第18回問21〜問25の解き方

第18回キャリアコンサルタント試験学科試験問題を徹底解説!

問21.労働市場の知識

 労働力調査の中身(データ)ではなく、労働力調査により何がわかるのか?に関する出題でした。初見では自信を持って答えるのが難しい問題だったでしょう。

解説と併せて、具体的に労働力調査(詳細集計)を確認しましょう。

 労働力調査(詳細集計)2020年平均

冒頭2ページ目に主な集計事項が掲載されている。

労働力人口、就業者数・雇用者数(産業別・雇用形態別など)、就業時間、完全失業者数(求職理由別など)、完全失業率、非労働力人口など

1.○:非正規の職員・従業員についた主な理由別の人数及び推移がわかる。【P3】

ちなみに、2020年平均のデータで最も多いのは、「自分の都合のよい時間に働きたいから」である。

2.×:仕事からの年間収入階級別の人数や割合はわかるが、賞与額はわからない。【P5】

3.○:仕事につけない理由別の失業者数はわかる。【P6】

ちなみに、2020年平均のデータで最も多いのは、「希望する種類・内容の仕事がない」である。【P6】

4.○:雇用形態別(役員を除く)の雇用者数はわかる。【P1】

その他には未活用労働(追加就労希望就業者数)や就業異動(転職者数等)、若年層及び35~44歳のパート・アルバイト及びその希望者、休業者などのデータがわかる。

問22.労働政策及び労働関係法令並びに社会保障制度の知識

 労働基準法に関する横断的な問題ですが、内容は基礎的なものが多く、さらにはいずれの選択肢も過去問と同様でした。難問がよく出る傾向のある労働関係法令では獲得できるものは、もれなく獲得しましょう。

1.×:労働基準法は、原則としてすべての事業(事業場)に適用される。○人以下という人数による適用除外は無い。これは第1回問24の1と同じ文章である。

2.○:出来高払制その他の請負制で使用する労働者については、使用者は、労働時間に応じ一定額の賃金の保障をしなければならない。【労働基準法第二十七条】これは第3回問22の1と同じ文章である。

3.×:試用期間中であっても、無制限に解雇することはできず、14日を超えて引き続き使用されるに至った場合には、解雇予告が必要となる。【労働基準法第二十一条】これは第1回問24の2と同じ文章である。

4.×:使用者は、労働者に対して、毎週少なくとも一回の休日を与えなければならない。【労働基準法第三十五条】第1回問24の4と同じ文章である。

問23.労働政策及び労働関係法令並びに社会保障制度の知識

 高年齢者雇用安定法については、選択肢レベルでの出題はありますが、大問での出題は初めてです。繰り返し出題されている「65歳までの雇用確保措置」に加え、今回改正された「70歳までの就業機会確保」についてもよく整理して理解しておきましょう。実務的にも重要です。下記の資料に目を通しておきましょう。

 高年齢者雇用安定法改正の概要

1.○:シルバー人材センターは、高年齢者雇用安定法の第三十七条以降に規定され制度化されている。【高年齢者雇用安定法第三十七条

2.×:定年制自体を禁止しているわけではない。

事業主がその雇用する労働者の定年の定めをする場合には、当該定年は、六十歳を下回ることができない。【高年齢者雇用安定法第八条

3.○:65歳までの雇用確保(義務)に加え、70歳までの就業確保措置を講じることが「努力義務」となった。【厚生労働省:PDF

4.○:解雇等により離職することとなっている高年齢者等が希望するときは、「求職活動支援書」を作成し、本人に交付しなければならない。【高年齢者雇用安定法改正の概要P13】

問24.労働政策及び労働関係法令並びに社会保障制度の知識

 兼業・副業についての横断的な問題で、初見で正解を導き出すのは大変困難な「捨て問題」といえますが、最近の新しい規定も多く、再度の出題に備えて内容を確認しておきましょう。

1.○:就業時間外の兼業・副業の制限が許されるのは、労務提供上の支障となる場合、企業秘密が漏洩する場合、企業の名誉・信用を損なう行為や信頼関係を破壊する行為がある場合、競業により企業の利益を害する場合と考えられる。【副業・兼業の促進に関するガイドラインP2:PDF

2.×:労働基準法第三十八条では「労働時間は、事業場を異にする場合においても、労働時間に関する規定の適用は通算する」とあり、事業場が異なっても、労働時間は合計される。

なお、事業場を異にする場合について、「事業主を異にする場合も含む」という通達も出されている。【副業・兼業における現行の労働時間管理、健康管理についてP1:PDF

3.○:2022年(令和4年)1月1日より、雇用保険法が改正され、65歳以上の労働者について、労働時間を合算して週20時間以上であれば、雇用保険に加入できるようになる。【雇用保険法施行規則の一部を改正する省令案概要(高年齢被保険者の特例):PDF

4.○:複数の会社等に雇用されている労働者について、これまでは、災害が発生した勤務先の賃金額のみを基礎に給付額等を決定していたが、2020年9月からは、「すべての勤務先の賃金額を合算した額を基礎に給付額等を決定」することとなった。【厚生労働省:PDF

問25.労働政策及び労働関係法令並びに社会保障制度の知識

 パートタイム・有期雇用労働法に関する出題は選択肢レベルでは過去に多数出題されていますが、大問(選択肢4つ分の問題)では初めてとなります。細かな内容も出題されており、自信を持って答えることは難しいですが、消去法でアプローチをしましょう。

下記のリーフレットを一読しましょう。

 パートタイム・有期雇用労働法が施行されました。

1.×:パートタイム・有期雇用労働法の施行により、2020年4月(中小企業においては2021年4月)より正規雇用労働者と非正規雇用労働者の間の不合理な待遇差が禁止された。【厚生労働省

2.×:含まれる。不合理な待遇差の待遇には、基本給、賞与、役職手当、食事手当、福利厚生、教育訓練などがある。【リープレット】

3.○:事業主は、パートタイム労働者を雇い入れたときは、速やかに、「昇給の有無」、「退職手当の有無」、「賞与の有無」、「相談窓口」を文書の交付などにより明示しなければならない。【パートタイム労働法の概要P4:PDF

4.×:パートタイム労働者・有期雇用労働者から求めがあった場合、正社員との間の待遇差の 内容・理由等を説明する義務が創設された。【リーフレット】

参考文献・資料

労働力調査(詳細集計)2020年平均(PDF)

労働基準法

高年齢者雇用安定法改正の概要(PDF)

高齢者雇用安定法

副業・兼業の促進に関するガイドライン(PDF)

副業・兼業における現行の労働時間管理、健康管理について(PDF)

雇用保険法施行規則の一部を改正する省令案概要(高年齢被保険者の特例)(PDF)

パートタイム・有期雇用労働法が施行されました。(PDF)

パートタイム労働法の概要(PDF)

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