第21回問36~問40の解き方

第21回キャリアコンサルタント試験学科試験問題を徹底解説!

問36.キャリアシートの作成指導及び活用の技能

 キャリアシートに関する横断的な問題ですが、第15回問37と全く同じ内容でした。知らない内容があれば確認しておきましょう。

1.○:職業能力開発促進法第十五条の四で規定している。国は、労働者の職業生活設計に即した自発的な職業能力の開発及び向上を促進するため、労働者の職務の経歴、職業能力その他の労働者の職業能力の開発及び向上に関する事項を明らかにする書面の様式を定め、その普及に努めなければならない。【職業能力開発促進法第十五条の四

これは具体的にはジョブ・カードであると捉えている。

2.○:職務経歴書の作成は、キャリア形成という視点から過去、現在の自分を吟味し、キャリア・プランを立てることであり、自己理解の中核である。【木村先生⑤P250、⑥P158】

3.×:「履歴書」は進学、就職等、人生の主要な節目や社会生活のいろいろな場面で使われる自己紹介文であり、必要最小限の情報にとどめることが重要であるとは言えない。【木村先生⑤P248、⑥P157】

4.○:ジョブ・カードには、職業人生を通じて記入し、原則、電子化(個人のパソコン等に入力)し、継続的に蓄積、場面に応じて抽出・編集して活用することが期待される。【ジョブ・カード制度総合サイト

なお、2022年10月より、WEB上でジョブ・カードの作成、更新、保存ができる「マイジョブ・カード」がスタートした。

問37.相談過程全体の進行の管理に関する技能

 キャリアコンサルティングの6分野に関する基礎的な問題で、木村先生の著書からの出題です。なお、第10回問28と全く同じ問題でした。

1.○:自己理解の内容として適切である。【木村先生⑤P217、⑥P365】

2.○:職業理解の内容として適切である。【木村先生⑤P217、⑥P365】

3.○:啓発的経験の内容として適切である。【木村先生⑤P217、⑥P365】

なお、啓発的経験には、インターンシップや職場見学、トライアル雇用などがある。

4.×:「方策の実行」は、進学、就職及びキャリア・ルートの選択など、意思決定したことを実行するよう援助することであり、選択肢の内容は、「追指導・職場適応」である。【木村先生⑤P217、⑥P365】

問38.相談場面の設定

 面談の場面設定、キャリアコンサルタントの姿勢に関する問題です。類題はこれまでにも出題されていますが、支援の基本姿勢からアプローチをしましょう。

1. ○:目標を共有し、協働していくことから、相談者とキャリアコンサルタントには同盟的な関係がある。

2.○:キャリアコンサルタントを必要とした理由や目的を見極めることは、信頼関係の構築や適切なカウンセリングプロセスの実施につながる。

3.×:相談者の内的感情を考えることは大切だが、問題の所在を突き止めることは、キャリアコンサルタントや面談の目的ではない。

4.○:主体はクライエントであるが、カウンセラーも契約した役割を実行する。【木村先生⑤P293、⑥P385】

問39.自己理解の支援

 厚生労働省編一般職業適性検査(GATB)はこれまでの試験の中で、最も多く出題されているアセスメントツールです。時には詳しい内容も出題されますが、今回は基礎的な内容であるだけでなく、第13回問43と全く同じ問題でした。

1.○:9種の適性能を測定する。適性能には、「知的能力、言語能力、数理能力、書記的知覚、空間判断力、形態知覚、運動共応、指先の器用さ、手腕の器用さ」がある。【労働政策研究・研修機構

2.×:性格ではなく、個人の適性のうち、能力に関する特徴を把握することができる。【労働政策研究・研修機構

また、自己理解や適職領域の探索に活用できるが、適職領域とのマッチングが主たる目的というのは言い過ぎである。

3.○:適性職業群との照合や、適性職業領域を参照することができる。【雇用問題研究会

4.○:11種の紙筆検査と4種の器具検査からなる。【労働政策研究・研修機構

アセスメントツールのまとめについては、楽習ノートプラスに下記のページをご用意しています。

試験に出たアセスメントツールまとめ

また、この内容は、テキスト&問題集第2版P193にも掲載されています。

問40.自己理解の支援

 具体的なツール横断的に、実施方法や留意点に関する内容が問われるのは、珍しく、判断の難しい選択肢もありました。検査の指示音声や検査問題の読み上げ音声などがあることは覚えておきましょう。

1.×:紙筆検査の集団実施については、実施者が手作業での採点、換算の場合には一人分の結果を出すのに時間がかかるなどの困難があるが、コンピュータ判定の仕組みなどもあり、最大人数の決まりは特に見つからない。
また、選択肢2の職業レディネス・テストのように検査実施用指示音声も用意されており、実施者の負担軽減を図っている。【雇用問題研究会

2.○:集団の場合、読み上げ方式により実施すると、回答に要する時間のばらつきを抑えることができる。また、職業レディネス・テストの検査問題を読み上げたナレーションを収録した音声ファイルも存在する。【雇用問題研究会

3.×:あらかじめプログラムされた論理式(ロジック)に基づいて定められているために一人ひとりに合わせたコメントというよりは、ロジックにより型どおりのものとなる。参考サイトで評価画面を参照することができる。【労働政策研究・研修機構

4.×:VRTカードは使い方を自由にアレンジすることができるが、本来の目的を外れ、人生ゲームのような使い方をするのは適切ではない。【労働政策研究・研修機構

参考文献・資料

職業能力開発促進法

ジョブ・カード制度総合サイト

マイジョブ・カード

キャリアコンサルティング理論と実際6訂版木村周、下村英雄著(雇用問題調査会2022年)

厚生労働省

雇用問題研究会

労働政策研究・研修機構

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