第18回問06~問10の解き方

第18回キャリアコンサルタント試験学科試験問題を徹底解説!

問6.キャリアに関する理論

 マーシャは第4回問11の選択肢4で出題されたのみで、大問(選択肢4つ分の問題)で出題されるのは初めてです。初見では「捨て問題」でやむを得ませんが、すべて岡田先生の著書に記載があります。P84図表の内容をよく確認しましょう。

アイデンティティ・ステイタスは、アイデンティティ危機の「経験」と「積極的関与」の有無の組み合わせにより、アイデンティティ達成の様態を、「アイデンティティ達成」、「モラトリアム」、「予定アイデンティティ」、「アイデンティティ拡散」の4つで示したものである。【岡田先生P83】

1.×:危機を経験しておらず、積極的関与をしていない、アイデンティティ拡散の様態である。

2.○:危機を経験しておらず、積極的関与をしている、予定アイデンティティの様態である。

3.×:危機の最中で、積極的関与をしようとしている、モラトリアムの様態である。

4.×:危機を経験し、積極的関与をしている、アイディティティ達成の様態である。

問7.キャリアに関する理論

 明らかにスーパーではない、よく出題されるサビカスの説明が紛れ込んでいます。間違い探しは容易な問題でした。

1.×:サビカスのキャリア・アダプタビリティの4次元に関する内容です。【渡辺先生P97】

2.○:スーパーのライフ・ステージ(マキシ・サイクル)の内容として適切である。【渡辺先生P44】

3.○:スーパーの職業的適合性(Vocational Fitness)の内容として適切である。【渡辺先生P40】

4.○:スーパーのライフ・スペースとライフ・ロールの内容として適切である。【渡辺先生P48】

問8.カウンセリングに関する理論

 カウンセリング理論家とその理論やキーワードの間違い探し問題です。難問が出題されることもしばしばあるのですが、今回は比較的、選択しやすかったのではないでしょうか。ただし、フロイトの「リビドー」自体は初めての出題でした。

1.×:吉本伊信は、森田療法(森田正馬)と並んで日本の精神療法として知られる。内観療法は正しいが、将来計画が何を示しているのかは不明である。

2.○:フロイトといえば精神分析。フロイトはリビドーを、性本能に基づく性的エネルギーとしている。【コトバンク

3.×:エリスの論理療法は適切だが、系統的脱感作は、ウォルピが開発した行動療法の手法である。【テキスト&問題集P57参照】

4.×:ロジャーズの来談者中心療法は適切だが、キャリア(構築)インタビューはサビカスが提唱するカウンセリングモデルである。【渡辺先生P104】

問9.カウンセリングに関する理論

 本問は捨て問題もどきでして、初めて見る用語が多く、知らないと判断できない難しい選択肢もありましたが、不適切なものを選択することは容易でした。交流分析-バーンを問う問題は過去に繰り返し出題されています。

1.×:交流分析は、アメリカの精神学者バーンによって開発された対人援助の理論と技法の体系である。【ジルP108】

職業相談場面におけるキャリア理論及びカウンセリング理論の活用・普及に関する文献調査

当サイトでは通称、ジルや、ジル資料と呼んでいますが、独立行政法人労働政策研究・研修機構(JILPT:ジルピーティー)で発行している資料で、キャリア理論とカウンセリング理論がわかりやすくまとめられており、おすすめです。PDFファイルは無料でダウンロードでき、移動時間等の学習に役立ちます。

2.○:心と心のふれあいのことをストロークといい、陽性のストロークは「愛情」や「承認」といった肯定的なものであり、陰性のストロークは「非難」や「攻撃」など否定的なものである。

3.○:自己と他者を肯定(OK)するのか、否定(not OK)するのかにより、次の4つの傾向(構え)がある。

①「I am OK, You are OK.」=協調や共存の傾向
②「I am not OK, You are OK.」=回避や孤独の傾向
③「I am OK, You are not OK.」=独善や排他の傾向
④「I am not OK, You are not OK.」=拒絶や自閉の傾向

4.○:この4つは第4回問28でも出題されている。交流分析では、構造分析、交流パターン分析、ゲーム分析、脚本分析の4種類の分析を行う。【ジルP108】

問10.カウンセリングに関する理論

 傾聴におけるカウンセラーの基本的態度に関する問題は、支援の基本姿勢から常識的にアプローチをしましょう。なお、傾聴がテーマの類題は定期的に出題されています。ヨコ解きしておくと安心です。

1.×:特に重要と思われる事柄についてのみ、要約して受け入れることは適切ではない。「のみ」のオンリー表現には注意が必要であるし、傾聴の基本的態度としても適切ではない。

2.○:傾聴の基本的態度として適切である。

3.×:クライエントの持っている基本的な価値の「誤り」を見つけることは、適切ではない。

4.×:カウンセラーにとってどんな意味があるのか、は全く重要ではなく、適切ではない。

ヨコ解きリンク:第1回問28 第8回問31 第9回問28 第12回問35

参考文献・資料

働くひとの心理学岡田昌毅著(ナカニシヤ出版2013年)

新版 キャリアの心理学―キャリア支援への発達的アプローチ渡辺 三枝子著(ナカニシヤ出版2018年) 

コトバンク

職業相談場面におけるキャリア理論及びカウンセリング理論の活用・普及に関する文献調査(労働政策研究・研修機構2016年)

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