第25回問26~問30の解き方

第25回キャリアコンサルタント試験学科試験問題を徹底解説!

問26.学校教育制度及びキャリア教育の知識

【B】出題形式や内容は異なりますが、国家試験では第23回問42で初めて出題された「高等学校キャリア教育の手引き」からの出題です。

本資料からの出題ではないものの、キャリア教育と職業教育の定義については、以前にも出題されていますので、内容の違いについて、よく確認しましょう。

 高等学校キャリア教育の手引き(第1章第2節)

正答:4(BとD)

A.×:「一人一人の社会的・職業的自立に向け、必要な基盤となる能力や態度(資質・能力)を育てることを通して、キャリア発達を促す教育」と定義されているのは、職業教育ではなく、キャリア教育である。【P36】

B.○:職業教育の定義として適切である。【P36】

C.×:「一定又は特定の職業に従事するために必要な知識、技能、能力や態度(資質・能力)を育てる教育」と定義されているのは、キャリア教育ではなく、職業教育である。【P36】

D.○:キャリア教育の内容として適切である。【P36】

問27.学校教育制度及びキャリア教育の知識

【A】インターンシップに関する本資料は、総仕上げ模試(第25回、第24回、第23回、第22回)で、(しつこく)マークしていましたが、今後の出題も予想されます。内容をよく確認しましょう。

 インターンシップを始めとする学生のキャリア形成支援に係る取組の推進に当たっての基本的考え方

正答:1

1.○:インターンシップを始めとするキャリア形成支援に係る取組の推進の望ましい在り方である。【P3】

2.×:インターンシップを始めとするキャリア形成支援に係る取組を大学等の単位に組み込むことは、むしろ望ましいと考えられる。【P4】

3.×:これらは「タイプ1」のオープン・カンパニーであり、インターンシップとして位置づけられない。【P8】

4.×:「一切」ではない。

取得した学生情報の採用活動への活用の可否は、そのタイプ(類型)によって異なる。【P8】

問28.メンタルヘルスの知識

【A】「健康づくりのための睡眠指針2014」は度々出題されていますが、健康管理の視点から容易に解ける問題が多い傾向があります。

 健康づくりのための睡眠指針2014

正答:1

1.○:適度な運動、しっかり朝食、ねむりとめざめのメリハリを。【P5】

2.×:個人差はあるものの、必要な睡眠時間は6時間以上8時間未満のあたりにあると考えるのが妥当である。なお、必要な睡眠時間以上に長く睡眠をとったからといって、健康になるわけではない。【P8】

3.×:沢山眠っておくとその後の睡眠不足に耐えられるということはなく、「睡眠」を「ためる」ことはできない。【P11】

4.×:就床時刻はあくまで目安であり、その日の眠気に応じて「眠くなってから寝床に就く」ことがスムーズな入眠への近道である。【P13】

ヨコ解きリンク

こんなに出ている睡眠指針。
いつも解きやすいですから、やらなくても良いかもしれませんがご参考まで。

第5回問49 第6回問49 第8回問49 第14回問50 第21回問28 

問29.メンタルヘルスの知識

【A】「ウェルビーイング」に関する出題は各試験を通じて初めてです。直接の出典は不明ですが、ウェルビーイングの意味や、企業がそれに取り組む意味については、次のサイトがわかりやすいです。SDGsなどと合わせて捉えるのも良いでしょう。

講談社SDGs

今後も出題が予想されます。他にも参考サイトはありますので、検索をしたり、アンテナを張っておきましょう。

正答:4

1.○:ウェルビーイングとは、心身ともに良好な状態であることをいい、それは人生において多面的な幸福感や満足感に繋がると捉えられる。

また、VUCA(ブーカ)は、Volatility(変動性)、Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性)の4つの単語の頭文字をとった言葉であり、変化に飛んだ予測困難な状況を意味する。

2.○:生産性向上や離職率の低下、健康経営の推進に繋がる。

3.○:就業面では、労働環境の見直しや福利厚生の充実、健康の増進などの取り組みができる。

4.×:背反しない。

ウェルビーイングの向上は、ワークエンゲージメントの向上が期待でき、それは労働者個人と企業全体の生産性の向上へと繋がる。

問30.中高年齢期を展望するライフステージ及び発達課題の知識

【B】スーパーのキャリア発達理論、自己概念理論に関して、やや深い内容の出題でしたが、渡辺先生の著書に根拠を見出すことができます。理解を深めましょう。

正答:4

1.○:スーパーは、個々人が現実を直視し、生涯にわたり変化する多様な役割を演じ、自分の人生を構築することができるとし、ライフ・キャリア・レインボーの考え方を提唱した。【渡辺先生P51】

2.○:個人のキャリアは、心理社会的成熟や環境適応についての課題を達成することにともない発達していく。キャリア発達は、暦年齢にゆるく関連した予測可能な発達的課題と、予測不能な適応課題によって促される。【渡辺先生P44】

3.○:発達段階の間には「移行期」があるとし、さらにその移行期にはミニ・サイクルが含まれる。ミニ・サイクルは、ある段階から新たな段階へ進むための意思決定の過程である。【渡辺先生P45】

4.×:主観的自己+客観的自己+個人の経験=自己概念と捉える。

キャリア自己概念は、個人が主観的に形成してきた自己についての概念(主観的自己)と他者からの客観的なフィード・バックに基づき自己によって形成された自己についての概念(客観的自己)の両者が、個人の経験を統合して構築される。【渡辺先生P38】

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