療法中島弘徳、2010年(PDF)

 

問31~問35へ進む

全50問の目次