第14回問06~問10の解き方

第14回キャリアコンサルタント試験学科試験問題を徹底解説!

問6.キャリアに関する理論

 モデリングに関する大問は、これまでに二度出題されているものの[第7回問43、第9回問33]、本問の「4過程」に関する出題は初めてでした。出典は、渡辺先生です。初見では捨て問題としてもやむを得ませんが、解説で意味を確認し、今後の出題に備えましょう。今後の出題可能性は高いのではないかと思います。

バンデューラはモデリングの過程として、注意→保持→運動再生→動機づけの4過程を提唱している。【渡辺先生P133】

キャリアの理論に関する出題は、渡辺三枝子先生の「新版キャリアの心理学」が出典と思われる出題が多く、木村先生の著書とともに机上に用意しておきたい参考書です。なお、2018年7月に出版された第2版のページ数を表記しています。

新版キャリアの心理学(第2版)

1.×:動機付け過程は最後の過程である。【渡辺先生P133】

2.○:モデリングとは観察学習のことをいい、その過程には次の4つの過程がある。【渡辺先生P133】

①注意過程(モデルに注意を向ける)

②保持過程(モデルの行動などの情報を取り込む)

③運動再生過程(自ら行動を起こしてみる)

④動機づけ過程(周囲の反応等によって行動が強化される)

3.×:モデルに注目する注意過程から始まる。【渡辺先生P133】

4.×:注意過程から始まり、最後は動機付け過程である。【渡辺先生P133】

バンデューラに関しては、「自己効力感とそれを高める4つの情報源」がよく出題されています。特に第4回の問題で確認しておきましょう。[第4回問9、第7回問8]

問7.キャリアに関する理論

 ハンセンの統合的人生設計における「重要な6つの人生課題」については、養成講座でもおそらく学んでおり、当サイトでも一問一答などで掲載しているのですが、意外にも国家試験では初めての出題です。今後の出題に備え、よく確認しておきましょう。最後に(しょうもない)覚え方を掲載しています。

1.○:様々な視点からものを見ることができるようなること。【渡辺先生P211】

2.×:家庭と仕事を切り分けることではなく、家庭と仕事の間を結ぶことである。【渡辺先生P211】なお、ハンセンは人生をキルト(パッチワーク)に喩えていることからも、家庭と仕事を「切り分ける」には違和感がある。

3.○:自分自身、家庭、組織における変化の担い手となる。【渡辺先生P211】

4.○:仕事や職場での役割ばかりではなく、他の役割や発達にも焦点を当てる。【渡辺先生P153】

6つの重要な課題を確認しましょう。

ローバルな状況を変化させるためになすべき仕事を探す。②生を意味のある全体像のなかに織り込む。③庭と仕事の間を結ぶ。④元性と包括性を大切にする。⑤人の転機と組織の変革にともに対処する。⑥神性、人生の目的、意味を探究する。

覚え方:グジカタコセ

すみません、呪文のようになってしまいましたが、意味はありません(汗)。「個の発達」のみならず、「外界との状況や関係」にも焦点を当てているところが、ハンセンの理論の重要な視点と言えるでしょう。

問8.キャリアに関する理論

 人名と理論を結びつける問題です。難しい用語もありましたが、積極的に正答を導きましょう。パーソンズといえばマッチング理論、マッチング理論といえば…?

1.×:個人-環境適合理論の代表的なものとして、ホランドの6角形モデルがある。

2.○:特性-因子理論とは、自己理解と仕事で求められる資質や特性などを、合理的な推論によりマッチングすることである。【木村先生P23】

3.×:キャリア意思決定モデルは、ジェラットやヒルトンが有名である。【木村先生P24】

4.×:ナラティブ・アプローチをキャリアカウンセリングに導入したのは、サビカスが有名である。【渡辺先生P221】

問9.キャリアに関する理論

 シャインの組織内キャリアの3次元モデルからの出題です。養成講座などでも学ばれたと思いますが、選択肢での出題はこれまでもあったものの、3次元モデルに関する大問での本格的な出題は意外にも初めてでした。

1.×:第1の次元は、「機能(職能)」で軸であり、販売から製造への動きのように円周に沿った水平方向への移動を表す。【木村先生P62】

2.×:第2の次元は、「地位(階層)」の軸であり、係長から課長への動きのように垂直方向の移動を表す。【木村先生P62】

3.×:第3の次元は、「中心性(部内者化)」の軸であり、円周の中心への動きを表す。【木村先生P62】部内者化や中心性は、同一部署、同一地位内で自らの重要性が高まることを意味している。

4.○:相互に関連していることを表しているのが、組織の3次元モデルの図表である。【木村先生P63】

問10.キャリアに関する理論

 ホールといえば、「プロティアン・キャリア」。第12回、13回に続いて3回連続の出題です。特徴をつかみ、過去の大問での類題をしっかりと確認しておきましょう。[第1回問6、第12回問8、第9回問9、第13回問6]

キャリアコンサルタント学科試験テキスト&問題集(初版)P27

1.○:ホールのプロティアン・キャリアは、昇進や権力によりキャリアの評価を行うものではない。【渡辺先生P173】

2.×:周囲の人々の評価ではなく、自己成長や気づきといった心理的成功で評価する。【渡辺先生P173】

3.×:客観的なキャリアではなく、主観的なキャリアを重視する。【渡辺先生P173】

4.×:キャリアは生涯を通じた経験・スキル・学習・転機・アイデンティティの変化の連続である。【渡辺先生P172】 

参考文献・資料

新版 キャリアの心理学―キャリア支援への発達的アプローチ渡辺 三枝子著(ナカニシヤ出版2018年) 

キャリアコンサルティング理論と実際5訂版木村周著(雇用問題調査会2018年)

キャリアコンサルタント学科試験テキスト&問題集原田政樹著(翔泳社2019年)

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