第18回問46~問50の解き方

第18回キャリアコンサルタント試験学科試験問題を徹底解説!

問46.相談過程の総括

 支援の基本姿勢に照らして判断しましょう。また、何とも、ビミョーな表現に注意しましょう。

1.×:自信がないので直ちに中止は、不適切である。

2.×:「いかなる場合」や、「直ちに」に注意。自己決定は優先すべきだが、目標達成のまえの面談終結の申し出の理由や、心境などに耳を傾ける必要があるだろう。

3.○:クライエントとカウンセラーが、目標に照らしてどこまで到達したか、成果を評価する。【木村先生P302】評価は、クライエントが成長したと思うという感情によるのではなく、実際に行動が変わったかという事実に焦点を置く。【木村先生P303】

4.×:「目標設定はそこそこにとどめて終結を早めた」は不適切である。クライエントとの目標到達の評価の実施や、クライエントの同意の有無も不明である。

問47.相談過程の総括

 こちらも気になる表現が目立つ問題でした。「クライエントよりも自身の自己評価」や、「クライエントの意向によらず」は積極的に除外できるでしょう。

1.○:カウンセラーは、クライエントの成果を監査(モニタリング)する。【木村先生P302】

2.×:クライエントとカウンセラーが、目標に照らしてどこまで到達したか、成果を評価する。【木村先生P302】自身の自己評価を優先するのは不適切である。

3.×:クライエントの同意を得て、カウンセリングを終了する。【木村先生P302】

4.×:第三者の評価を受けることも有効である。面談成果の評価の基準については、木村先生の著書にまとめられている。【木村先生P305】

主要な評価の基準の源について。

①カウンセラー自身の知識、経験、経験に基づいた反省と学習。

②そのケースのクライエント自身の受け止め方。

③資格のある第三者である、スーパーバイザーや他のカウンセラーなどによる評価。

問48.キャリア形成及びキャリアコンサルティングに関する教育並びに普及活動

 「第11次職業能力開発基本計画」や、今回出題のあった「今後の人材開発政策の在り方に関する研究会報告書」などでも打ち出されている人材育成、能力開発の方向性に照らして判断しましょう。なお、本問は第8回問47、第12回問48と全く同じ問題でした。

1.×:組織主体ではなく、個人主体のキャリア形成を重視していることは、職業能力開発促進法の条文からも読み取ることができる。「労働者は、職業生活設計を行い、その職業生活設計に即して自発的な職業能力の開発及び向上に努めるものとする。」【職業能力開発促進法第3条の3

2.×:大学におけるキャリア教育について、頻出資料である「今後の学校におけるキャリア教育・職業教育の在り方について(答申)」では次のように記述している。

「単に卒業時点の就職を目指すものではなく、生涯を通じた持続的な就業力の育成を目指し、豊かな人間形成と人生設計に資することを目的として行われるものである。」【今後の学校におけるキャリア教育・職業教育の在り方について(答申)P71:PDF

3.×:キャリアの方向を決めるにあたり、社会的ニーズをあえて考慮せずに夢を実現する方向で指導することは適切とはいえない。

4.○:直接の出典は不明だが、シャインが唱える「組織と個人の相互作用」や、ホールの「プロティアンキャリア」が意図するところは、自己ニーズと企業組織のニーズの統合である。

問49.ネットワークの認識及び実践

 用語の理解の問題と思いきや、正答については守秘義務の観点から不適切を選ぶ問題でした。正答は容易に判断できたのではないでしょうか。

なお、リファー、コラボレーションやコンサルテーションなどの用語は、拙著テキスト&問題集第2版のP188でまとめていますのでご参照ください。

1.○:適切である。協働はコラボレーションともいう。

2.○:適切である。相談者の納得を得て、紹介あっせんすることをリファーという。

3.×:日頃から関係機関や関係者に開示する、は守秘義務の観点から不適切である。

4.○:適切である。専門家への照会をコンサルテーションという。

問50.キャリアコンサルタントとしての倫理と姿勢

 国家試験初期の一桁台の回の頃によく出題されていた、キャリアコンサルタント倫理綱領の内容理解を問う問題です。一周、回って、という印象を受けます。

 キャリアコンサルタント倫理綱領

1.○:第3条3 キャリアコンサルタントは、相談者の利益をあくまでも第一義とし、研究目的や興味を優先してキャリアコンサルティングを行ってはならない。

2.×:第8条 キャリアコンサルタントは、キャリアコンサルティングを行うにあたり、自己の専門性の範囲を自覚し、専門性の範囲を超える業務の依頼を引き受けてはならない。

3.○:第10条2 キャリアコンサルタントは、キャリアコンサルティングを行うにあたり、相談者との多重関係を避けるよう努めなければならない。

4.○:第9条 キャリアコンサルタントは、キャリアコンサルティングを実施するにあたり、相談者の自己決定権を尊重しなければならない。

参考文献・資料

職業能力開発促進法

今後の学校におけるキャリア教育・職業教育の在り方について(答申)(PDF)

キャリアコンサルタント倫理綱領(PDF)

保健医療機関及び保健医療養担当規則

全50問の目次