第19回問01~問05の解き方

第19回キャリアコンサルタント試験学科試験問題を徹底解説!

選択肢の正誤と解説、参考文献をお伝えします。試験対策にお役立てください。なお、過去の類題の過去問解説のリンク先の内容は、直近3回分以外はみん合☆プラス会員限定公開となります。

問1.社会及び経済の動向並びにキャリア形成支援の必要性の理解

 問1は初見の資料から出題されることが多いのですが、今回も初登場の経団連の資料で、捨て問題としてもやむを得ないでしょう。問1に捨て問題が多いのは、むしろ傾向と言えますから、くれぐれも問1で出鼻をくじかれないようにしましょう。他の問題で取り返せば良いのです。

 人材育成に関するアンケート調査結果

【正答】2

現状 としては、「一部の社員が自律的にキャリアを形成している一方、多くの社員は会社主導 」(55.2 %)が最も多い。これに「総じて会社主導でキャリア形成が行われている 」(18.9 %)が 続いており、あわせて7割強(74.1 %)が 会社主導のキャリア形成となっている。
他方、「自律的にキャリア形成している」との回答 は2割超( 22.9 %)にとどまっている。【P4】

問2.キャリアコンサルティングの役割の理解

 本資料からの出題は2級第27回問42に続いて2回めの出題です。やや即答がしづらいものの、キャリアコンサルティングの役割に照らして、消去法でアプローチをしましょう。移動時間などにこの資料は一読しておきましょう。

なお、時事的な内容は2級でまず出題される傾向がありますので、2級の直近3回分の出題内容などをよく確認しておきましょう。

  働く環境の変化に対応できるキャリアコンサルタントに関する報告書

1.○:キャリアコンサルタントは経営者層へのアプローチなど企業への提案力、人事担当部署との協業をする能力が求められる。【P7】

2.○:人材移動が進む外部労働市場を念頭に置くならば、社外へのキャリアチェンジや再就職場面に求められる就職マッチング機能(情報提供、助言等)への期待がある。【P9】

3.○:関連領域の専門家や専門機関へリファーするための知識・能力の習得やネットワーク作りを促進する必要があり、他機関や他の専門家とのネットワーク構築が一層図られるような取組が望まれる。【P8】

4.×:企業におけるキャリアコンサルタントの配置の推進やセルフ・キャリアドックの導入支援については明記されているが、「セルフ・キャリアドックの導入宣言」までは明記されていない。

ヨコ解きリンク

2級第27回問42

問3.キャリアに関する理論

 ホールのプロティアン・キャリアについては、これまでにも度々、出題されており、本問は第14回問10とほぼ同様の内容です(選択肢2のみ若干文章に違いがある程度)。ヨコ解きで対策をしておきましょう。なお、問題文は渡辺先生の著書からの出題です。

1.○:キャリアとは成功や失敗を意味するのではなく、「早い」昇進や「遅い」昇進を意味するものでもない。【渡辺先生P170】

キャリアの理論に関する出題は、渡辺三枝子先生の「新版キャリアの心理学」が出典と思われる出題が多く、木村先生の著書とともに机上に用意しておきたい参考書です。なお、2018年7月に出版された第2版のページ数を表記しています。

新版キャリアの心理学(第2版)

2.○:キャリアにおける成功と失敗はキャリアを歩んでいる本人によって評価されるのであって、他者によって評価されるわけではない。【渡辺先生P170】

3.×:キャリアは行動と態度から構成されており、キャリアを捉える際には、主観的なキャリアと客観的なキャリア双方を考慮する必要がある。【渡辺先生P170】

4.○:キャリアはプロセスであり、仕事に関する経験の連続である。【渡辺先生P171】

問4.キャリアに関する理論

 正解選択肢の「キャリア・プラトー」はかつて第4回問10で問われたことがあるのですが、それ以来の出題です。選択肢3の「バウンダレス・キャリア」と迷った受験生が多いようでした。それぞれの内容を確認しておきましょう。

1.○:キャリア・プラトーとは、キャリアにおける停滞状況のことをいい、これ以上の昇進や昇格が望めないなどの行き詰まりを感じることをいう。世代では中高年層に多く、プラトーにはそもそも、高原や台地の意味がある。【参考サイト:BIZHINT

2.×:プロティアン・キャリアは、問3で問われた、ホールの理論であり、キャリアは組織によってではなく、個人によって変幻自在(プロティアン)につくられるものであるとした。【渡辺先生P171】

3.×:バウンダリレス・キャリアの「バウンダリ」というのは「境界」を意味し、組織の境界を越えて、行き来しながら働くキャリアのことであり、マイケル・アーサーが提唱した。自社の組織にとらわれないキャリア形成であり、ダグラス・ホールのプロティアン・キャリアと並び、ニューキャリア理論の代表的理論として位置付けられている。【参考サイト:Yohoo!ニュース

4.×:パラレル・キャリアは、本業を持ちながら、第二のキャリアを築くことであり、P.Fドラッカーが提唱した。副業は、どちらかというと、金銭的報酬を得ることを目的とする意味合いが強いのに対して、パラレル・キャリアは、スキルアップや夢の実現、社会貢献活動などの意味合いが強く、「複業」と呼ばれることもある。【参考サイト:Adecco

問5.キャリアに関する理論

 キャリアに関する理論について、「適切なものの組み合わせ」が問われました。選択肢のうち3つは、ホランドに関連する内容であり、不適切なもの2つを除外することは、それほど困難ではありませんでした。

【正答】3(BとC)

A.×:職業興味とパーソナリティに焦点をあて、個人の行動傾向から、6つのパーソナリティ・タイプに分類したのは、ホランドである。

B.○:ジェラットは、スムーズに探索的決定から最終的決定へと意思決定が進行するプロセスとして、「連続的意思決定プロセス」を提唱した。【渡辺先生P116】

C.○:VPI職業興味検査は、大学生を主たる対象者として開発された進路選択支援ツールであり、ホランドが開発し、日本にも日本語版として導入されている。【渡辺先生P59】

D.×:職業レディネス・テスト(VRT)はホランド理論に基づく6つの興味領域に対する興味の程度と自信度をプロフィールで表示するものであり、基礎的指向性も測定することができる。【労働政策研究・研修機構】シャインのキャリア・アンカーの予測はできない。

参考文献・資料

人材育成に関するアンケート調査結果(PDF)

働く環境の変化に対応できるキャリアコンサルタントに関する報告書(PDF)

新版 キャリアの心理学―キャリア支援への発達的アプローチ渡辺 三枝子著(ナカニシヤ出版2018年) 

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