第14回問01~問05の解き方

第14回キャリアコンサルタント試験学科試験問題を徹底解説!

選択肢の正誤と解説、参考文献をお伝えします。試験対策にお役立てください。

問1.社会及び経済の動向並びにキャリア形成支援の必要性の理解

 頻出の第10次職業能力開発基本計画からの出題です。いずれも資料に記載はあるものの、「いくつあるか」を自信をもって答えるのは難しいですが、類題は過去にも出題されています。なお、資料を読むときには、特に見出しを確認して概要を掴みましょう。[第8回問2、第10回]

 第10次職業能力開発基本計画

1つめ.○:職業能力開発の方向性の一つとして「生産性向上に向けた人材育成の強化」が挙げられている。【P8】

2つめ.○:人材の最適配置を実現するための労働市場インフラの戦略的展開の一つとして、「企業における人材育成投資の促進」が挙げられている。【P20】

3つめ.○:生産性向上に向けた人材育成の強化の具体的施策として、IT人材育成の強化・加速化が挙げられており、具体的には専門実践教育訓練給付制度等による講座の拡充、雇用型訓練の活用、離職者に対する公的職業訓練の訓練コースの設定などがある。【P12】

4つめ.○:労働者の主体的なキャリア形成の推進のため、定期的にキャリアコンサルティングを受ける機会を設けるセルフ・キャリアドックの導入の推進が、基本的施策として挙げられている。【P13】

職業能力開発基本計画は5カ年の計画で、第10次は平成28年度から平成32年度(令和2年度)までの期間を表しています。そのため、令和2年度中の試験においても引き続き出題可能性は高いでしょう。

問2.社会及び経済の動向並びにキャリア形成支援の必要性の理解

 「キャリアコンサルタントの能力要件の見直し」に関しては、第12回、13回に続き、3回連続の出題です。養成講座の全体時間数の増加もこれにより行われました。概要を掴んでおきましょう。また、職業能力開発推進者に関するリーフレット(選択肢4の解説参照)は一読しましょう。[第12回問3、第13回問1、第13回問18]

 キャリアコンサルタントの能力要件の見直し概要

1.○:キャリアコンサルタントが担うべき役割の拡大・深化の具体例として適切である。【参考1】

2.○:拡充強化すべきものとして適切である。【別添1】

3.×:企業の人材育成方針を踏まえた効果的なキャリア支援の仕組み、セルフ・キャリアドック等の整備は挙げられているが、目標管理制度の整備や管理者支援の役割発揮については挙げられていない。

4.○:「職業能力開発推進者は、キャリコンサルタント等から選任する」という表現については、厚生労働省のリーフレットに明記されている。【厚生労働省:PDF】 [第13回問18]

問3.キャリアコンサルタントの役割の理解

 「だけ」というOnly表現にはいつも気をつけましょう。なお、第11回問3をベースにした問題と思われ、改題もしくは同様の選択肢で構成されています。[第11回問3]

1.×:「だけ」というOnly表現に気をつける。個人の職業生活上の課題のみならず、家族やコミュニティなど個人を取り巻く環境に関する課題を扱うこともある、また、環境の問題を発見したときは環境に働きかけ、改善を図ることもある。【木村先生P148】[第11回問3]

キャリアコンサルティング理論と実際5訂版

※木村先生の著書「キャリアコンサルティング理論と実際」は、学科試験出典ナンバー1のバイブルですので机上に是非ご用意のうえ、出題箇所を参照しましょう。なお、2018年10月に出版された5訂版のページ数を表記しています。

2.×:キャリア形成やキャリアコンサルティングに関する教育・普及活動も含まれる。

3.○:第11回問3と同様の選択肢。相談者の利益を第一義としながら、組織との共生を図る。【キャリアコンサルタント倫理綱領第3条、第11条:PDF

キャリアコンサルタント倫理綱領は、キャリアコンサルティングにおける重要な原理原則、活動の指針であり、拠り所です。試験でもよく出題されますので、是非、じっくりとご一読ください。

4.×:1対1の面談や、個人に対する相談支援「だけ」ではない。グループアプローチや、環境や組織への働きかけや支援もある。

問4.キャリアコンサルタントの活動

 キャリアコンサルタントの倫理について、ケーススタディで適否を問う問題です。判断の拠り所は、キャリアコンサルタント倫理綱領になります。なお、このようなケースでの出題形式は、第5回、第9回でも出題されています。併せてヨコ解きしてしまいましょう。[第5回問5、第9回問5]

ヨコ解きとは、同じ出題範囲の過去問題を回数横断的に解くことを言い、その出題範囲の内容を短期間でマスターする、みん合でオススメしている過去問の攻略方法をいいます。詳しくは、「過去問の解き方、私の場合」をご覧ください。

 キャリアコンサルタント倫理綱領

1.×:第7条の「説明責任」の点で不適切である。また、クライエントとのラポール(信頼関係)構築上も問題があるだろう。【第7条】

2.×:第11条の「組織との関係」の点で不適切である。組織等と相談者の間に利益の相反がある場合には、相談者の了解のもとに職務の遂行に努めなければならない。【第11条】

3.○:第8条の「任務の範囲」の点で適切である。キャリアコンサルタントは、明らかに自己の能力を超える業務の依頼を引き受けてはならない。また、相談者の利益のため、相談者の同意を得たうえで、他の専門家の協力を求めるなどの努力をしている点も適切である。【第8条】

4.×:第9条の「自己決定権の尊重」の点で不適切である。相談者の自己決定権を尊重しなければならない。

問5.キャリアコンサルタントの活動

 前回(第13回)に続き、「キャリアコンサルタントの登録者の活動状況等に関する調査」からの出題です。本資料はキャリアコンサルタントの実像を明らかにしているとても貴重な資料です。是非、目を通しておきましょう。[第13回問5]

 キャリアコンサルタント登録者の活動状況等に関する調査

1.×:第13回と同趣旨の選択肢である。主な活動の場は、企業が最も多く(34.2%)、続いてハローワークや転職・再就職支援等の需給調整機関(20.2%)、学校・教育機関は三番手である(17.2%)。【P14】

2.○:最も多い相談は、「就職・転職活動の進め方」であり、最も難しい相談は、「発達障害に関すること」であり、続いて「メンタルヘルスに関すること」である。【P41】

3.×:能力の維持・向上について行っていることとしては、「相談実務の経験を積む」や「研修会・勉強会への参加または実施」が多く、「スーパーバイザーによる助言・指導を受ける」は少なく、それらの4分の1程度である。【P124】

キャリアコンサルタント登録者の活動状況等に関する調査(P124)

4.×:最も多いのは「キャリアコンサルタント、キャリコンサルティングというものが知られていない」であり、続いて、「キャリアコンサルタントとしての自分自身の力量が十分でない」である。「相談・支援を行う環境(場所)が整っていない」は3番目である。【P145】

参考文献・資料

第10次職業能力開発基本計画(PDF)

キャリアコンサルタントの能力要件の見直し概要(PDF)

厚生労働省

キャリアコンサルティング理論と実際5訂版木村周著(雇用問題調査会2018年)

キャリアコンサルタント倫理綱領(PDF)

キャリアコンサルタント登録者の活動状況等に関する調査(PDF)

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