第30回問41~問45の解き方
第30回キャリアコンサルタント試験学科試験問題を徹底解説!
問41.仕事の理解の支援
【A】職業情報の活用、提供の際の留意点に関する出題です。こんな「キャリアコンサルタントは嫌だ!」でアプローチしましょう。
正答:4
1.×:クライエントが必要としていなくても、できるだけ多くの情報を提供することは不適切である。
クライエントが何を知りたいのか、何を質問したいのかを正確に把握することが必要である。【木村先生P213】
2.×:クライエントが知っている職業情報の範囲での決定を促すことは、不適切である。
クライエントが何を知っているか、何を知らないか、何を知っていると思っているか、さらには利用者の誤解を知ることも必要である。【木村先生P213】
3.×:クライエントの希望を聞かずに、キャリアコンサルタントが必要と考える情報を提供することは不適切である。
クライエントが何を知りたいのか、何を質問したいのかを正確に把握することが必要である。【木村先生P213】
4.○:理解しやすい内容の情報を作成し、利用者に合わせた言語レベルとメディアを適切に利用することは適切である。【木村先生P213】
問42.仕事の理解の支援
【A】本資料からの出題は、前回はありませんでしたが、第25回から第28回まで4回連続出題されています。
インターンシップを始めとする学生のキャリア形成支援に係る取組の推進に当たっての基本的考え方![]()
正答:2
1.×:インターンシップが行われる場は、一般企業に限定されるものではない。
実際に行う場としては、一般的には企業が考えられるが、その目的に応じて、行政機関や公益法人等の団体なども考えられる。【P5】
官公庁、行政機関などでも行われている(例:総務省 広島県)。
2.○:その仕事に就く能力が自らに備わっているかどうかを見極めることを目的に、自らの専攻を含む関心分野や将来のキャリアに関連した就業体験を行う活動が「インターンシップ」であると、あらためて定義された。【P1】
3.×:必ずしも学生の専攻に関連する分野だけでなく、職業意識を高める観点から、幅広い分野を対象にしたり、また一つの分野にだけ行くのではなく、複数の分野を体験したりすることも有意義であると考えられる。【P5】
4.×:受け入れる企業等と学生の間に使用従属関係等があると認められる場合など、労働関係法令が適用される場合もある。【P6】
問43.意思決定の支援
【A】「意思決定の支援」に該当するものを選ぶという趣旨の問題で、その出典は、すべて出題範囲表にありました。
キャリアコンサルタント試験の試験科目及びその範囲並びにその細目![]()
正答:1
1.○:意思決定の支援(能力開発に関する支援)として適切である。【P5】
2.×:これは意思決定の支援ではなく、「心理的な親和関係(ラポール)の形成」に該当する内容である。【P4】
3.×:これは意思決定の支援ではなく、「新たな仕事への適応の支援」に該当する内容である。【P5】
4.×:キャリアコンサルタントが作成を支援するキャリア・プランは、自身と家族の基本的生活設計の観点等のライフプランも考慮しつつ、相談者の中高年齢期をも展望した中長期的なキャリア・プランである。【P5】
相談者とその家族の基本的生活設計を中心にした、家族のための短期的なライフプランは、キャリアコンサルタントが作成するキャリア・プランとしては、やや違和感がある。
問44.方策の実行の支援
【A】多くは木村先生の著書に根拠を見出せますが、キャリアコンサルティングの支援の基本姿勢からアプローチしましょう。
正答:1
1.○:ステップが漠然とし過ぎていたり、あまりにも努力を要する場合には、さらに分割して小さな課題に分ける。【木村先生P385】
2.×:行動計画において主体的であるべきなのは、キャリアコンサルタントよりもクライエントである。クライエントの自己決定権を尊重し、非指示的な支援を行うことがキャリアコンサルティングの基本姿勢である。
3.×:方策の実行の、能力開発の実施段階でのキャリア・コンサルティングの内容には、「励まし」も含まれる。【木村先生P367】
4.×:方策の実行のために、文書にした「契約書」を取り交わすこともある。【木村先生P385】
問45.新たな仕事への適応の支援
【A】支援の基本姿勢からアプローチしましょう。こんなキャリアコンサルタントは嫌ですよね。
正答:3
1.×:まずは、クライエントの不安に耳を傾けることが大切である。
2.×:IT系の資格を取得すれば良いという問題ではないと思われる。
3.○:不安を感じるクライエントに寄り添う姿勢として適切である。
4.×:不安な気持ちに耳を傾けることなく、ミスマッチの可能性が高いと決めつけるのは不適切である。