第19回問21〜問25の解き方

第19回キャリアコンサルタント試験学科試験問題を徹底解説!

問21.労働市場の知識

 新型コロナウイルス感染症拡大による労働市場への影響に関する出題です。国家試験、2級試験で頻出のテーマにもなりつつあります。紹介しているヨコ解きリンクで出題内容を確認しましょう。

本問については判断の難しい選択肢もあり、消去法では難しいものの、コロナ禍による影響は、リーマンショックほどの強いマイナスの影響はなかったことについて把握しておけば、積極的に正解選択肢を導くことはそれほど難しくはありませんでした。

 日本経済2020-2021(第2章感染症の影響による雇用と家計の変化)

1.×:男女別にみると、4月、5月は、女性の従業者の減少幅、休業者の増加幅及び非労働力人口の増加幅は男性を上回り、感染症の影響をより強く受けたことがみてとれる。

その後は、 経済の持ち直しに合わせて男女ともに従業へ復していく傾向にあるが、11 月以降は従業者の減少幅及び完全失業者数の増加幅は男性が女性を上回っている。【P67】

2.○:企業の雇用維持の取組や政府の雇用維持支援策の効果もあり、失業者数の急激な増加は生じておらず、就業者から失業者に推移する確率は、これまでのところリーマンショック時より低く、 かつ、急激な上昇はみられていない。【P69】

3.×:非労働力化した年齢別の特徴をみると、女性では、2020年の4~6 月は 15~24 歳の若年層及び 65 歳以上の高齢層の増加の寄与が大きかったが、2020年後半から2021年初頭にかけては、若年層は前年差でほぼゼロとなる一方、高齢層の増加の寄与が依然として大きい。【P71】

4.×:産業別雇用者数に占める休業者の割合は、宿泊・飲食サービス業が26.2%、生活関連サービス・娯楽業が24.7%と合わせて約5割である。【P76】

ヨコ解きリンク

新型コロナウイルス流行の影響が直接問われた問題を紹介します。

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問22.労働政策及び労働関係法令並びに社会保障制度の知識

 採用に関する横断的な問題ですが、第9回問21とほぼ同様の問題でした(選択肢4のみ少し文章変更)。正誤のポイントを確認しておきましょう。

1.×:身体障害者、知的障害者に加え、精神障害者も含める。【厚生労働省:PDF

2.×:外国人雇用状況の届出は、雇入れの際のみならず、離職の際にも、事業主の義務である。【厚生労働省

3.○:雇用対策法第10条(募集及び採用における年齢にかかわりない均等な機会の確保)に違反する。PDFのQ1-20、Q2-2を参照。【厚生労働省:PDF

ただし、期間の定めのない労働契約で、長期勤続によるキャリア形成を図る観点から若年者等を募集・採用する場合などには年齢制限が認められます。【ハローワークインターネットサービス

4.×:男女労働者間に事実上生じている差を解消するため、ポジティブアクションに取り組むこともあり、それは必ずしも法律違反とはいえない。【厚生労働省

問23.労働政策及び労働関係法令並びに社会保障制度の知識

 労働・雇用関係法令に関する横断的な問題で、それぞれの目的(特徴)を問う問題です。あらためて整理をしておきましょう。

1.×:労働施策総合推進法ではなく、職業能力開発促進法の目的である。【職業能力開発促進法第一条

2.×:労働基準法ではなく、最低賃金法の目的である。【最低賃金法第一条

3.○:労働契約法の目的として適切である。【労働契約法第一条

4.×:労働組合法ではなく、労働関係調整法の目的である。【労働関係調整法第一条

問24.労働政策及び労働関係法令並びに社会保障制度の知識

 労働契約に関する横断的な問題で、判断の難しい選択肢もありました。初見では正解ができなくてもやむを得ないでしょう。

1.×:管理監督者は、労働基準法第41条において、労働時間の適用除外を受ける人である【労働基準法第四十一条】。就業規則においては、管理監督者の定義や管理職手当についての規定が必要である。

2.×:労働基準法に定める基準に満たない労働条件は無効であり、無効となった部分は、同法に定める基準が適用される。【労働基準法第十三条

3.×:労働契約の成立については、「労働契約は、労働者が使用者に使用されて労働し、使用者がこれに対して賃金を支払うことについて、労働者及び使用者が合意することによって成立する。」としており、口頭のみでも、労働契約は成立するとしている。【労働契約法第六条

ただし、使用者は、労働契約の締結に際し、労働者に対して賃金、労働時間その他の労働条件を明示しなければならない、としている。【労働基準法第十五条

以下の内容については、雇用主が労働契約の締結に際して、従業員に対し常に(書面にて)明示する必要があり、絶対的明示事項として定められています。

①契約期間
②契約更新の有無(期間の定めありの場合)
③契約更新する場合の判断基準(契約の定めありの場合)
④就業場所と従事する業務内容
⑤始業・終業時刻、休憩、休日について
⑥賃⾦の決定⽅法や⽀払時期、支払い方法
⑦昇給・賞与・退職金などについて
⑧退職の関すること(自己都合退職の手続、解雇の事由及び手続についてなど)

4.○:就業規則は、法令又は当該事業場について適用される労働協約に反してはならない。行政官庁は、法令又は労働協約に牴触する就業規則の変更を命ずることができる。【労働基準法第九十二条

問25.労働政策及び労働関係法令並びに社会保障制度の知識

 こちらも即答が難しい問題ですが、法律上禁止されている解雇について、次の埼玉県のサイトにまとめられていますので、ざっとでも良いですから、一読しておきましょう。

法律で禁止されている解雇について(埼玉県)

1.×:産前産後の休業期間及びその後30日間の解雇は禁止されている。【労働基準法第十九条

2.○:派遣元事業主及び派遣先は、派遣労働者から苦情の申出を受けたことを理由として不利益な取扱いをしてはならない。【厚生労働省

苦情の申出を受けたことによる解雇の禁止までは明記していないが、派遣就業に関する違法な事案がある場合に、厚生労働大臣にその事実を申告したことを理由として、解雇その他不利益な取扱いをすることは禁止されている。【厚生労働省

3.×:業務上の疾病による休業期間及びその後30日間の解雇は禁止されている。【労働基準法第十九条

4.×:労働者が労働組合の組合員であることや、組合に加入したり、組合を結成しようとしたことなどを理由とする解雇。【労働組合法第七条

参考文献・資料

日本経済2020-2021(第2章感染症の影響による雇用と家計の変化)(PDF)

厚生労働省

ハローワークインターネットサービス

職業能力開発促進法

最低賃金法

労働契約法

労働関係調整法

労働基準法

埼玉県

労働組合法

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