第17回問16~問20の解き方

第17回キャリアコンサルタント試験学科試験問題を徹底解説!

問16.企業におけるキャリア形成支援の知識

 配置や異動については、定期的に出題されており、本問は第6回と第12回で全く同じ内容の選択肢でしたが、過去2回とは、選択肢3と4の順序が逆になっている違いがありました。[第6回問21第12回問21

1.○:出向は、社員の籍は出向元企業のままで、指揮命令権は出向先企業が有する。【日本の人事部

2.○:転籍は、元の会社の籍から外れ、移籍先の会社へ再就職することである。【コトバンク

3.○:社内公募制度は、社員の応募により部署や職種、仕事内容等の変更が行われるため、従来の人事異動とは異なり、モチベーションアップに繋がりやすいと考えられている。【BIZHINT】 

4.×:社員が異動希望を出し異動を可能にする制度は、社内FA制度の説明である。【BIZHINT】社内ベンチャー制度は、社内公募等によって新規事業を立ち上げ、場合によっては分社独立させることをいう。【コトバンク

これらの内容は、拙著のテキスト&問題集(第2版P88)にまとめています。派遣と請負の違いや、社内公募、社内FA、社内ベンチャー制度の違いなどの関連情報も併せて確認しておきましょう。

問17.企業におけるキャリア形成支援の知識

 この指針は、職業能力開発促進法に基づき、労働者が自発的な職業能力の開発及び向上を促進するために、事業主が講ずべき措置に関する指針を示したもので、定期的に出題されています。

指針は、条文のような形式で記載されているため、やや読みづらいのですが、ボリュームは少ないですから移動時間などに一読をしておきましょう。

労働者の職業生活設計に即した自発的な職業能力の開発及び向上を促進するために事業主が講ずる措置に関する指針

1.○:事業主は、労働者が自ら職業能力の開発及び向上に関する目標を定めることを容易にするために、業務の遂行に必要な技能及びこれに関する知識の内容及び程度その他の事項に関し、情報の提供、相談の機会の確保その他の援助に努めること。【第二】

2.○:労働者の配置その他の雇用管理に関する取扱いを決定し、又は実施する場合には、当該労働者の職業生活設計に即した実務経験の機会の確保に配慮すること。【第三の一】

3.×:教育訓練のための休暇の付与、配慮はあるものの、経費の負担についての指針はない。

教育訓練の受講のための休暇のほか、職業能力検定又はキャリアコンサルティングを受けるための休暇、自己啓発を目的としたボランティア体験等のための休暇等労働者自らによる多様な職業能力開発の促進に資する休暇を与えるよう配慮すること。【第四の二】

4.○:事業主は、職業能力開発推進者を適切に選任するとともに、事業内職業能力開発計画の実施に当たっての権限を委任する等により、職業能力開発推進者の積極的な活用を図ること。【第六の一】

ヨコ解きリンク:【第3回問17 第6回問17 第10回問16 第12回問18※】※第6回問17と同じ問題です。

問18.企業におけるキャリア形成支援の知識

 評価誤差に関する出題は久しぶりでしたが、定期的に出題があります。なお、本問は第2回問18と全く同じ内容でした。

1.×:ハロー効果ではなく、寛大化傾向の説明である。

2.○:論理的誤差とは、自らの理屈で対象者の人格等を決めつけてしまうことである。

3.×:寛大化傾向ではなく、ハロー効果の説明である。

4.×:近接誤差ではなく、中心化傾向の説明である。

拙著テキスト&問題集(第2版P94)で評価誤差の種類をまとめていますので、ご確認ください。

ヨコ解きリンク:[第2回問18※ 第6回問20 第10回問21]※本問と同じ問題です。

問19.労働市場の知識

 問14でも登場の「年次経済財政報告」について、試験実施時における最新版の令和2年度版からの出題です(令和2年11月公表)。

働き方改革の進捗により、有給休暇の取得日数の増加や残業時間の短縮が進んでいることは推測できるものの、特に選択肢3についての積極的判断は難しく、初見では正答が出せなくてもやむを得ないでしょう。

令和2年度年次経済財政報告

 第2章第2節働き方改革の進捗

1.×:有給取得義務化に向けて、77.6%の企業が有給取得促進の定期的なアナウンスを実施していた。【P105】

2.○:回答企業の平均有給取得日数は、2015年から2019年の間に6.3日から7.9日へと1.6日増加している。【P105】

3.○:残業抑制の手段としては、「労働時間の管理の徹底」を行った企業が最も高く、次いで「残業の事前申告制度の導入」、「ノー残業デーの設置」が続く。【P106】

4.○:回答企業の正社員一ヶ月当たり平均残業時間は、2015年の25.4時間から2019年には20.9時間へと4.5時間減少している。【P106】

問20.労働市場の知識

 こちらも時事的な問題で、「新型コロナウイルスと雇用・暮らしに関するNHK・JILPT共同調査」からの出題となりました。

コロナ禍における雇用の現状や問題点、課題などは、国家試験でも技能検定でも出題される傾向が強く感じられます。本資料に目を通し、コロナ禍が雇用に与えている影響を確認しましょう。

 新型コロナウイルスと雇用・暮らしに関するNHK・JILPT共同調査

1.○:コロナ禍は、女性(特に非正規女性)の雇用に大きな被害をもたらしている。解雇・雇止めにあった割合は、女性が男性の1.2倍、非正規女性が非正規男性の1.8倍であった。【P4】

2.○:自ら離職した割合は、女性が男性の1.4倍、非正規女性が男性の1.7倍である。【P4】

3.×:解雇・雇止め後の状況について、男性に比べて女性は、解雇・雇止めにあった後の雇用回復が芳しくない。女性は「失業」と「非労働力化」の割合が男性より高い。

4.○:再就職できた女性の4人に1人は、非正規化(正規→非正規)になり、男性より2倍も高い割合である。

JILPTのサイトには定期的に訪問して、興味のある資料、報告はチェックしておくとプラスαの知識が得られるでしょう。試験にも実務にも役立つサイトです。

労働政策研究・研修機構

メールマガジンの登録もおすすめです。

メールマガジン労働情報

 

参考文献・資料

日本の人事部

コトバンク

BIZHINT

労働者の職業生活設計に即した自発的な職業能力の開発及び向上を促進するために事業主が講ずる措置に関する指針

令和2年度年次経済財政報告

新型コロナウイルスと雇用・暮らしに関するNHK・JILPT共同調査(PDF)

問21~問25へ進む

全50問の目次