第19回問36~問40の解き方

第19回キャリアコンサルタント試験学科試験問題を徹底解説!

問36.グループアプローチの技能

 グループアプローチの種類と特徴について問う問題で、第16回問35に大変よく似ている選択肢が並んでいますが、一部、アレンジをした問題のようです。それぞれの特徴を確認しましょう。

1.×:サイコドラマではなく、Tグループの内容である。レヴィンが提唱したTグループは、Training Groupの略であり、参加者相互の自由なコミュニケーションにより、自己理解、他者理解、リーダーシップなど、今、ここで起きている現象に集中し、人間関係に気づきを得て、人間的成長を得るための学習方法である。【参考サイト:INVENIO

2.○:セルフヘルプ・グループは、自助グループとも呼ばれる。

病気や同じ問題、悩みを抱えている人たちが、各自の思いや体験を聞き、話すことで共有し、悩みや苦しみを分かち合い、自分らしく生きていく力を得るために集まるグループのことである。自分は一人ではないということを知り、癒やされていく。【参考サイト:コトバンク

3.×:構成的グループ・エンカウンターは、エクササイズとシェアリングの2本柱で構成されており、ファシリテーターによってあらかじめ準備された(構成された)エクササイズを行うため、何をするかを決めることから始まるのは適切ではない。

構成的グループ・エンカウンターについては、木村先生の著書でも記述があるが(⑤P311~、⑥P410~)、下記の論文資料が詳しい。

【参考資料:構成的グループ・アプローチにおける グループ・プロセスの発展段階(塩谷隼平著):PDF

4.×:サイコドラマは、心理劇や即興劇と呼ばれ、クライエントが抱える問題を、演技を通じて理解を深めて解決を目指す集団心理療法であり、精神科医のモレノにより創始された。

問37.キャリアシートの作成指導及び活用の技能

 頻出のジョブ・カードに関する問題です。すべてジョブ・カード制度総合サイトの下記ページに根拠がありますが、ジョブ・カード制度に関する出題は出尽くされた感があります。

ジョブ・カード制度総合サイト(ジョブ・カードとは)

1.○:自分の能力や職業意識を整理することができる。

2.○:資格以外にも自分のPRポイントが明確になり、求職時の職業能力の証明を容易にする。

3.×:そのまま利用できる場合もありえるが、「どの企業に対しても」というのは言いすぎであり、求職者にとっての活用のメリットとしては、ジョブ・カードに蓄積した情報から、自らが選択して必要な情報を抽出・編集し、履歴書・職務経歴書として活用する点がある。

4.○:職業能力開発の効果を高めることが期待できる。

ヨコ解きリンク

ジョブ・カードに関するヨコ解きリンクはこんなにあります。出尽くされています。

第1回問32 第5回問34 第5回問35 第6回問34 第8回問34 第9回問30 第10回問30 第11回問18 第14回問40 第15回問14 第16回問37 第17回問36 第18回問104 第18回問38

問38.相談過程全体の進行の管理に関する技能

 似た出題は、第11回問30で出題されています。用語の意味をよく確認しておきましょう。

1.×:出典は不明だが、選択肢の内容はスーパービジョンではなく、(ケース)カンファレンス、もしくはケース検討会と思われる。

2.×:異なる分野の専門家への照会(相談)を、コンサルテーションという。厚生労働省の資料においても明記されている。【厚生労働省資料P26:PDF

3.○:自分の技量を超える専門性が必要な時に、信頼できる専門機関へ支援を依頼、紹介することをリファーという。

4.×:より熟達した指導者から助言、指導を受けることを、スーパービジョンという。

コーディネーションは、調整の意味であり、カウンセリングの領域においては、各専門家が協働、連携、連絡を取り合い、目的達成を目指すような場合に使用する用語である。

ヨコ解きリンク

第11回問30

問39.相談場面の設定

 多くは木村先生の著書に根拠を求めることができますが、正答選択肢は支援の基本姿勢からアプローチしましょう。

1.○:設定した目標は、カウンセラーとクライエントが宣言し共有することが大切である。【木村先生⑤P286、⑥P379】

2.○:設定した目標は固定的なものではなく、変更可能なものである。【木村先生⑤P288、⑥P380】

3.○:クライエントが目標に向かって自己をコミットするという確認を得なければ、カウンセリングは進展しない。【木村先生⑤P286、⑥P379】

4.×:自信の経験や技量にかかわらず、は不適切である。自らの専門性や経験に照らして、コンサルテーションやリファーをすることもありうる。

問40.自己理解の支援

 自己理解のためのアセスメントツールからは、超頻出の厚生労働省編一般職業適性検査(GATB)が出題されました。判定困難な選択肢はあったものの、不適切な選択肢ひとつの抽出は容易でした。[事業所用]は初出題ですが、一見、難しそうな問題も、諦めず検討をしましょう。

1.○:[進路指導・職業指導用]の対象は、中学(2年生以上)・高校・高専・専門学校・短大・大学・職業訓練校・職業相談機関等であり、文章の内容は適切である。【雇用問題研究会

2.×:あくまで適性検査であり、個人の進学や就職の合格可能性を示すものではない。

3.○:[事業所用]が出題されるのは、国家試験、2級技能検定を通じて初めてである。

[事業所用]は、企業内の雇用管理に活用されており、採用選考や配置、能力開発などに活かすことができる。また、個々人の異なる能力と職業との適合性(マッチング)を客観的に測定する科学的用具として、紙筆検査と器具検査から構成されている。【雇用問題研究会

4.○:[事業所用]は、事業所が独自に職務の適性能基準の作成や見直しができるように、その基準の作成要領を示している。【雇用問題研究会

ヨコ解きリンク

厚生労働省編一般職業適性検査(GATB)に関するこれまでの大問(選択肢4つ分)での出題回は次のとおりです。

第13回問43 第14回問43 第15回問40

参考文献・資料

INVENIO

コトバンク

構成的グループ・アプローチにおける グループ・プロセスの発展段階(塩谷隼平著)(PDF)

ジョブ・カード制度総合サイト

雇用問題研究会

厚生労働省

キャリアコンサルティング理論と実際6訂版木村周、下村英雄著(雇用問題調査会2022年)

問41~問45へ進む

全50問の目次