第14回問26~問30の解き方

第14回キャリアコンサルタント試験学科試験問題を徹底解説!

問26.労働関係法令及び社会保障制度の知識

 労働契約の終了に関する横断的な問題で、労働関係法令に詳しい方以外は、なかなか判断が難しい問題でした。選択肢の表現にヒントはありましたが、捨て問題でもやむを得なかったでしょう。

1.×:定年制を定めている企業の定年年齢は60歳とする企業が圧倒的に多い。【厚生労働省】なお、定年年齢を65歳未満に定めている事業主は、「65歳までの定年の引上げ」「65歳までの継続雇用制度の導入」「定年の廃止」のいずれかの措置を実施する必要がある。【高年齢者雇用安定法第9条

2.×:自由に、は言い過ぎな表現である。反復更新の実態などから、実質的に期間の定めのない契約と変わらないといえる場合や、雇用の継続を期待することが合理的であると考えられる場合、雇止めをすることに、客観的・合理的な理由がなく、社会通念上相当であると認められないときは雇止めが認められない。【厚生労働省

3.×:試用期間が14日を超える場合には、解雇予告が必要である。解雇予告、解雇予告手当に関しては試みの使用期間中の労働者には適用しない。ただし、試用期間が14日を超えて引き続き使用されるに至った場合においては、この限りでない。【労働基準法第二十一条】試用期間に関する問題は第1回以来の出題。[第1回問24]

4.○:退職にあたっての理由を会社に伝える義務はない。また、直接伝える、書面、電話で伝えるなどの手段についても特に決められているわけではない。なお、労働基準法では第5条で強制労働の禁止が規定されており、労働者の意思に反して労働を強制してはならないとしており、退職理由を問い詰めることなどの行為がそれに抵触する可能性がある。【労働基準法第五条

問27.労働関係法令及び社会保障制度の知識

 前回13回と同様に問27では働き方改革関連法から、法令横断的な問題が出題されました。こちらも難問、捨て問題でもやむを得ないでしょう。働き方改革関連法の柱は、「年次有給休暇の時季指定」、「時間外労働の上限規制」、「同一労働同一賃金」とおさえておきましょう。働き方改革の大問は7回、8回、13回に出題されています。ヨコ解きしましょう。[第7回問1、第8回問24、第13回問27]

1.○:「勤務間インターバル」とは、勤務終了後、一定時間以上の「休息時間」を設けることをいい、事業主の努力義務として規定された(2019年4月~)。【勤務間インターバル制度(厚生労働省)

2.×:働き方改革関連法の中では、裁量労働制の適用拡大はなされてない。

3.○:残業時間の上限は、原則として月45時間・年360時間とし、臨時的な特別の事情がなければこれを超えることはできない。【労働基準法第三十六条】【働き方改革特設サイト(厚生労働省)

4.○:同一企業内において、正社員と非正規雇用労働者との間で、基本給や賞与などのあらやる待遇について、不合理な待遇差を設けることが禁止される。【働き方改革特設サイト(厚生労働省)

問28.カウンセリングの技能・知識

 療法とその特徴を表すキーワードの組み合わせを問う問題です。それぞれの選択肢に知らないキーワードがあったと思いますが、選択肢4のアドラーの「劣等感、勇気づけ」は、これまでも出題がありますので、何とか獲得したい問題です。[第4回問28、第8回問30]

1.○:来談者中心カウンセリング(療法)の特徴として適切である。過程概念は、カウンセリングの中で生じるクライエントの変化のことをいう。また、その変化を測定するための尺度を過程尺度という。[第12回問28]で過程尺度が出題されている。

2.○:精神分析療法の特徴として適切である。自由連想法は精神分析の主要技法であり、頭に浮かんだすべての感情や事柄などを自由に言葉にしていく方法である。

3.○:交流分析の特徴として適切である。

4.×:認知行動的アプローチの説明ではなく、アドラー心理学の内容である。アドラー心理学は、アドラー心理学については第8回で出題されている。

アドラー心理学の解説はこちらの動画がわかりやすいです。(YouTube:音が出ますのでご注意ください。)

問29.カウンセリングの技能・知識

 エリスの論理療法に関する大問です。エリスといえば、非論理的(非合理的)な信念(イラショナル・ビリーフ)です。ABCDEの意味を考え、仲間外れを探しましょう。選択肢では頻出ですが、エリスの論理療法の大問での出題は第1回以来でした。[第1回問26]

1.○:論理療法では、人間の感情(Consequence)は、出来事(Activating Event)によって引き起こされるのではなく、出来事をどう受け止めるかという信念(Belief)によって生じると考える。【木村先生P46】

2.×:不快な感情は、非論理的信念(イラショナル・ビリーフ)によってもたらされるため、この信念の修正を行う。【木村先生P47】

3.○:非合理的な信念(非論理的な信念)をイラショナル・ビリーフという。【木村先生P46】

4.○:イラショナル・ビリーフの修正法には、反論説得法がある。【木村先生P47】なお、この反論説得がD(Discriminant and Dispute)であり、それにより得られる効果がE(Effect)である。

問30.カウンセリングの技能・知識

 ゲシュタルト療法はパールズが始めた療法で、「今ここ」での「気づき」を得る心理療法です。技法ではエンプティチェア(空の椅子)が有名です。下記のサイトがとてもわかりやすくお勧めです。ゲシュタルト療法は選択肢での出題は多いのですが、大問での出題は初めてです。[第3回問28、第5回問28、第8回問29、第10回問32、第12回問28]

カウンセラーウェブ(ゲシュタルト療法の理論と技法

1.○:ゲシュタルト療法では、「いま、ここ」に生きることを重視する。精神分析療法のように過去を重視しない。

2.○:「いま、ここ」にいる自分を感じる。

3.×:考えたり、解釈するのではなく、率直に表現する。

4.○:ゲシュタルト療法は、自分の主は自分であると自覚し、自らの行動は自らが責任をとる、主体性を回復して人間的な成長を目指す。

参考文献・資料

厚生労働省

高齢者雇用安定法

労働基準法勤務間インターバル制度(厚生労働省)

働き方改革特設サイト(厚生労働省)

キャリアコンサルティング理論と実際5訂版木村周著(雇用問題調査会2018年) 

カウンセラーウェブ

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