第14回問31~問35の解き方

第14回キャリアコンサルタント試験学科試験問題を徹底解説!

問31.グループアプローチの技能・知識

 國分康孝先生が創始した構成的グループ・エンカウンターに関する出題です。すべて出典はジル資料でした。構成的グループ・エンカウンターに関する大問は、第2回、第7回、第9回で出題されています。ヨコ解きしましょう。 [第2回問31、第7回問33、第9回問29]

1.×:構成的グループ・エンカウンターは予防的カウンセリングとして、人間関係を開発する技法である。【ジルP120】第9回問29と同じ選択肢である。

職業相談場面におけるキャリア理論及びカウンセリング理論の活用・普及に関する文献調査

当サイトでは通称、ジル資料と呼んでいますが、労働政策研究・研修機構で発行している資料で、キャリア理論とカウンセリング理論がわかりやすくまとめられており、おすすめです。PDFファイルは無料でダウンロードでき、移動時間等の学習に役立ちます。

2.○:それらによって、自らの防衛やとらわれから解放され、他者とふれあう過程を体感できることにねらいがある。【ジルP120】

3.○:他に、メンバーが緊張から解放されて自由になりやすくするため、メンバーの抵抗を予防しメンバーを心的外傷から守るためもある。【ジルP120】

4.○:また、グループサイズおよび時間の設定がある。【P120】第9回問29と同じ選択肢である。

問32.カウンセリングの技能・知識

 ロジャーズのクライエント中心療法に関する問題です。深い内容が問われており、正解選択肢の選択も非常に難しい、捨て問題の位置づけです。

1.○:ロジャーズのクライエント中心療法は、それまでの指示的カウンセリングや精神分析に対して、非指示的アプローチと呼ばれる。【ジルP111】

2.○:非指示的技法だけが一人歩きし始めたが、それはロジャーズの本意ではなかったという。【ジルP111】

3.○:過程概念と過程尺度に関しては問28でも問われていたが、ロジャーズの研究によるものである。【参考サイト:臨床心理学用語辞典

4.×:リーダーシップ・トレーニングのためのTグループ(トレーニング・グループ)を提唱したのは、クルト・レヴィンである。【参考サイト:リクルートマネジメントソリューションズ】なお、レヴィンは境界人(マージナルマン)を提唱したレヴィンである。【Wikipedia

問33.カウンセリングの技能・知識

 ナラティブ・アプローチ(カウンセリング)について、難しい表現の選択肢が続き、本来ならば捨て問題の位置づけなのですが、なんと、第5回問30とすべての選択肢が丸っきり同じ問題でした。

第5回をやっていた方は出来たと思いますが、初見では非常に厳しい問題です。出典は不明なのですが、渡辺先生の著書から参考になるニュアンスをお伝えします。[第5回問30]

1.○:個人はみずからのキャリアを語ることを通じて、「物語的真実」を作りだしていると言える。「物語的真実」があることによって、個人は変化に直面したときに柔軟性をもちながら一貫性を保つことができる。【渡辺先生②P103】

2.×:トランジションに際して、「成長」「探索」「確立」「維持」「解放」という一連のサイクルを進めていけるならば、人々は適応し発達していくことが可能であるとしている。【渡辺先生➁P95】

3.×:過去と決別が不適切である。一見ばらばらに見えるキャリアストーリーに一貫したまとまりと連続性が生まれるとしている。【渡辺先生P103】

4.×:パーソナリティ構成要素を分析することではなく、みずからのキャリアを語ることを通じて、物語的真実を作り出していくことである。【渡辺先生②P103】

問34.カウンセリングの技能・知識

 時折出題される「診断」に関するサービス問題です。難問が続きましたので、ここはがっちり取りましょう。[第6回問35、第7回問47、第13回問1]みん合☆では、以下の3つをキャリアコンサルタントがやってはいけない、試験に出る3つのやっちゃダメ(3ダメ)と呼んでいます。

3ダメ=決定(指示)・病気の診断・キャリアシートの代筆

1.○:支援内容として適切である。

2.○:支援内容として適切である。

3.×:キャリアコンサルタントは、心の病気に関する診断を行うことはできない。

4.○:支援内容として適切である。

問35.カウンセリングの技能・知識

 傾聴ための技法が問われた問題です。珍しいタイプの出題形式でしたが、実技で学んだ支援の基本姿勢からアプローチしましょう。

1.×:答え方が決まっており、閉ざされた質問である。

2.×:言いたいことを自由に答えられるのは、開かれた質問である。

3.×:クライエントへの質問は、キャリアコンサルタントが正しい答えを見つけるためではなく、クライエントの自己表現を促すためである。

4.○:どうして、なぜの多用は、言われた側が責められていると受け取る恐れがある。

参考文献・資料

職業相談場面におけるキャリア理論及びカウンセリング理論の活用・普及に関する文献調査(労働政策研究・研修機構2016年)

臨床心理学用語辞典

リクルートマネジメントソリューションズ

Wikipedia

新版 キャリアの心理学―キャリア支援への発達的アプローチ渡辺 三枝子著(ナカニシヤ出版2018年) 

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