第14回問16~問20の解き方

第14回キャリアコンサルタント試験学科試験問題を徹底解説!

問16.職業能力の開発の知識

 能力開発基本調査は、第3回試験を除いて毎回出題されている、頻出度ナンバーワンの資料です。なお、解説では令和元年度版での内容を追記しています。

 平成30年度能力開発基本調査

 令和元年度能力開発基本調査

1.×:半数を超えてない。正社員または正社員以外に対してキャリアコンサルティングを行う仕組みを導入している事業所は44.5%、両方に対して導入している事業所は25.0%、正社員のみに導入が18.9%、正社員以外のみに導入が0.6%である。【平成30年度P22】

半数を超えていない。正社員または正社員以外に対してキャリアコンサルティングを行う仕組みを導入している事業所は39.8%、両方に対して導入している事業所は24.3%、正社員のみに導入が15.0%、正社員以外のみに導入が0.5%である。【令和元年度P20】

2.○:キャリアコンサルティングを行っていない理由は、正社員、正社員以外ともに「労働者からの希望がない」が最も多い。【平成30年度P24】

キャリアコンサルティングを行っていない理由は、正社員、正社員以外ともに「労働者からの希望がない」が最も多い。【令和元年度P24】

3.×:相談を受けているのがキャリコンサルタントである事業所は、8.3%であった。【平成30年度P24】

相談を受けているのがキャリコンサルタントである事業所は、9.8%であった。【令和元年度P22】

4.×:キャリアコンサルティングを行う目的は、「労働者の仕事に対する意識を高め、職場の活性化を図るため」が最も多い。【平成30年度P24】

キャリアコンサルティングを行う目的は、「労働者の仕事に対する意識を高め、職場の活性化を図るため」が最も多い。【令和元年度P22】

問17.職業能力の開発の知識

 消去法で1を不適切としたものの、選択肢1は文章から客観的な正誤判断が困難な問題と私は感じています。また、選択肢4についても言葉足らずな印象が否めません。本問は捨て問題の位置づけでやむを得ないでしょう。

1.×:日本企業においてOJTがOff-JTよりも重視されるという点は、能力開発基本調査からも明らかであるが、欧米企業においてもOJTがOff-JTよりも重視される、という明確な根拠が見つけられていないため、あくまで他の選択肢を検討した結果での消去法でのアプローチである。欧米というくくりもやや漠然とした印象がある。

2.○:機会費用とは、ある行動を選択することによって失われる、他の選択可能な行動を選択した場合に得られたはずの利益のことをいう。たとえば、Off-JTの座学の研修に要する時間において、通常の職務を行っていた場合に得られたはずの利益のことをいう。

3.○:OJTにおいては、教える側、教えられる側の両方での機会費用は確かに存在する。

4.○:従業員の能力を一般的能力(他企業でも有用な能力)と企業特殊能力に分けた場合、企業特殊能力は、その企業内でしか通用しない能力であることから、その能力と給与との関係にのみ限定して考えると他の企業に転職しない方が有利である。

問18.職業能力の開発の知識

 本問は、冒頭の問題文に誤りがあり、正解がないため全員正解の措置となりました。問題文について以下の訂正が行われましたので、問題用紙の問題文を以下のように読みかえてください。

誤:ハロートレーニング(公的職業訓練)における公共職業訓練に関する次の記述のうち、 最も適切なものはどれか。

正:ハロートレーニング(公的職業訓練)における公共職業訓練(離職者訓練)に関する次の記述のうち、 最も適切なものはどれか。

1.○:離職者訓練及び求職者支援訓練は、テキスト代等は実費負担だが、無料で受講できる。【厚生労働省

2.×:ハローワークインターネットサービスで、ハロートレーニング(公的職業訓練)のコース情報の検索をすることができる。【ハローワークインターネットサービス

3.×:離職者訓練及び求職者支援訓練は、ハローワークで求職申込をした後、受講あっせんを受ける必要がある。【厚生労働省

4.×:公的職業訓練のうち、求職者支援訓練は、主に雇用保険を受給できない求職者の方(受給が終わった方も含む)を対象に、職業訓練を実施している。【厚生労働省

問19.人事管理及び労務管理の知識

 メンタルヘルスケアに関する問題が、「人事管理及び労務管理の知識」の試験範囲から出題された非常に珍しいケースで、「メンタルヘルスの知識」の問49、問50で出題されても不思議ではない内容でした。

1.×:「メンタルヘルスの知識」の出題範囲でこれまでもよく出題されている、「4つのケア」が問われています。「同僚によるケア」ではなく、「事業場内産業保健スタッフ等によるケア」が正しい。【職場における心の健康づくりP7:PDF

2.×:労働安全衛生調査については、第9回で出題されたことがあるものの、それ以来の2回目でノーチェックでもやむを得ない。[第9回問50]

労働者にとって強いストレスになっている事柄で最も多いのは、「仕事の質・量」であり、雇用の安定性はそれほど多くはない。【平成30年労働安全衛生調査(実態調査:労働者調査):PDF

3.○:ストレス反応は、心理面、身体面、行動面で表れる。なお、第11回に類題が出題されている。【こころの耳】[第11回問49]

4.×:ストレスチェック制度が義務付けられているのは、労働者が50人以上いる事業所である。【ストレスチェック制度導入マニュアルP1:PDF

問20.人事管理及び労務管理の知識

 超頻出の能力開発基本調査から2問めの出題です。選択肢1や2では「どっちが多い?」、選択肢3や4では「ランキング1位」が問われています。統計データに関する資料を読む際には、その点に注意して読みましょう。なお、解説では令和元年度版での内容を追記しています。

 平成30年度能力開発基本調査

 令和元年度能力開発基本調査

1.×:正社員に対する能力開発の責任主体については、「企業主体で決定」又はそれに近いとする企業は77.4%と多くを占める。一方、「労働者個人主体で決定」又はそれに近いとする企業は21.3%である。【平成30年度P5】

令和元年度版には記載が無いため、平成30年度版の内容を確認する。

2.○:正社員に対して重視する教育訓練対象者の範囲については、「労働者全体を重視 する」又はそれに近いとする企業は58.6%であり 、「 選抜した労働者を重視する」又はそれに近いとする企業は39.9%で あ る 。【平成30年度P6】

令和元年度版には記載が無いため、平成30年度版の内容を確認する。

3.×:実施したOff-JTの内容は、「新規採用者など初任層を対象とする研修」が 76.8%と最も高い。【平成30年度P14】

実施したOff-JTの内容は、「新規採用者など初任層を対象とする研修」が 75.4%と最も高い。【令和元年度P12】

4.×:正社員の自己啓発に対する支援内容としては、「受講料などの金銭的援助」(正社員79.0%、正社員以外60.7%) が最も多い。【平成30年度P28】

正社員の自己啓発に対する支援内容としては、「受講料などの金銭的援助」(正社員81.0%、正社員以外65.3%) が最も多い。【令和元年度P26】

参考文献・資料

平成30年度能力開発基本調査(PDF)

令和元年度能力開発基本調査(PDF)

Wikipedia

厚生労働省

ハローワークインターネットサービス

職場における心の健康づくり~労働者の心の健康の保持増進のための指針(PDF)

平成30年労働安全衛生調査

こころの耳

ストレスチェック制度導入マニュアル(PDF)

問21~問25へ進む

全50問の目次