第18回問11~問15の解き方

第18回キャリアコンサルタント試験学科試験問題を徹底解説!

問11.カウンセリングに関する理論

 フロイトの防衛機制については、定期的に大問での出題がありますので、過去問で対策をしておきましょう。ジル資料の103ページや、拙著テキスト&問題集第2版54ページに一覧表があります。

1.○:相手を取り入れて自分と同一に思う。憧れている人のまねをするようなことである。同一化ともいう。【ジルP103】

2.×:認められない欲求を、社会的に受け入れられる⽅向へ置き換えるのは、「昇華」である。【ジルP103】性的衝動を芸術作品で表現したり、攻撃的衝動をスポーツに向けるなどである。

3.×:自分のなかにある感情や欲求を、他人が自分へ向けていると思うのは、「投影」である。疑心暗鬼や偏見などである。【ジルP103】

4.×:劣等感に対して、別の得意な性質によってバランスをとることは、「補償」である。学業の成績が悪いため、勉強を頑張ることや、成績が悪いため、スポーツに打ち込み実績を出すこと、このどちらも「補償」である。

ジル資料には記載は無いのだが、拙著テキスト&問題集第2版P54にある。

また、國分康孝著「カウンセリングの理論」では、「補償」は劣等感情を克服する方法で、建設的な防衛機制であるとしている(P55)。

カウンセリングの理論

日本におけるカウンセリングの大家、國分先生の著書です。特性因子理論、精神分析療法、論理療法、ゲシュタルト療法などを國分先生のわかりやすい表現でじっくりと学ぶことができる良書です。試験対策上、マストとまでは言えませんが、対人支援職を目指すにあたって読んでおきたい一冊です。

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大問(選択肢4つ分)として過去に3回出題されています。ちなみに、集計してみたろころ、「昇華」が最も出題されているようです。

第6回問29 第10回問34 第12回問29 

問12.職業能力開発(リカレント教育を含む)の知識

 厚生労働省では、企業における職業能力開発のキーパーソンとして、「職業能力開発推進者」を位置づけており、最近特によく出題されています。その役割などをよく確認しておきましょう。

1.×:人事・教育訓練等で担当部署の部・課長などを職業能力開発推進者として選任することが「職業能力開発促進法」第12条において、事業主の努力義務となっている。【厚生労働省

2.×:職業能力開発推進者の専任には、単独専任、本社専任、共同専任の3つがある。

単独専任:選任される推進者が、事業所のみで活動する場合

本社専任:選任される推進者が属している事業所が【本社】で、かつ各支店も統括して活動する

共同専任:選任される推進者が属している事業所が【支店】で、近隣の営業所なども統括する  【厚生労働省】より転載

3.○:よく出題されている内容である。

職業能力開発推進者は、「キャリアコンサルタント等の職業能力開発推進者の業務を担当するための必要な能力を有する者」から選任するものと規定されている。これについては、厚生労働省のリーフレットがわかりやすい。【厚生労働省:PDF

4.×:労働者が職業能力開発を受けるための労務管理上の配慮に係る相談・指導を行うことは、職業能力開発推進者の役割の一つである。上記リーフレットにも記載がある。

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職業能力開発推進者に関する大問はこれまでに2回出題されています。

第13回問18 第16回問2

問13.職業能力開発(リカレント教育を含む)の知識

 初出の資料や厚生労働省以外の官公庁の取組などが出題され、即答は難しい問題。消去法でアプローチしましょう。

1.×:「人づくり革命 基本構想」は初出の資料だが、専門実践教育訓練給付の「縮小」や、一般教育訓練給付の給付率が、2割から6割へ3倍増というのも、やや違和感を感じる。

専門実践教育訓練給付(7割助成)について、第4次産業革命スキル習得講座の拡充や専門職大学課程の追加など、対象講座を大幅に拡大する。

また、一般教育訓練給付については、対象を拡大するとともに、ITスキルなどキャリアアップ効果の高い講座を対象に、給付率を2割から4割へ倍増する。

【人づくり革命 基本構想P10:PDF

2.○:厚生労働省では、教育訓練給付金や公的職業訓練、各種人材育成の助成金などの施策や、キャリアコンサルティングの推進などで、リカレント教育を推進している。【厚生労働省

3.○:経済産業省では、IT・データを中心とした将来の成長が強く見込まれ、雇用創出に貢献する分野において、社会人が高度な専門性を身に付けてキャリアアップを図る、専門的・実践的な教育訓練講座を経済産業大臣が認定する、「第四次産業革命スキル習得講座認定制度」を設けている。【経済産業省

4.○:文部科学省では、大学・専修学校を活用したリカレント教育プログラムの充実の施策を掲げている。【文部科学省におけるリカレント教育の取組について:PDF

問14.職業能力開発(リカレント教育を含む)の知識

 ジョブ・カードに関して、基本的な内容が問われています。下記のホームページの記載内容により、各選択肢に対応することができます。ちなみに、ジョブ・カードは今回の問38でも出題されています。

ジョブ・カード制度総合サイト

1.×:ジョブ・カードは、「生涯を通じたキャリア・プランニング」及び「職業能力証明」の機能を担うツールである。

2.×:キャリアコンサルタント等と一緒に作成しなければならないのではなく、必要に応じてキャリアコンサルタント等の支援を得て作成する。

3.×:ジョブ・カードは、「生涯を通じたキャリア・プランニング」及び「職業能力証明」の機能を担うツールである。

4.○:ジョブ・カード制度総合サイトからジョブ・カード作成支援WEB/ソフトウェアを利用することで、ジョブ・カード作成支援機能や、履歴書出力機能を使用できる。

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ジョブ・カードについては出題され尽くされた状態と言え、今回の問題も一周回っての基礎問題でした。

第1回問32 第5回問34 第5回問35 第6回問34 第8回問34 第9回問30 第10回問30 第11回問18 第14回問40 第15回問14 第16回問37 第17回問36

問15.企業におけるキャリア形成支援の知識

 超頻出の「能力開発基本調査」。第3回試験以外では毎回出題されています。ただ、今回もそうでしたが、細かな内容から出題されることがあります。試験によく出る官公庁資料の中で、最も念入りに読み込んでおくべき資料といえるでしょう。

 令和2年度能力開発基本調査

1.○:令和元年度に自己啓発を行った者は、 労働者全体 では 32. 1% であり、正社員で 41.4 % 、正社員以外 で 16. 1% と、正社員以外の実施率が低くなっている。【P44】

2.○:最終学歴別では、大学院卒の実施率が高く、文系よりも理系の方が高い。【P44】

(令和2年度能力開発基本調査P44より転載)

3.○:20歳以上では、年齢階級が高くなるほど受講率が低くなっている。【P44】

(令和2年度能力開発基本調査P44より転載)

4.×:企業規模別では 、正社員、正社員以外ともに、 規模が大きくなるに従って実施
率が高くなっている。

(令和2年度能力開発基本調査P45より転載)

能力開発基本調査のヨコ解きリンクは、大変問題数が多いため、下記のページよりご確認ください。

学習項目別ヨコ解きリンクのご案内

参考文献・資料

カウンセリングの理論國分康孝著(誠信書房1980年)

厚生労働省

経済産業省

文部科学省

ジョブ・カード制度総合サイト

令和2年度能力開発基本調査(PDF)

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